2011年11月5日土曜日

新譜出して!

 Darkaneが過去作を再発。
 再発されるのはInsanityExpanding SensesLayers of Liesの3作。
 ・・・いやいやいや!新譜!新譜出して!

-最新ラインナップ-
④ ① ② ⑤ ③

Lawrence Mackrory - Vo.
ローランス・マクルリ
Klas Ideberg - Gt.
クラース・イデベリ
Christofer Malmström - Gt.
シュリストファル・マールムストレム
Jörgen Löfberg - Ba.
イェルガン・レフベリ
Peter Wildoer - Ds.
ペータル・ヴィルドーアル

 今回再発されるこの3作は、Andreas Sydowという人がボーカルを務めていたという共通点があります。
 彼は個人的に最も気に入っている、Darkaneの歴代ボーカリストの最高峰です。
 で、現時点最新スタジオ作・Demonic ArtJens Bromanに変わって、今年また変わって次が上で示したLawrence Mackrory・・・実はコイツは出戻り。1999年リリースの1st・Rusted Angelでのみ歌っていました。
 同じ出戻りならAndreas Sydowの方がどんなに良かったか・・・。
 さて上のリハーサルでLawrence Mackroryの歌が聴けますが・・・まぁ俺が聴いたことのあるDarkaneのパフォーマンスはすべてCDを通してのものなので、彼以外のボーカリストの力量とか実際の歌の聞こえ方がどんなものだったかはわかりませんが、かな~り今後について不安させる迫力のなさがヤバイ。
 Andreas Sydow以降どんどん細くなっていってるじゃないか・・・。
 そもそもコイツは歌聴くまでもなく見た目からしてあんまり気に入らなかった。デヴだから・・・いや、デブだから(メタルの話の中でDEVというとDevin Townsendになっちゃうよね!)。
 まぁ、後は楽曲次第ですかね・・・。
 このリハーサル動画でJuly 1999って曲を初めて聴いたんですが、ハンパないスピードとアグレッションですね。
 こういうので殆どアルバムを占めちゃって、有無を言わさず捻じ伏せてくれるならボーカルへの不満はあまり気にならなくなるもんですが・・・。
 このバンドはメロデスに分類されていますが、ボーカリストがグロウルを使っていたことって、ないんじゃないかな?
 「ぽく」聞こえはしますが、基本的にみんなガナっていただけだと思います。
 だからノドの強さとか声量がモロに歌声に反映されるんですよね。
 それが最も強烈だったと思わされるから、Andreas Sydowは私のイチバンなのです。
 なんかもう今みんなデビュー時からLv. 99みたいな感じで、いい意味でも悪い意味でも上達が期待できない連中揃いなのでLawrence Mackroryもおそらく、彼を伴ったDarkaneが今後スタジオ作を2作、3作と続けて出していくとして、この迫力のなさはどうしようもないでしょうね・・・。
 まぁそもそも次のアルバムがいつ出るかもさっっっぱりわかったもんじゃありませんが・・・。
 Peter Wildoerが色んなバンド掛け持ちしすぎなんだよな。
 Christofer MalmströmのNon-Human Levelとか、ヒマを持て余してる間に復活しないかしら。
 最後にオマケで、Andreas Sydow在りし日のDarkane・・・。俺はこの人の容姿もスゲー好きだったなぁ。

-“Layers of Lies”レコーディングラインナップ-

Andreas Sydow - Vo.
アンドレアス・スュードヴ
Klas Ideberg - Gt.
クラース・イデベリ
Christofer Malmström - Gt.
シュリストファル・マールムストレム
Jörgen Löfberg - Ba.
イェルガン・レフベリ
Peter Wildoer - Ds.
ペータル・ヴィルドーアル

2011年11月4日金曜日

その新たな船出を祝して

 Mnemicが来年、新譜出すらしい・・・。
 「ノルウェーバンド祭り」の記事中、Susperiaの面々の名前についての注釈の中でちょこっと名前出したけど、バンドの動向なんかはここ最近全然知らなかったんだよね。やっぱふとしたことでも自らバンドや人を話題にすると、殆ど忘れかけていても関心が再びその人らに向き出すもので、そういや何してんだろと思ってたが・・・果たしていいところにニュースが飛び込んで来たってわけだ。

