2010年11月26日金曜日

ブルースペックだとかSHM-CDだとか

 今日もそらおとEDテーマの原曲が収められたCDの選定に時間を割いた。
 改めてCDについての情報を見てみてわかったんだが、キャンディーズ(SRCL-4119)、アリス(TOCT-26842)、村下孝蔵(MHCL-20038)の最終候補の収録曲は#1からシングルの発売順に並べられているそうだ。こういう編集は嬉しい。ミュージシャン自体に興味があるから、その進歩が辿れるのはおもしろい。まぁその編集とは引き換えに、村下なら「初恋」、アリスなら「チャンピオン」、キャンディーズなら「春一番」が最初に来るということはないが。
 また、村下孝蔵のものはブルースペックCD仕様で、俺は最近よく目にするこのブルースペックだとかSHM-CDだとかのことは、メーカー曰くの「音質が既存のものより良い」という利点があることくらいしか知らず、しかもそのことを全然信じていないので(だからユニコーンのベスト(SECL-773)も通常版を買った)、普通のCD仕様でいいと思っていたんだが、2005年に出た同タイトルのものはSACD仕様(これもよくわからない)で、こっちは音質に問題アリなんだそうだ。ブルースペックCDには興味がなかったがSACD版はよくないと聞けば、BSCD版を選ぶしかない。値段もBSCD版の方がたった50円高いだけなので、もう迷うこともないだろう。
 BSCD版は限定生産、つまりこれを逃すとわざわざダメ音質で聴かされる羽目になるSACD版を買うことに・・・明日早速注文だ!
 これら3組のCDはすべて3k越えなので、買えるのは来月以降になる。今月は既にハガレン最終巻、やくしまるえつこのCosmos vs Alien(KICM-1323)、Evangelion: 2.22 You Can (Not) Advance.(KIBA-1773)に約7500円程度費やし、先日注文した早見優、山本コウタローとウィークエンド、赤い鳥はすべて届いた時点で買うつもりなので、それ以上は買いすぎになってしまう(本当は先の本、CD、DVDで既にあと2000円程度しか使えないのだが)。
 おまけにuchinoバイト先はDVD3枚3000円キャンペーンを始めるし、もう散財の誘惑があちらこちらから・・・!

2010年11月25日木曜日

Heaven Is a Place on Earth

 Belinda CarlisleのHeaven Is a Place on Earthのサビを最近ふと思い出して、以後、頭から離れない。
 こりゃもー収録されているCDを実際自分のモノにして聴きまくるしか治療法がないでしょう。
 というわけで目をつけましたは「ザ・コレクション」(TOCP-53354)なるベスト。10何曲か入りで1,200円。値段は非常に素晴らしいですね。Heaven Is a Place on Earth以外は知らんので、これとあとは「ヒットした」代表曲が5曲くらいあればもうなんでもいいや。
 しかーし生産中止!uchinoバイト先と契約してる卸会社のサイトからは注文不可能!
 じゃあここに℡して代わりにメーカー先に注文してもらおうと電話したら「Web発注かFaxでヨロ」。以前はこれで注文できたんだが知らん間に不可能になっていた。Quel con。
 というわけでFucks。
 赤い鳥、山本コウタローとウィークエンド、早見優らのベストと一気にまとめて買う日が楽しみでしょーがないです。
 Heaven Is a Place on Earthをいつ初めて聴いたのかはさだかではないが、1年前に退社した社員がいた頃、店内で流してた洋楽コンピにこのHeaven Is a Place on Earthがあり、そこで久々に聴いたのだと思う。そのときは歌手名も曲名も確認するのを忘れていて、歌い手はベリンダ・カーライル、曲の名はHeaven Is a Place on Earthであるとわかったのはつい最近。
 店内で聞いたときは、「You Give Love a Bad Name(Bon Jovi)みたいだな」という印象を受けたのを覚えている。
 それにしてもイイ歌だ。
 イイ時代だった。

