2011年3月4日金曜日

הצטרכתי את הביוגרפיה עלייהם

 HR/HM音楽CD(アルバム)国内盤はたいってい高い
 邦楽ミュージシャンのCDアルバムに比べるとやや安いのだが、輸入盤が基本的に国内盤よりも大分安価である為、相対的に高く思えてしまう。
 たとえばAmazonなんかで見てみると、Metallica - Death Magneticが発売されて間もなく\1,000を切っていたり。あれには驚かされた(ネットショップでよく見られるハナからの値引きが施してあるものではなく、最初から800円台だった)。あとは、あるアルバムの海外盤の、仕様がいくつかある中で最も豪華なものが国内盤の最も単純な仕様のものより安かったり。
 「帯がついて歌詞カードがついて和訳がなされていてクソみたいなライナーノートがついて高くなる」とは不特定多数のHR/HM国内盤に対する意見だが、まったくその通り。
 しかし今回買ったあるフランス産バンドのCDは、ライナーノートを目当てに買った。
 このライナーノート、それが付いている新作に対する評価については殆どの場合、聴く前に期待を高める宛てにはならない。
 しかし書かれていると嬉しいことがある要素がある。
 バイオグラフィだ。
 邦楽ミュージシャンのCDについては日本人でありながらよくわからないが、何故かDir en greyの鬼葬にはライナーノートがあった。書いていたのは市川哲史だったかどうか・・・もうよく覚えていないが。今になって思うが、海外に於いてマニア以外からも評価を得だしてからのWithering to death.THE MARROW OF A BONEなどについていて然るべきなんじゃないかと思う。役に立たないのは同じだろうが。
 ちなみにこれは純粋にDir en greyの音楽性と鬼葬の作風について触れられていたが、海外のものにされているライナーノートの、筆者のあまりにも首肯し難い評価や指摘、賛辞と同じく、読んでも特にタメになる話はなかった。
 古いミュージシャンのベストアルバムについてはどうだろうか?
 たとえば村下孝蔵七夕夜想曲 村下孝蔵最高選曲集 其の壱には彼のプロデューサー(名前忘れた)による全曲解説がついていた(珍しくも、村下のプロデューサーは生涯彼だけだったのだろうか?)。赤い鳥ゴールデン☆ベスト 翼をください~竹田の子守唄のブックレットには、曲毎の歌詞が書かれているページの下部に曲に対する短いコメントが付いていた。ユニコーンI LOVE UNICORN ~FAN BEST~にもライナーノートがあった。また、前述の赤い鳥のベストと同じく、歌詞の書かれたページ毎にコメントも添えられていた。
 Dir en greyは既に知っているバンドで継続的にCDを買ってきていたわけなのでバイオグラフィはあろうかなかろうがどうでもよかった。前述の3枚のベストのブックレットにはどれもバイオグラフィはなかった。村下孝蔵などはいかにも弾き語りの似合いそうなフォークミュージシャンという印象を風貌からは受けたが(オッサンになってからしか彼の姿を見たことがないというのもある)、実際は海外の80年代ポップス歌手のバックに鳴っていそうな音を多用する作風を持つ人でびっくりした。そらのおとしもののEDテーマのひとつであった初恋から気になりだしたのにフォーク歌手だと思えたのか?という自分に対する疑問もあるが、それでも踊り子少女までいくともはやアイドル歌手の域だと思う。彼の歌声のおかげで「単なるポップソング」になっていないところがミソだ。彼がそういう作風を持つに至った経緯がバイオグラフィとして解説されているとよかったのだが・・・。
 海外ミュージシャンに話を戻すが、初めて買う者(たち)のCDであれば、どういうバンドであるのかを解説したバイオグラフィがついていればありがたいと思う。
 先述の「あるフランス産バンド」のCDを買うのは今回で3枚目、フルレングスは2枚目だが、彼らの人となりやバンド結成の経緯、ここまでの道程、進化の過程などは全然知らない。
 前回のフルレングスが2006年に出て、約5年越しの新作発売ということになる。
 待たされた。
 めちゃくちゃ新作を熱望していた!というわけではないのだが、「新曲は書き終えてます」「今レコーディング中です」「ギターパート終わりました」「もうすぐ出ます」 「あとちょっとです」「○頃出ます」・・・こんな具合に散々煽られた2010年。2010年の春に出る予定だったらしいのだが、遅れに遅れた(Guns n' Rosesなんかに比べたら遅れに遅れ・・・なんて言えないか?)。
 その新作の製作中だったのかどうかわからないのだが、メンバーの交代があった。ポジションはキーボーディスト。 
 それが原因のひとつとなって製作に遅れが出たのだろうか?わからない。脱退したキーボーディストはバンドがデビューして以来ずっとバンドで弾いていたのに、何があったのだろう?わからないのだ。彼のプレイが聴ける、俺の持っている1枚のスタジオ作からしかまともな評価はできないが、決して影の薄いプレイヤーではなかったし、楽曲に対する貢献は凄まじいものがあった。最近のDream Theaterなんかよりずっとキーボードの魅力を知らしめることのできるプレイヤーだったと思う。
 わからないから、その辺の事情が詳しく解説してあればいいなと思い、ライナーノートの付いている国内盤を買ったのだ。ちなみにマーキーのもので、値段は2,700円だった。高いっ!
 そのバンドはManigance。キーボーディストは、Florent Taillandier(フローラン・タイヤンディエ)に代わり、Jean Lahargue(ジャン・ラアルグ)になっている。
 さて、事情があって途中まで聴いただけだが、ラアルグの存在感たるや、初参加作からして強大だ。Matias KupiainenPolarisで地味なプレイを見せていたのとは大違いで、嬉しくなる。
 新作の内容についてはまた改めて語りたいと思う。

 ちなみにマーキーは、Florent Taillandierはフロオ・タイオンディエ(まだマシ)、Jean Lahargueはジャン・ラハーグエ(!?)ということにしたいらしい。
 Qu'ils ne sont que cons !

2011年2月27日日曜日

...כבר ידעתי

 そうそう、俺は既に知ってたわけよ。

 ロードレイジ2009シリーズのCDを大量に買った際、現代アメリカンヘヴィメタルの代表格のように語られているTriviumを、Ascendancyで初めて聴いた。
 James HetfieldのようなVo.のMatt Heafyの歌や、強靭でスラッシーなリフをばんばん繰り出すバンドであるということで大分期待していたんだが・・・期待は別としても、出世作であるというにもかかわらずびっくりするほどつまらなかった。何度聴いてもどんな感銘も受けやしねえ。Bon Joviの7800º Fahrenheit以来のシケたアルバムという印象だった。
 しかし夜通し聴いて、リフやら歌メロやら、主にギターのフレーズを一緒に口ずさめるようになってからはどうだろう、やみつきになっていた。
 何か凄い感じは受けるが実際になにがいいのかよくわからないNevermoreのThe Obsidian Conspiracyや、SoulflyのOmenも同じく、フレーズを一緒に歌えるようになってからが本番だった。
 俺は既に知ってたわけよ。一聴ですんなりのめりこめないアルバムの楽しみ方を。
 こういう作品は飽きないね。口ギターだろうがなんだろうが、自分から連中と一緒にプレイして楽しもうという心構えに、この楽しみ方からして強制的になってしまうので、受動的に美メロやらキャッチーなフレーズにうっとりしているだけの聴き方とはわけが違う。
 まあ、メタル聴いてたら、自然と口ギター、口ドラム、あとデスメタルだとなんちゃってグロウルはCDに合わせてやっちゃうもんだと思うけどなw

過去の記事(アーカイブの頻度: 週毎)