-“Sons of the System”レコーディング・ラインナップ-

Guillaume Bideau - Vo.
ギヨーム・ビドー ※G
Mircea Gabriel Eftemie - Gt.
ミルチャ・ガブリエル・エフテミエ ※M
Rune Stigart - Gt.
ルーナ・スディーアード
Tomas "O'beast" Koefoed - Ba.
トーマス・“オ・ビースト”・コーフォズ ※T
Brian Rasmussen - Ds.
ブリーアン・ラスムスン

 ※G:
 名前からしておそらくフランス人。なのでフランス語読み。というかこれデンマーク語読みしろって言われたら大いに困る・・・。

 ※M:
 デンマーク人らしからぬ名前(特に「Mircea」)だなと思っていたら、「Mircea」はルーマニア人の名だそうです。また、「Eftemie」でググって最初に出てくるサイトがルーマニア人のものなので、国籍がルーマニアなのかデンマークなのかはさだかではないものの、ルーマニア“系”なのは確実だと思われます。
 ルーマニア語は殆ど知らないに等しいけど、これで読み方合ってるかな?
 この動画で、英語圏向けには「マーシャ」の如くだと確認できます。「名前なんて呼んだらいいの?」的な困惑を顕にしたインタビュアーを見るのは初めてだw
 でも最初に「ミルチャ」って言ってるから、それで通しゃいいと思うんだけど・・・。
 つーか「ネミック」って言ってる?「ニーミック」なんじゃあ・・・?
 Brian Rasmussenも「ネミック」っつってる!
 en.wikipedia.orgに騙された!

 ※T:
 Wikipediaにはいくつかの言語でMnemicの記事が作成されていますが、言語によって「Koefoed」だったり「Koefod」だったりです・・・。最初にMnemicを知ったとき目にした「Koefoed」をここでは採用しました。

