2011年10月12日水曜日

今回もNuclear Blast様々|大いなるムダ

 Nuclear Blastのチャンネルに最新アップロードを確認。
 3つ増えてた。
 よーやく来たね、Graveworm
 来る最新作・Fragments of DeathからSee No Futureが、それもPVが公開。アルバムからTeaserすらなくなんの曲のLyric Videoもつくられていなかったのはこれに労力を割いていたからか?w

⑥ ③ ②
⑤ ① ④

Stefano "Stefan" Fiori - Vo.
ステファーノ・“ステファン・フィオーリ
Thomas "Stirz" Orgler - Gt.
トーマス・シュティアツ”・オーグラー
Eric Righi - Gt.
エリック・リーギ
Sabine Mair - Key.
ザビーネ・マイア
Florian Reiner - Ba.
フローリアン・ライナー
Martin Innerbichler - Ds.
マーティン・イナービフラー

 なかなかパンチは利いてるけど、最近聴いた他のバンドとの決定的な違いがSabine Mairによるキーボードだけってのはねぇ・・・。しかも音がちょっとチャチイ。
 俺ブラック系バンドのCD一枚も持ってないんで、近頃Nuclear Blastにハマってるが為に知った縁で最新作買おうかなと思ってたんだけど・・・これアルバム全体的に面白いデキになってるのかなぁ。まぁ、これ聴く限りもうメロデスって形容した方が似合ってる気がするけど。
 次のひとつは、Behemoth、現時点最新アルバム・Evangelionからラストトラック・Luciferのミュージックビデオ・・・なんだけど、俺これどっかでもう観たな。

① ③
② ④

Adam Darski a.k.a. Nergal - Vo. / Gt.
アダム・ダルスキ = ネルガル
Patryk Sztyber a.k.a. Seth - Gt.
パトリク・シュティベル = セス(ツアーメンバー)
Tomasz Wróblewski a.k.a. Orion - Ba.
トマシュ・ヴルブレフスキ = オライオン
Zbigniew Promiński a.k.a. Inferno - Ds.
ズビグニェフ・プロミニュスキ = インフェルノ

 Alas, Lord Is upon Meと同じく、また気持ち悪く凝ったつくり。
 公開されたのはセンサード版ですけど、消されてるのはグロ描写じゃなくてオッパイなので、Alas~同様後日アンセンサードとしてリリースされるかどうかはわかりませんね。
 ジャンルとしては「ブラックテイストのあるデスメタルバンド」と紹介されてることが多い気がするけど、PVの演出がブラック寄りなのは、はっきり言って俺には面白くない。
 バンドの動く姿を観るにはライヴ映像が最適なのは言うまでもないけど、俺はPVでもバンドの演奏が中心になってるやつが好きだなぁ。このBehemothで言うと、LuciferよりもSlaves Shall Serve、とかね。
 実際ステージが用意されて、その上でシュートしたやつなら尚更言うことなし。たとえばOverkillBring Me the NightIronbound収録)なんか、理想のビデオのひとつだね。あれ観てBobby Ellsworthかっこいいなと思わないヤツなんて、いるの?
 テーマ性のあるつくりになってて、1本のドラマを観ているよう。バンドからの出演者はNergalのみです。
 TexturesReaching HomeもボーカルのDaniël de Jonghしか出演してなくて何考えてんだと思ったなぁ。アイドルじゃねーんだぞと。顔がとかじゃなくてw ちなみにビデオのディレクターは同バンドベーシストのRemko Tielemans。レコーディング風景でもなんかコンソールいじってたし、単なるベーシストじゃないみたいね。カッケーっす。
 最後のひとつはImmolationの最新EP・Providenceより、Illuminationのミュージックビデオ。

① ②
④ ③

Ross Dolan - Vo. / Ba.
ロス・ドーラン ※R
Bill Taylor - Gt.
ビル・テイラー
Robert Vigna - Gt.
ロバート・ヴィナ ※R
Steven "Steve" Shalaty - Ds.
スティーヴン・“スティーヴ”・シャラティ ※S

 ※R:
 「ドウラン」かと思ったんだけど、この動画での名乗りが「ドーラン」と聞こえるのでこうした。
 そして「Vigna」の発音なんだけど・・・うーん、よく聞こえん。「ヴィナ」、なのかなぁ。って感じで仮名付けました。
 ちなみに色んなミュージシャンの名の発音を探るためこの手の動画数え切れんくらい観てきたけど、フルで名乗るメタルミュージシャンは物凄く珍しい。なので有難い動画ではあるのだが・・・聞こえんT_T

 ※S:
 彼をメインにフィーチャーした動画はあるんだが音声として名前は出てこない。ネット検索でも同姓の別人は当たらなかったので仕方なくローマ字読み。なんだかインド風味。「シェイラティ」とかも有り得るのかなあ。