2010年11月24日水曜日

2) 安くて 3) たっぷり

 なんか毎度毎度記事作成に時間かかりすぎ(言語を取り上げる際は、Windows Live Spacesにいた頃からずっとそうなんですが)であることにウンザリしてきたので、今回は手早く済ませる練習としてサラッと書いてみます。
 「そらのおとしもの」にはドハマりいたしまして、何度も繰り返し観ました。そうしてる内に、気がついたらEDテーマも流れる度に一緒に歌えるようになっていて、且つ、殆どの曲が好きになってました。
 私は興味はありながらも昔の歌謡曲や往年のヒット曲というものにはてんで疎いので、既に知っていたのはキャンディーズの「春一番」だけでしたが、特に山本コウタローとウィークエンドの「岬めぐり」、村下孝蔵の「初恋」、早見優の「夏色のナンシー」、嘉門達夫の「ゆけ!ゆけ!川口浩!!」には非常に感銘を受けました。赤い鳥の「赤い花 白い花」も良かったし、ノンストップの「ワイルドセブン」はダサさ全開でしたが一緒に歌うと妙に楽しかった。詰まるところ、H2Oの「翔んだカップル」とバーズの「ふり向くな君は美しい」以外は全部お気に入り。この2つは悪いってわけじゃないけど、まぁ大好きってほどでもない。アリスの「チャンピオン」は、原曲で谷村新司?の声かな?がめちゃめちゃ渋くて初っ端からビックリ。パワーも抜群で、EDテーマとしてのカバーよりも遥かに気に入ったのはこれだけ。守形の中の人以外はみんな好みの歌い方をしていて、岬めぐり、初恋、赤い花 白い花、夏色のナンシー、原曲の良さを損なうことのない、すごくいいデキのカバーです。特にニンフの夏色のナンシーはかわいすぎた。アレンジ面も文句なし。守形が歌ったものでも、ワイルドセブンは低い歌声がしっくりくる曲調だったから良く聞こえたな。
 で、そらのおとしもの エンディング・テーマ・コレクション(COCX-35988)ってCDが出まして、勿論買ったんですね。
 そして買ってから大分経った昨日、ふと原曲が欲しくなってe-honってサイトで色々と吟味(このサイトにあるものならバイト先で取り寄せ可能であると一目でわかるから)。ベストがいくつかある人とか、いるからね。最早オリジナルアルバムはすべて廃盤って人も。つーか大抵の人のオリジナルアルバムが廃盤だね。アリス(アリスV)と村下孝蔵(初恋 ~浅き夢みし~)のものしかなかった気がする。
 で、本日、自分のバイト先にて早見優(UICZ-6046)、山本コウタローとウィークエンド(MHCL-1254)、赤い鳥(MHCL-1571)のいずれもベストを注文しました。後の人たちのCDは、複数ある内から一枚を決めかねているのです。村下孝蔵なんて特に早く欲しいんだけどなあ。この早見優と山本コウタローとウィークエンドのベストは、彼らを知る切欠となった「夏色のナンシー」、「岬めぐり」がそれぞれのCDの#1であるのがポイント。こういうのも考慮に入れつつ探してました。俺にとっちゃかなり好印象。村下孝蔵の「初恋」で始まるベストは廃盤でした・・・。彼のは「初恋」が初収録されたオリジナルアルバム(前出の「初恋 ~浅き夢みし~」)か、ベストを買うか悩んでます。俺はまだ聴いたことないんだけど、「ゆうこ」、「踊り子」というヒット曲もあって、それらが聴きたければベスト、なんだけど・・・うーん。そういいえば「踊り子」はそらのおとしものfの第8話のEDテーマだそうです。録画してまだ観てないのでさっさとregarder & écouterせねば。
 昨日のCD選定には、1) オリジナルアルバム 2) 安いこと 3) 1)が適わずベストなら曲数が多いこと(18くらいで「多い」と感じる)を基準にあたってました。
 1)は大抵の場合、考慮に入れることを諦めねばなりません。なんたってもう、原曲を発表した当時の状態で活動してる人いないくらい昔に発売されたものですから。村下孝蔵に至っては亡くなってますし・・・。
 2)は1000円台がいいんですが、まぁ世の中そう甘くないです。今日注文したCDは赤い鳥が2100円?だったかな?で、あと2つは1000円台(っつってもほぼ2000円ですが)で非常にオイシイのですが、あとの人のベストは高いんです。但し、3)も考慮に入れた上でのことなので、曲数が少なくてもいいのなら、それ相応に安いものもアリ。1曲しか知らないんだから、もしかしたらたくさん入ったCD買っても他の曲は殆ど退屈かもしんないよ?とは勿論考えたんですが、・・・それでもやっぱり内容はたっぷしの方がいーい!ということで、2) 安くて 3) たっぷりなものを目当てに、最も得するCDはどれか考え中で御座います。
 自室の空間をコンポから流れる「初恋」で早く満たしたい!