 この画像の繋ぎ方気に入ってしまったw
 さて今回デンマーク人名につけた仮名での読み方ですが、人によってはめちゃめちゃ逸脱しているかもしれません。というのも、デンマーク語は英語以上に綴りから音が導き出しにくい言語です。
 たとえばkys(キス)とlys(光)のYの音は互いに異なります(/ø/と/y/)が、・・・指標なしでどう判別つけろと?
 他にIなんかも、/e/だったり/a/だったり、勿論字のまま/i/だったり。
 個人的に最も印象的なのは、seksとseksten(英語で言うsixとsixteen)の、「seks-」の音の違い。知れば「ナゼ?」となることウケアイなので、自分の目と耳で確かめてみるとよいです。
 「こう発音する」と知っておかなければ読めない語があまりにも多い。
 それを言うならフランス語なんかも大抵の言葉が初見では読めないことから悪名高いと思われますが、「qu'est-ce que c'est」と書いてその実、読みは「keskse」でしかないなど綴りは煩雑であるものの、「重大な例外」は、読みの規則に於いてそれほど多くはないはずです。
 Aと書いてあれば前舌/a/か後舌/ɑ/かの違いしかない。
 英語は、たとえばapple、spa、grave、tall、national、それぞれの太字のAの読みが異なりますよね。しかもappleとspaのA以外は/a/の類音ですらない。
 更にAとはまったく異なる字(sign、cut、monkey、eye等)が/a/の類音を示したりすることを考えれば-いやそもそも英語でAと書いてあってすんなり/a/とか/ɑ/と読めることの方が少ないのでは!?-英語の字母の内、たった母音だけの示す多様な音を覚える苦労でフランス語のすべての基本的な読みの規則にかける時間に比肩、いやそれを上回るくらいじゃないかと思えますし、それほどフランス語の読みの規則なんてのは簡素で、薄い本の概略だけでも読んでれば事足りるんじゃないかと、経験から意見します。
 ここに挙げた英語の単語、簡単に読めるもんばっかじゃんと思ったそこのアナタ。大いに勘違いしてますよ。むしろ改めて目にして、口にしてみて、「何故英語はこうも理不尽な読み方を私にさせるのだろう?」と思わなければ!
 学んだから読めるんです。元から読み方が直感的にわかっていたわけじゃないんです。一旦学べばそりゃカンチコンですよ。
 上の単語をそれぞれアップレ、グラヴェ、タッル、ナティオナル、シグヌ、クト、モンケイ、エイエと読む人を笑ってはいけない。英語としては間違っているが、それが直感的な読み方だから
 ・・・いやなんか英語の話に逸れちゃった。
 俺は英語を攻撃したくてたまらないんです、常にw
 別に他の言語を相対的に持ち上げたいが故ではないです。単に気に入らないんです、英語。
 フランス語だってmaintenant、teindre、vinの太字部分(/ɛ/の鼻音)がすべて同じく発音されるとか、ヘンなとこあることわかってますから。aiとeiは/e/に等しく、そして/i/は/e/と同じく前舌母音であるが故にこれらの鼻音はすべて同音を示すようになったのではないかと俺は推測してますが・・・。更に近頃はbrunの音(/œ/の鼻音)がこれらに同化しつつあるそうですね。
 で、そろそろデンマーク語に戻りますが、上の点を踏まえて、人名となるとその難読っぷりに拍車がかかることといったらもうね。
 というわけで、あくまで「俺はこう読んでる」です。とはいえこれまで載せてきた人名すべてが基本的にそうなんですが、それ以上にデンマーク人の名の読みについては正当性に対する考察を軽視した読みになっているということを断っておきます。わかんないよマジで;;
 ハイ、まー・・・名前ひとつに長くなっちゃいましたが、そんなわけでデンマーク産メタルバンドの中でワタシが最も好きな連中のひとつ、Mnemic。
 ナゼかいまだにMetallumに登録なしなんですよね。
 こいつらがメタルじゃなかったらなんだと? 
 Deep Purpleあたりは「偉大すぎる」からまぁいいとして、Faith No MoreとかAlice in Chainsなんかの方がよっぽどメタルじゃないじゃん!
 ニュースは新譜を出すということと、それからメンバーチェンジについてです。ちなみに知ったのはいつものスレにて。
 上記メンバーの内、Rune Stigart、Tomas Koefoed、Brian Rasmussenは既に脱退しています。その後任はそれぞれVictor-Ray Salomonsen Ronander(ヴィクト=ライ・サローモンスン・ローナノ)、Simone Bertozzi(スィモーネ・ベルトッツィ; 公式にイタリア人だと明言されています)、Brian Larsen(ブリーアン・ラースン)。
 もうこの3人を加えた新ラインナップによる公式写真は公開されていますが、極力公式の集合写真そのままをここに載せるのは避けたいというこだわりがありますんで・・・。写真は公式サイトで見られます。左からスィモーネ、ヴィクタ、ギヨーム、ブリーアン、ミルチャです。
 Nuclearblast.deにあるMnemic関係のニュース、Diesel Uterusのビデオについて以降それっきりなーんもなかったんですよ・・・。
 デンマークゴガー、エイゴガーって内容が大分長くなっちゃってなんの記事だかって感じですが、俺はマジで嬉しいです。
 公式サイトに「We are back from the dead space」とありますが、まさに言葉の通り、なんの活動もできてなかったんでしょうね・・・。
 なんだかエクストリームメタル界隈って、「バンド」というより、衝動に駆られて立ち上げた、それが為にメンバーは安定しないし活動は散発的だしみたいな「プロジェクト」じみた集団ばかりが見受けられますよね。
 人体によろしくない強い負担のかかるような演奏ばかりしてると、精神も不安定になってくるんでしょうかねぇ。
 まぁ、俺はDiesel Uterusのビデオを観てファンになり、初めて聴いたアルバムがSons of the Systemだったので、待ったと言っても1年程度なんですが・・・前作・Passengerは2007年リリース、更にその前のThe Audio Injected Soulが2004年リリースだから、それらの発売の度に大分待たされたファンがいたんですよね。
 ただ、PassengerとSons of the Systemは、制作に携わったバンドの面子がまったく一緒だから今回とは状況がちょっと違うね(The Audio Injected Soul時のボーカリストはMichael Bøgballe(ミシャーエル・ボイバラ))。
 MnemicはたとえばMetallicaなんかのように、そのときどきの変化ある音楽性に楽しみを見出すようなバンドではなく、他のバンドとの特徴の違いを決定付ける「Mnemic節」とも呼べるような、表現上の常套手段を確立しているので、メンバー変わったからってそれがナニ?な新作を出してはくるでしょうが、やっぱり「何か新しいことやらないかな?」と期待してしまう。俺にミーハー気質があるからかもしれないけどネ。