 名前は知ってたけど初めて聴く / 観るバンド。
 基本的にオーソドックスなデスなんだけど、部分的に結構おもしろい。たとえばアルバム1枚買ってみて、他の曲ではどんなことしてるんだろうと思わされる程度には。
 重厚なストリングスとかからブラックテイストを感じたんだけど、この人ら単なるDeath Metalにカテゴライズされてるんだね。
 イメージとしてはむしろGravewormがこういうのをやってるもんだと・・・。
 Nuclear BlastじゃなくてCentury Mediaのバンドの話なんだけど、Bring Me the Horizonってのを今日初めて聴いたのね。
 バンドについてはコア系らしいってことしか知らなくて、あとは、以前リンクを貼ったSuicide SilenceMitch Luckerがタトゥーを語る番組?かなんかと同じやつにこのBring Me the Horizonのボーカリストも出演してて(名前は知らん)、タトゥー入れまくりまクリスティーだなってことをとりあえず覚えてた。
 イントロからして「こいつらもコレ?」ってなフレーズで即萎えたと同時に、ひとつ気づいたことがある。
 またコレか、だけど他のバンドに比べて聴き劣りしてるわけじゃないからとりあえずこの先なんか違ったことやってないかどうかは確認してみるか・・・と俺は思わされるわけだ。
 もうバンドの勝ちだよね。
 こいつらこれでバンドとしての独立性があるつもりなのかと疑ってしまうけど、初めて聴いた時点で「うわショボサイナラ」とリスナーに思われるともう勝負のしようもない。
 ○○系と見なされ呆れる人がいる反面、○○系の幻想を追いかける人には強くアピールしているんだな。
 ジャンルに拘って音楽聴く人とかにね。
 ま、俺は結局Bring Me the Horizonは最後まで聴かなかったんだけど。読み込みで動画止まってもういいやってタブ消したw
 少なくともSee No Future1曲で判断するに、キーボーディストがいることから齎されるイメージとは大きくかけ離れたバンドだなと思わされたGravewormも同じ。
 あれっ、キーボーディストいるのに部分的にしかフレーズが前面に出てきてないじゃん・・・しかも大きく出てくる度に同じフレーズって・・・と、途端に聴く意味がなくなってしまったように思えたけど、マァ基本的な演奏に迫力はあるから聴けなくもないか・・・と。
 こりゃAlbum Preview必須ですよ、このバンドこそ。
 Album Preview出なかったら、若しくはあと2曲くらいはフルで公開されなかったら俺の購入予定リストにすら入りません。
 Immolationは代わりに買ってもいいかな。
 さて今回のキーワードは、最近頻出している「Nuclear Blast」なわけですが、それにまつわる上記3つの動画は実は記事の中心に据えたい話題ではないんですよね。
 Nuclear Blastのチャンネルに行って、最新アップロードから今回初めてImmolationを知りました、そして最新アップロードとは関係なく新たに-厳密には「改めて」-知ったバンドがいます。
 森の妖精(でしたっけ?キャッチフレーズ)、Korpiklaaniです。
 俺もWooden Pintsアホアホミュージックビデオで知ったクチです。
 2chのHR/HM板にスレがあったことも知ってますし、あのビデオで少なくとも日本では最も注目を浴びた落ち武者のような見た目のヴァイオリニストが脱退したという情報もそのスレで頭に入れてしまいました。
 そしてその後忘れ去った。
 Nuclear Blast所属のバンドのミュージックビデオを多数収録したDVDの宣伝トレイラーがあったので観てみたのですが、ユーザーからのコメントのひとつに、「No Tequila?」というのがありました。
 関連動画の表示からKorpiklaaniのTequilaという動画がアップされているのは知ってましたので、あるのかないのかそんなに気になる内容なの?と興味を持たされ、Tequilaのビデオの視聴と相成ったわけです。

① ⑤ ④
② ③ ⑥

Jonne Järvelä - Vo. / Gt.
ヨンネ・ヤルヴェラ
Kalle Savijärvi a.k.a. Cane - Gt.
カッレ・サヴィヤルヴィ = ケイン
Jarkko Aaltonen - Ba.
ヤルッコ・アールトネン
Matti Johansson a.k.a. Matson - Ds.
マティ・ヨーハンソン = マットソン
Jaakko Lemmetty a.k.a. Hittavainen - Violin etc.
ヤーッコ・レンメッテュ = ヒッタヴァイネン ※J
Juho Kauppinen - Accordion
ユホ・カウッピネン