2010年11月23日火曜日

暗記のはなし II

「暗記のはなし」になりました。

どこまで書いたのか確認しながら記していくのが面倒なので、
続きモノであることを気にせずさっさと話を終わらせちゃいます。
昨日は動詞の活用の暗記についてを書いた。
まぁ、ラテン語の語順の話の方が字数上は長かったけど。
他、暗記しておかなければならないものといえば、
名詞の曲用(活用、格変化などとも言われる)。
言語毎に格の名称、用法、数などがバラバラだが、
そもそも俺が学習経験のある言語の殆どが
名詞曲用を有さないものだったので、
覚えた数と言ってもしれてる。専ら、古典ラテン語と
古典ギリシャ語の曲用の比較をしていた覚えがある。
学んだことのある言語の内、曲用を持っていたのが、
古典ラテン語、古典ギリシャ語、フィンランド語、ハンガリー語、
ポーランド語、チェコ語、ロシア語、アルメニア語、トルコ語、
アラビア語、サンスクリット
(フ、ハ、トのものは厳密には曲用ではない)。
この内多少なりとも覚えているのはラテン語とギリシャ語だけで、
曲用に於いての語形上の特徴が相互に比較的似ているのも
この2言語だけ。
ラ、ギ、ポ、チ、ロ、アは同一の祖語の子孫だが、
ポ、チ、ロはスラヴ語派、アはアルメニア語派。また、ラテン語は
イタリック語派でギリシャ語はギリシャ語派だが、
この2つの語派に比べると語形は大分近いと言えるので、
比較遊びに取り上げられた。
たとえば「神」はラ: deus、ギ: θεός(theos)と言うが、
明らかに祖先となる言語からの分化が著しくないと
見て取れる(冠詞のある(ギ)・なし(ラ)など、
他の要素を見てみれば細かい点でたくさん違いがあるが)。
ちなみにこの2つの言葉の曲用は以下の通り。

deus

s. / pl.

nom. deus / deī
gen. deī / deōrum
acc. deum / deōs
dat. deō / deīs
abl. deō / deīs
※nom(inative)=主格、
gen(itive)=属格(スラヴ系では生格(せいかく))、
acc(usative)=対格、dat(ive)=与格(為格(いかく)とも言う)、
abl(ative)=奪格(スラヴ系では造格)

θεός
s. / pl.

nom. θεός(theos) / θεοί(theoi)
gen. θεοῦ(theū) / θεῶν(theōn)
acc. θεόν(theon) / θεοῦς(theūs)
dat. θεῷ(theōi) / θεοῖς(theois)
※ギリシャ語に奪格はない
また、ラ・ギ共に呼格は割愛

そっくりと言えるレベルだと思います。まぁ、男性名詞の
一番単純なやつ同士を比較させてるので、近似性の主張に
於いて恣意的と言えば恣意的ではあるんですが。
また、フとハは両者ともにウラル語族に属するが、
面白いほどさっぱり似ていない。これで語派が違えば
両言語間の相異にも納得がいったのだが、
フィン・ウゴル語派で共通。この語派に属し、
日本でも学習の機会が持てる他の言語に
エストニア語があるが、少なくともハンガリー語の知識は
この言語には活かせなさそうな印象がある。
あと暗記で楽しめるものと言えば数詞。
男/女の文法性を有するヘブライ語、アラビア語などは
これまでに書いた通りであるし、
何よりもこういう基本中の基本である要素は、
同一語族、同一語派に属する言語間では
大抵わずかな違いが見受けられるだけなので、
ズラーっと並べてちょっとずつ違うさまを眺めるのがオツなのだ。
月(時間)の名前なんかも似たり寄ったりだが、俺はこれは
大抵の言語で真面目に覚えようとしない。
何故かはわからんが、とても面倒臭く感じる。
では各言語の数詞を並列させながら挙げてみよう。