いずれにせよ、バンド名もメンバー名も読みにくいのが
実は最大の特徴なのかもしれないという(笑)
デンマークきってのベスト・メタル・アクト“Mnemic”、
その新たな船出を祝して-
SKÅL!
SĂNĂTATE!
SANTÉ !

2011年11月3日木曜日

衝撃的な復帰

 Royal Huntの新作・Show Me How to LiveからHard Rain's Comingのオーディオサンプルが公開。
 ・・・なんだけど、ナニコレ?
 いやD.C. Cooperの歌・・・ナニコレ?マジで・・・。
 バックトラックは壮大さも奥行きも十分で非常に聴き応えがあるんですが・・・。
 そのデキの良さとボーカルを比べて、D.C. Cooperの仕事の評価をしようってんじゃないんです。
 聴けるのは1分ちょっとなんですが、始まりからしてめちゃめちゃ期待外れで、終わりまでずっと期待外れ。
 ・・・泣けるよこれは。マジで。
 俺の永遠のアイドルだったのに。
 もう2度と経年劣化を揶揄して笑い話にできないかも。
 敬ってやまない者の衰えがこんなにも心に残酷な衝撃を与えるとは!
 ・・・新譜、言うまでもなく買う気マンマンだったけど、もうほぼ「欲しくない」に欲求の天秤が傾いちゃったよ・・・。
 この新譜が、D.C. Cooperの全盛期のパフォーマンスが堪能できるライヴ作・1996Closing the ChapterをひとつにパッケージしたDVDと同時発売されるってのがまた酷な話だ・・・。
 俺はSilent Forceは追っかけてなかったから、Royal Hunt脱退以降の彼の活動については殆ど知らない。だから、Royal Huntに戻ってこなければ、昔のままの印象を心に保っていられたはず。
 なんともまあ・・・限りなく悪い意味で「衝撃的な復帰」となったもんですなぁ・・・。

2011年10月31日月曜日

Nuclearblast.jpがヒサビサに仕事してくれました

 Nuclearblast.jpがヒサビサに仕事してくれました。
 Threat SignalFace the DayChris Feenerが披露したビデオを紹介したときと同じく、「え~・・・今更?」ってのも含まれてたんですが、今回新しく知ったバンドもあったので由しとしておきましょう。
 結成はナント1988年!現役HR/HMバンドの中でも超老舗じゃないっすかぁ~・・・ゼンゼン知りませんでした俺、Threshold

-最新ラインナップ-
⑤ ③ ①
② ④

Damian Wilson - Vo.
ダミアン・ウィルソン
Karl Groom - Gt.
カール・グルーム
Pete Morten - Gt.
ピート・モーテン(ツアーメンバー)
Richard West - Key.
リチャード・ウェスト
Steve Anderson - Ba.
スティーヴ・アンダーソン
Johanne James - Ds.
ジョハン・ジェイムズ ※J