 ※J:
 上述の通り現在は脱退、後任はTeemu Eerola(テーム・エーロラ)。

 ・・・ゴメン、今までWooden Pintsが最初で最後の曲だったから正直バカにしてた。
 かっこいいですねこの人たちのやってること。
 FinntrollとかTurisasがかっこいいと思えるクチなのでたぶん好みに合ってたんでしょうけど、難しいことの何一つもないヘヴィメタルでもこんなにかっこいいものがあるんだなあと-忘れていただけなんでしょう-なんだか新鮮な感動を覚えました。
 あと特筆すべきは歌詞!
 なんだか「tequila」という言葉以外全然聞き取れなくて、実際なんて歌ってるんだ?とMetallumに歌詞を確認しにいったら・・・フィンランド語じゃないですかー!
 Wooden Pintsが収録された1stアルバムのタイトルはSpirit of the Forestといいまして、このアルバムの収録曲が原因で英名タイトルのアルバムには英語の曲が多く収録されているのかな?と思ったのですが、確かにそういう傾向になっているようです。
 そして英語によるタイトルのつけられた曲の歌詞は、全部は確認してませんが、英語で書かれているようです。当然フィンランド語の曲名を持つものには、フィンランド語の歌詞。
 Tequilaという言葉自体はスペイン語ですが、歌詞はフィンランド語。Tequilaを賛美する内容で、一部スペイン語が登場します。めちゃめちゃ安直ですけど、こういう微笑ましさがメタルにあってもイイんだなあ・・・。
 今回初めてフィンランド語でも歌っているということを知りましたが、考えてみるとKorpiklaaniというバンド名の意味は知りませんが綴りからして明らかにフィンランド語ですし、Finntrollなんかもそうですが母国語による名前を持つバンドはやはり母国語で歌っている連中が多い気がするんですよね。もっと早くにそこから気づくべきだったなー。
 しかしたとえばチェコの!T.O.O.H.!は「The Obliteration of Humanity」という英名を持つバンドですが、歌詞は殆どチェコ語。殆ど、というのは、どマイナーなバンドであるにもかかわらず、最初のアルバムをチェコ語と英語で歌ったものの2つに分けてリリースしたのです。変な連中ですね。

① ② ④ ③

Josef Veselý a.k.a. Humanoid - Vo. / Gt.
ヨゼフ・ヴェセリー = ヒューマノイド
Wokis - Gt.
ヴォキス ※W
Petr Svoboda a.k.a. Freedom - Ba.
ペトル・スヴォボダ = フリーダム
Jan Veselý a.k.a. Schizoid - Ds. / Vo.
ヤン・ヴェセリー = スキツォイド

 ※W:
 本名不明。また、他の3人(過去にいたメンバーも)はステージネームを英語でつけていますが、Wokisは英語よりはチェコ語らしく見えるのでチェコ語読みで「ヴォキス」としました。そもそも自身の名か姓そのものなのかもしれません。

 しかし変なだけで終わらない、すんごい面白いバンドです。
 残念ながら、現在Annihilatorも所属するEarache Recordsと契約してのデビュー作・Řád a Trest (Order and Punishment)を最後に解散してしまいました。しかし、バンドの画像が見られたり歌詞が読めたりとやけにサービスの良い公式サイトはまだ残ってますし、Amazon.comでCDも注文可能!全曲試聴もできちゃいます。
 さて最後に上で挙げたFinntrollにもう少し言及しておきたい。
 彼らはフィンランド出身のバンドですが、同国第2の公用語であるスウェーデン語でバンドに命名し、また、歌詞を書いています。
 確認できた限りでは、Madon Lauluというフィンランド語の名を持つ曲のみ歌詞がフィンランド語で書かれており、あとは全部スウェーデン語!英語詞ひとっつもなし!この潔さが頼もしいですね!素晴らしいバンドです。勿論曲も素晴らしい。アレッ、つまるところ最高のバンド?
 Gravewormなんかドイツ・イタリア混合のクセに英語一辺倒って・・・。
 まぁともあれ、そんな、今回もNuclear Blast様々のバンドとの出会い(再会)でした。