インド・ヨーロッパ語族 イタリック語派
フランス語 / スペイン語 / ラテン語

※以下、初見で読み難いと思われるものには
日本語風の読み方を併記してある


un(アン) / uno / ūnus(ウーヌス)
deux(ドゥー) / dos / duo
trois(トロワ) / tres / trēs(トレース)
quatre(キャトル) / cuatro / quattuor(クワットゥオル)
cinq(サンク) / cinco / quīnque(クウィーンクウェ)

six(シス) / seis / sex
sept(セット) / siete / septem
huit(ユイット) / ocho / octō(オクトー)
neuf(ヌフ) / nueve(ヌエーベ) / novem(ノウェム)
diz(ディス) / diez(ディエス) / decem(デケム)

インド・ヨーロッパ語族 スラヴ語派
チェコ語 / セルビア語 / ロシア語
※セルビア語とロシア語は見易さを考慮して
ラテン文字に転写してある


jedem(イェデム) / jedan / odjin(アヂーン)
dva / dva / dva(ドヴァー)
tři(トジ) / tri / trji(トリー)
čtyři(チュティジ) / četiri(チェティリ) / čjetyrje(チティーリャ)
pět(ピェット) / pet / pjat’(ピャーチ)
šest(シェスト) / šest / šjest’(シェースチ)
sedm / sedam / sjem’(シェーミ)
osm / osam / vosjem’(ヴォーシャミ)
devět(デヴィェット) / devet / djevjat’(ヂェーヴャチ)
deset / deset / djesjat’(ヂェーシャチ)

インド・ヨーロッパ語族 ゲルマン語派
ドイツ語 / デンマーク語 / 英語


eins(アインス) / en / one
zwei(ツヴァイ) / to / two
drei(ドライ) / tre / three
vier(フィーア) / fire(フィーア) / four
fünf(フュンフ) / fem / five
sechs(ゼクス) / seks / six
sieben(ジーベン) / syv(シユ) / seven
acht(アハト) / otte(オータ) / eight
neun(ノイン) / ni / nine
zehn(ツェーン) / ti / ten

最後に、さっぱり似ていないモノ

ウラル語族 フィン・ウゴル語派
フィンランド語 / ハンガリー語


yksi(ユクシ) / egy(エッジュ)
kaksi / kettő(ケッテー)
kolme / három(ハーロム)
neljä(ネリヤ) / négy(ネージュ)
viisi(ヴィーシ)/ öt(エト)
kuusi(クーシ) / hat
seitsemän(セイツェマン) / het
kahdeksan(カフデクサン) / nyolc(ニョルツ)
yhdeksän(ユフデクサン) / kilenc(キレンツ)
kymmenen(キュンメネン) / tíz(ティーズ)


1, 4, 5, 7, 9, 10は前舌(実際は、e(egy, négy, het, kilenc)かi(
kilenc, tíz)しか
有していない言葉は前舌に属するのか後舌に属するのかの区別は一見つかない)、
3, 6, 8は後舌とか、すっごいくだらないけど
前舌 / 後舌という分類に於いて共通点を持たないkaksiとkettőは
いずれも語頭にKを持つとかw、必死に共通点探しながら覚えたなあ。
最終的にフィンランド語の方は、viisi, kuusiの語感が似てるとか、
7以下は-Vnを語尾に持つとか、
自分なりに「ひとつ覚えれば他のものも自然と思い出せる」方法を考えながら暗記したけど。
大分頭を使いながら覚えていったせいか、フィンランド語の他の要素は殆ど忘れても
この基数詞はちゃんと覚えてる。いまだに99まで数えられるぜ。
この後、11~19はyksitoista, kaksi-という風に、1の位+toistaで構成されて、
1の位を除いた20~90はkaksikymmentä, kolmekymmentäという具合に
1の位+kymmentä(キュンメンタ)で増えていく。21、22といった表現は、
kaksikymmentäyksi, -kaksiというように、日本語と同じく10の位+1の位だ。
99はyhdeksänkymmentäyhdeksän。100は忘れた。
というわけで、暗記は、対象によってはとても楽しいのです。
「とにかく丸暗記!」
とか
「この後の学習はこれまでの内容の丸暗記が前提!」
とか
「まずはスキットを暗記してから細かい点を!」
とかが最悪なんですね。
まぁ、著者の言う通りに勉強を進めていくこともないんですが。
ヘブライ語の勉強、といっても初歩中の初歩ですが、
それがある程度済んで、アラビア語の勉強に
活かせるかと思ったのは以前書いた通り。
しかし全然思惑通りにいかず、
結局暗記に次ぐ暗記で勉学を進めていかねば
ならないことがわかったので、今どうしたら効率良く
諸要素が頭に叩き込めるか思案中である(泣)。