 ※J:
 女性名ですよねコレ・・・。

 ヴォーカリスト・Damian Wilsonは出戻りで、前任者は去る8月、死去したそうです。
 ニュースはなんだったのかと言うと、新譜発売に先駆けてツアーをやるってことなんですが・・・以下、二度とそれについて言及してません(笑)。
 バンド自体にしっかり興味湧きましたんでね、色々頭の中に生じてきた言いたいことで以って記事にしていこうかなと。
 さてNuclearblast.jpの紹介では「プログレバンド」とのことで、技巧派志向の人間としては食指のそそられるワード。
 しかしテクひけらかしパートが散見されたり、プログレッシヴな側面を強調したいあまりに無駄な長尺パートを挟む傾向の強いHR/HM界に於ける「プログレ」、実は見えてる地雷でもあります。
 ありがたいことにつべに公式チャンネルを持っていたので、Pilot in the Sky of Dreamsというライヴ動画を観てみました。
 ・・・うーん。
 ボーカルがダメだな、俺・・・。
 他の連中は楽しそうに演ってて全体的な雰囲気は良いし、特にドラマー・Johanne Jamesのパフォーマンスがおもしろいよね。
 初っ端から客席に向かいスティックを向ける様がフォーカスされる。フォーカスが終わる直前、「eyes」という歌詞をDamian Wilsonが口にしたとき己の両目に指を当てたのが印象的だが、この後もドラミングのないパートで両手でスティック回しをしながら歌っているところを見ると、歌が好きなドラマーみたいだ。Insomniumを話題にしたときも書いたけど、こういう姿勢、すごくイイ。
 そして最後にはドラムキットから飛び出し、客にケツ向けて(笑)シンバル連打。当然バスドラムは鳴らせないので締め方には迫力がなかったが、こういうノリはなんかアフリカンって感じだよな~。アフリカンな印象を差し置いても、およそプログレらしくない。シャツもズボンの中入れちゃってるし(笑)。
 黒人だけで成っているバンドならともかく、HR/HM界では白人バンドに混じる黒人ってだけで珍しいから、公式アー写でまず彼に目がいき、ライヴ動画でもずっと釘付け。いいキャラしてます。
 この動画はアメリカのプログレバンドフェスで撮られたもので、以前記事にしたRedemptionの画像も同フェス出演中のライヴ動画からつくったんだけど、どっちの動画でも途中、弦楽器隊が一箇所に集まるシーンがあるんだよね。偶然なのかどちらかがどちらかを真似たのかはさだかではないけど、ああいうシーンも手元に気を取られているばかりでない余裕が覗えて非常に好ましい。プロのミュージシャン名乗るならああでなきゃっていう個人的な思想が故の感想なんですが、度々言ってる通り、やっぱ自分の手元ばーっかり見て神経質に演奏してる人、カッコよくないっす-Rusty Cooley以外はね!(これもお約束w)
 -とまあ、全体的には観ていて楽しい動画だったンですが、そう、いかんせんボーカリストが・・・。
 パフォーマンスがイモなのはこの際別に問題にしません。それよりも歌がなんとかならんのかという不満の方が強いので・・・。
 Ralf Scheepersからアグレッションを抜いた感じ。
 Ralf Scheepersといえば今も昔もハイトーン&パワーで売る、押しも押されぬHR/HM界の代表的な名ヴォーカリスト。俺もGamma Ray時代から今のPrimal Fearに至るまでその歌唱力に圧倒されてきたクチですが、すごく好きかっていうとそうでもないです。
 いうなれば、手癖になるほどスウィープピッキングに長けてしまったが為にそればっかりやってるギタリストのような、ヴォーカリストです。
 あくまで個人的な見方ですが、労せずして驚異的なハイトーンを連発できるが故にいまいちアツさが感じられなくて、淡白に思えてしまうんですよね。
 スウィープは一朝一夕で習得できるテクではなく、やってうまくいくと気分が良くなれますし達人が巧みに連続してキメているのを見ると驚嘆します・・・が、スウィープに限らずですがあまりにやすやすとしている様を何度も目にするのも、それはそれでつまらないんですよね・・・。