 話題その2

 毎度お世話になっているHR・HM板内のニュース速報スレだが、ある記事の見出しを目にした瞬間固まってしまった。


 「Gene Hoglanは来るツアーにて当然ドラマーを務めるはずです」。
 Paul Bostaphどうしたの?
 知らん間にTestamentの最新作のタイトルがDark Roots of Earthに決まってたんだけど、これのスタジオレコーディングにはGene Hoglanが参加したとのこと。だからこれを引っさげてのツアーでも叩くと。
 いやだからPaul Bostaphは?
 そのツアーの宣伝に使われているアー写でも外れてはいないし、「Paul Bostaphはヤメた」なんてどこでも言われてないので、「現Testament」であることには違いないようだけど・・・。
 さてTestament with Gene Hoglanという布陣は初のことでなく1997年リリースのアルバム・Demonic以来のこと。彼の激烈ドラミングが映える、Testamentとしてはヘヴィ&ブルータル極まりない作風が特徴だった。
  Paul Bostaphが脱退していないということは、なんらかの小さくない事情でレコーディングには参加できず、ツアーにもバンドと共に出られない・・・マァ実情は明らかになってから納得するしないは決まるわけだが、それにしてもナゼヘルプがGene Hoglan?
 シーン全体がヘヴィ志向に傾倒していった時代のDemonic参加は合点がいくし、また、仮に、まだスピーディなスラッシュメタルバンドとしての認知が容易に得られていたであろう頃の2タイトル・The LegacyThe New Orderに参加していれば、そのプレイは効果覿面で本当に価値があったと思う。特に芸達者というわけではなかったLouie Clementeも俺は好きだったけどね。
 でも今はなぁ・・・Paul Bostaphくらいで丁度いい作風になってるからな。
 Gene Hoglanは大好きなドラマーだけど、とにかく聴ければなんでもいいってわけじゃない。
 彼の立ち上げた今のところ一番新しいバンド・Mechanismは全然面白くなかったし。
 俺個人にとって彼が何をしてるときが一番かっこいいかという疑問に対する答えが既にある今、彼のプレイが相応しくないバンドがいくつあるかわからないが少なくともTestament-今のTestamentでプレイするのは違うだろって思う。
 まぁ、最新作がどんなカンジになってるのか、今はさっぱりわからないんだけどね。
 判断材料は、前作・The Formation of Damnationとラインナップ、それからHR/HM界の流行りくらいだけど、それだけを以ってもここでめちゃめちゃスラッシーに、インパクトたっぷりに、って作風で来るとは思えないし・・・。
 The Formation of Damnationは1999年作・The Gathering以来、2000年代初の、且つ久々のスタジオアルバムだった。しかもラインナップはほぼオリジナルで、デビュー時のLouie Clementeを除く4人にPaul Bostaphを加えたモノ。
 ほぼオリジナルラインナップで復活したとはいえChuck BillyEric Peterson以外は散り散りになっていた時期がそれなりに続いたし、あれを創作・レコーディングする過程で、慣れた仲とはいえ改めて気づいたことも多々あったんじゃないだろうか。
 The Evil Has LandedDangers of the FaithAfterlifeといった、聴きながらやたらに頭を振ったりエアドラムをしてバンドと一体になったりするでなく、あまり速くないテンポを助けに各楽器が何をしているか探ったり、疾走一辺倒でないが故の展開の妙に面白さを見出すべき曲の中で、テンションを天井知らずに上昇させられるThe Formation of DamnationThe Persecuted Won't Forget、そしてHenchmen Rideといった、耳にしている時間を嵐の如く通り過ぎる曲にはやはり掛け値なしの魅力があった。
 Testamentは仕上がったアルバムを通して聴いたとき、これら3曲はやはり別格だとは思っただろうか?
 俺たちはもういい歳になったがこういう曲をやってもまだガキどもには負けないなと思っただろうか?
 こういうスタイルを更に突き詰めたものを次はもっとつくろうと思っただろうか?
 仮にすべてに対して"yes"であったとしても、それでもやはりこれら3曲の作風は、あのアルバムに於いては少数派だったのだ・・・。
 可能性としては、気づいたことがあったとしたら、「俺たちは今後More than Meets the Eyeに象徴されるような路線がぴったりだ」ってことなんじゃないだろうか。
 かつては"One of the Most Legendary Thrash Metal Bands"であったし、今でもOver the WallInto the Pitみたいな曲をライヴでやっても文句ないデキでやりきれはするが、新しい曲としては「ああいうタイプのもの、やたらスラッシーなものはもうできないな」と。
 何も今に始まったことじゃなく、Metallicaと同じく純粋に「スラッシュメタルバンド」としてはバンドの歴史の中で早々に、彼らの場合は2ndで終わっていたTestament、それでもSouls of Blackまでは容姿も含めなんとかそんな雰囲気を保っていたが、Ritualで完全に崩壊、以降は「過去のスラッシーなナンバーも演るところにかつての面影がある元・スラッシュメタルバンド」になってしまった。
 だから突っ走りまくりのTestamentは期待してはいけない。
 ところがそんなバンドに、細かいことやってもOK、突っ走ってもOK、ヘヴィなエッセンスの注入を頼もうものならとことんヘヴィにしてくれる超人・Gene Hoglanが一時的にではあるが加入するという。
 声をかけるアテが他にいなかったんだろうか。
 つまりは、大いなるムダなんです・・・。

過去の記事(アーカイブの頻度: 週毎)