2010年11月22日月曜日

暗記のはなし I

俺の持ってるアラビア語の語学書、
内容の暗記を要するページを次々飛ばして読んでいったら
あっという間に終わってしまったでござるの巻。
俺は暗記が大嫌いだ。
暗記なんかクソ食らえ。
だけど、動詞の活用とか、ここ数日語り続けていた
数詞の語形なんかの暗記は別なんだ。
たとえば、ラテン語の動詞、 amo(愛する)の
直説法現在形の活用。

amo (不定詞: amare)

ego amo / nos amamus
tu amas / vos amatis
is amat / eis amant

フランス語で、このamoに対応するaimerの、
同じく直説法現在形の活用。

aimer

j'aime / nous aimons
tu aimes / vous aimez
il aime / ils aiment

フランス語のものと比べるのはちょっとよくなかったかもしれない。
並べてみて、「ね、似てるでしょ?」と続けたかったのだが、
そんなでもないか。
でも言いたい。似てるでしょと。
色々な言語の、たとえば動詞の活用の暗記をしておくと、
本を見ながらでなく、そらでノートに並べて書いて、
それらの相互的な近似性にささやかな感動を覚えられる。
綴りは後からできてくるものであって、本質的に言語間の
相違点で最も大きなものは音韻である。
よって、普段発音の練習や、個々の単語の
発音練習だけに留まらず、複数の単語を並べ
意味のある文をつくり、それを読んでみるといった
ことをしていても、「ああ、フランス語とラテン語って似てるな」
とは少しも思わない。まぁ、SVOがほぼ徹底されている
フランス語と、「ラテン語らしい」とされる文中の語順
(たとえば動詞は後ろに、与格は対格よりも先に来る
傾向があるとか)は存在するものの、どこに何を置いても、
読解の難度には変化があってもその文は解読可能な
意味を持つ。
たとえば、

Cum servō in īnsulae Jūlia nigrō habitābat magnae.

というラテン語の文があるとする。
品詞を明示しながら順に見ていくと、

前置詞 - 男性名詞単数奪格 - 前置詞 - 女性名詞単数奪格 -
女性名詞単数主格 - 形容詞男性形奪格 -
直説法3人称単数半過去 - 形容詞女性形奪格

である。格を考慮せずに意味を考えると、それぞれ、

~と共に - 奴隷 - ~の中で - 島 - ユーリア(人名) - 黒い -
(第3者は)住んでいた - 大きい

だ。
日本語として逐語訳すると、

共に - 奴隷と - に - 島 - ユーリアは -
黒人の - 住んでいた - 大きな

になる。勿論、「ユーリアは大きな島に(一人の)黒人の奴隷と
住んでいた」という意味だ。同じことをフランス語を用いてやると、

原文:
Julie habitait avec un esclave noir dans une grande île.

品詞内訳:
女性名詞単数 - 直説法3人称単数半過去 -
前置詞 - 不定冠詞男性単数 - 男性名詞単数 -
形容詞男性形単数 - 前置詞 -
不定冠詞女性単数 - 形容詞女性形単数 - 女性名詞単数

意味:
ジュリ - (第3者は)住んでいた - ~と共に -
(冠詞) - 奴隷 - 黒い - ~の中で - (冠詞) - 大きい - 島

逐語訳:
ジュリは - 住んでいた - 共に - (ひとりの)奴隷と - 黒人の -
に - (とある)大きな - 島

→ジュリは大きな島に(一人の)黒人の奴隷と住んでいた

avec以下とdans以下は入れ替えがきくだろうし、
Dans... avec... JulieとかAvec... Julie... dans...などという
語順も可能であろうが、根底にある意味は変わらないし、
語順変更の自由はラテン語のそれに比べて圧倒的に劣る。

・・・とまあ、ここまで書いたところで母親が
パソコンの問題で困っていたので代わりに解決してやると
こんな時間。
しかたないので今回もナンバリングだ。
明日は暗記か数字か。

Do jutra.