 Edu Falaschiのような、あきらかに喉に過剰な負担のかかっているとわかる苦しそうな歌い方もNGなんですが(元から聴いて楽しむことしか頭にないのならいいんですが、メタルだと確実にその後の劣化を意識させられますからね・・・現にAngra加入後の3作目・Aurora Consurgensで早くも別人のような歌い方になってしまいましたし)、なんか素で喋っていてもこんな声してるんじゃあないか?と思わされるほどハイトーンがデフォになってしまっているRalf Scheepersみたいな人も、「すごいがあまり燃えない」です。
 で、そんなRalf Scheepers的声質と彼を彷彿とさせる歌唱からアグレッションを抜くと・・・?淡白どころじゃないっていうね。
 メロディも終始あまり印象的なものじゃありませんでしたが、もしかすると彼の歌い方のせいなのかもしれませんねぇ。とにかく起伏の感じられないものでした。俺の観たPilot in the Sky of Dreams、9分超という「プログレバンドがやる曲」の条件のひとつである「長尺」を見事体現した曲でしたが、上述の通り、バンドの視覚的なパフォーマンスが楽しくて実際はあっという間でした。・・・これが全員ぜんぜん動き回らず印象的な所作もなく、なライヴだったら・・・途中で聴くのやめてたかもね。
 今のところ観た / 聴いたのはこれ1曲だけなので、他もあたってみたいと思います。
 あと、Metallumだと、2007年リリースの現時点最新作・Dead Reckoningが6レビュー90%というすごい好評っぷりなのも、同バンドに対する関心を強めさせてくれますね。
 冒頭書いた通り、1988年結成の古株ですがそのキャリアを通して昔から今までナンかあまり目立った存在ではなかったのか、ひとつもレビューのついていないフルレンス作もあり、果たして実力やセンスのほどはどうなんだろうと思わされないでもないけど、それだけにDead Reckoningの集めた注目度の高さと他者曰くのそのデキの良さが浮き彫りになるってもんですよね。
 ちなみにDead Reckoningに歌を入れたのは、先述のDamian Wilsonの前任で既に故人であるAndrew "Mac" McDermott(アンドルー・“マック”・マクダーモット)です。
 つべのThresholdオフィシャルチャンネルを通して観られるPilot in the Sky of Dreamsのプロモにつけられたコメントに、「Damian Wilsonはいいボーカリストだけど、Andrew McDermottの荒っぽさの方がこのバンドには向いていると思う」というのがありました。
 その人がどんなボーカリストだったかすげぇ気になるコメントです。他者の意見に過ぎないとはいえ前任者の方が向いているという見方、そしてボーカリストが「荒っぽい」ってのは俺にとっては重要キーワード。
 でも聴いた結果、二度と彼の歌うThresholdは有り得ないことに失望してしまったらと思うとちょっとこわくもありますね。
 最後に・・・すごい気になったんですけど、何故Richard Westの顔に一度もフォーカスが当たらないの?
 彼の画像もめちゃしょぼいの使わざるを得なかったじゃないですか。これだけなんすよ彼ひとりだけがフレームに収まり全身が映ったカット!あとはDamian Wilsonとかと一緒に映ってる場面ばかり。手はアップになってましたけど・・・。
 これ1曲でもすごい楽曲への貢献ぷりっすよ。しかもコーラスまで務めてるっていうね。たとえ下向いてることが多くてアクション控えめであったとしてもバシバシ撮ったげないとダメじゃん!
 バンドのこと詳しく知る前にPV観たから、サポートメンバーなのかと思っちゃったじゃん・・・しかしサポートなのはガンガン映しまくられていたPete Mortenの方。
 意味わからんぞ撮影スタッフ。バカなの?死ぬの?
 ハイでは次の話題。
 ナンか気に入ったはいいけど、気に入るきっかけになったその1曲しか知らんってバンドが俺には多いこと多いこと。
 このバンドもそんな連中のひとつです-Blitzkriegで知ってそれっきりのDeathstars