2010年11月21日日曜日

数字 III

 はいでは昨日の続き。

 昨日までに書いた知識で99まで数えられます。しかし「ものを数える」ことはまだ不可能です。
 例として「3人の男」は挙げてあるので、「1~9+もの」の表現は可能です。
 「1+もの」は勿論名詞単数。「2+もの」は名詞双数形。「3+もの」は「数詞+名詞複数属格」。たとえば「9人の娘」はتشع بنات(tis‘u banāt(in))。どういうわけだか、数詞の後に続く名詞とは逆の性別の形で数詞を使わねばなりません。これが「男」だったら、تشعة رجال(tis‘atu rijāl(in))。
 では「11冊の本」は?「إحدى عشرة كتب」、とはならないんですよねー、これが。まぁこれをあとちょっといじればいいだけなんですが。
 ではものを数えてみましょう。

例: 11~19人の男

أحد عشر رجلا(’aḥada ‘ashara rajul(an)、以下割愛)
إثنا عشر رجلا
ثلاثة عشر رجلا
أربعة عشر رجلا
خمسة عشر رجلا
ستة عشر رجلا
سيعة عشر رجلا
ثمابية عشر رجلا
تسعة عشر رجلا

 1の位はすべて対格、数詞の性は1と2を除いてすべて女性、つまり、直後の名詞に対して逆の性を選択するわけです。「1の位+数える対象」の表現と同じですね。反面、10は直後の名詞の性に合わせます。
 で、رجلاはなんなのかと言うと、「(男性)名詞単数対格」です。これを「タミーズ」と言いまして、この「11~19+数える対象」の構成は、

「数える対象とは性を合わせていない1の位+
数える対象と性を合わせた10の位+
数詞が対する名詞単数対格」

であり、意味上の主体は数えられる名詞、この場合は「男」であるわけですが、文法上、主体は数詞の方です。「3~9+もの」を数える場合と同じです。

ثلاثة رجال(thalāthatu rijāl) ・・・イダーファとなっており、
数詞を核に後ろから名詞が属格で修飾。冠詞は名詞に付く

أحد عشر رجلا(’aḥada ‘ashara rajul)
・・・「名詞に対して」という構成。冠詞は数詞に付く
→الأحد عشر رجلا(al-’aḥada ‘ashara rajul)

cf. les onze hommes : 冠詞+数詞+名詞複数 /
אחד-עשרה האנשים(’ehad-‘esreh ha-’anashim) :
数詞+冠詞+名詞複数

 10の位に来る数字が何であっても、1と2だけは意味上の主体である名詞の性に合わせます。1桁を除いた20~90は10と違って語形が固定なので、21以上を名詞と共に数える際には1の位にだけ気をつければよいのです。

23人の男: ثلاثة وعشرون رجلا(thalāthatun wa-‘ishrūna rajul)
33人の娘: ثلاث وثلاثون بنتا(thalāthun wa-thalāthūna bint)
43人の友達: ثلاثة وأربعون صدیقا(thalāthatun wa-’arba‘ūna ṣadīq)
53人の女学生: ثلاث وخمسون طالبة(thalāthun wa-khamsūna ṭāliba)
63ヶ国: ثلاث وستون دولة(thalāthun wa-sittūna dawla)
73の部屋: ثلاث وسبعون غرفة(thalāthun wa-saba‘ūna ghurfa)
83台の車: ثلاث وثمانون سيارة(thalāthun wa-thamānūna sayyāra)
93の言語: ثلاث وتسعون لغة(thalāthun wa-tis‘ūna lugha)

 色々と面倒臭い規則の多い「数え」ですが、20以上は名詞が単数で済ませられるので、もし複数形を知らなくても数えるには事欠かないという便利な一面もあります。現に、上の列挙の内、国(dawla)と部屋(ghurfa)は複数形を知りません。女学生(ṭāliba)はṭālibāt、車(sayyāra)はsayyārāt、言語(lugha)はlughāt、つまりはすべて同じ語尾になるから覚えられているってだけなんですけどね。

 今日は16時からバイト。それまでにやっておきたいことがあるので今回もあまり進みませんでしたがこの辺でオシマイ。
 ! في أمان الله

過去の記事(アーカイブの頻度: 週毎)