-“BlitzkriegTermination Bliss収録)”撮影ラインナップ-

Andreas Bergh a.k.a. Whiplasher Bernadotte - Vo.
アンドレアス・ベルグ = ウィップラッシャー・ベルナドット
Eric Bäckman a.k.a. Cat Casino - Gt.
エーリク・ベクマン = キャット・カズィノ ※E
Emil Nödtveidt a.k.a. Nightmare Industries - Gt.
エーミル・ネトヴェイト = ナイトメア・インダストリーズ
Jonas Kangur a.k.a. Skinny Disco - Ba.
ヨーナス・カンギュル = スキニー・ディスコ
Ole Öhman a.k.a. Bone W. Machine - Ds.
ウーレ・エーマン = ボーン・ダブリュー・マシーン

 ※E:
 Termination Blissのレコーディング後に加入したので、同アルバムの制作には関わっていません。なので、「《Blitzkrieg撮影》ラインナップ」なわけです。
 ちなみに彼らのステージネームですが、たとえばWhiplasher Bernadotteなら「Whiplasher」だけというように、複数で成っている名の最初だけを以って紹介されることもあるようです。

 で、彼らのナニがニュースになったのかと言うと、最下段のOle Öhmanの後任が決まった&最新のアー写が公開された、ってことなんですね。
 俺このBlitzkrieg1曲しかいまだに知らないしPVも観たことないんですが、このビデオの中で一番気に入ったのがドラマーだったんですよ。なのでいなくなったと知って多少ショックです。
 来る11月にベストアルバムを出すってのはNuclearblast.deのニュースをチェックして知っていたんですが、Ole Öhmanがやめてたってのは知らなかったんですよねぇ。
 「え、ベストアルバム?まだ大して活動歴長くないのに?」と呆れて、ベストアルバムリリースという見出しのみを目にして記事の内容を読んだりはせず他所へ行ってしまったのですが、もしかしたら記事をちゃんと読んだり、そのままDeathstarsの近況についての情報収集に流れていったりしたら、もっと早くに彼の脱退を知ることになっていたかもしれませんね。
 新たなドラマーの名はOscar Leander a.k.a. Vice(ウスカル・レーンデル = ヴァイス)、元Crescendollsだそうですが、もちろん知りませんね、こんなバンド・・・。検索してもうまく探しきれず、無関係なサイトばかりヒットします。うーん?
 もうすぐ最新ラインナップで撮影されたMetalなる曲のビデオが公開されるそうなので是非その魅力をチェックしたいところですが(曲は既にリリース済み)、最新のアー写で見られるメンバーの様相がミョーに硬派寄りなので別バンドを見てる気分になるんじゃないかとちょっと不安・・・。

2011年10月30日日曜日

ソレが名作であったが為に

 大したニュースじゃねんだけど・・・SargonKelly Conlonが加入。
 Sargonってバンドは初めて知ったし、Kelly Conlonの動向を追いかけていたわけでもないのですが、個人的に影の薄いベーシストだと思っていて、DeathSymbolic録音に関わったが同バンドのベーシストとしてはそれで終わったが如く、以前書いた記事に名前を挙げて以降は滅多にその名を出すこともネットでその名を見ることもないだろうなと予想していたものの意外にも早めの再会となったので話題にすることにしました。
 影が薄いどころか、Metallumによると現在5つものバンドを掛け持ちしている働き者(実際精力的に活動中かどうかは知らん)ですが、まぁ個人的には知らんバンドばかりなので結局存在感に大きさを覚えないことに変わりない。
 しかし過去在籍していたバンドには既に名を出したDeath以外にMonstrosityVital Remains(ライヴメンバー)があり、元Deathであると共に元Monstrosityとして通りがいいようです。俺もこの2バンドは知ってる。
 まぁつまりはよく名前を覚えている人は覚えていると。そしてデスメタルフリークスの間では、俺とは違って「元Death」としてだけでは語られないと。
 俺と彼との縁はDeathを通してこそのものでしかないと言ってもいいので、Symbolic一作のみの参加となったことが影が薄いという印象を持ってしまう最も大きな要因になってると思います。
 まぁDeathでプレイした経験のあるメンバーの殆どが短い間だけ雇われていたと思うので殊更Kelly Conlonのみがその在籍期間の短さを指摘されるべきではありませんが、彼のプレイが録音されたSymbolicがHR/HM史に永劫に残るほどの名作であったが為にまず忘れることもないですね・・・。中途半端な存在なワケです。

③ ① ②

Frank Van Kwartel - Vo. / Gt.
フランク・ヴァン・クウォーテル ※F
Kelly Conlon - Ba.
ケリー・コンロン
Alex Marquez - Ds.
アレックス・マルケス

 ※F:
 苗字読み方わかりません。パナマのバンドなのでスペイン語読みしようかとも思いましたがKとWを含んでいるのが同言語による言葉らしくないので英語読みしました。ただ「Van」ってあるから、アメリカ、イギリス、スペインいずれとも関係なく実際はオランダ系の人なのかもしれません。

 画像がこの上なくちっちぇーんですがKelly Conlonを含む最新ラインナップによるショットはこれ以外ないっぽいんで仕方なくこれに。
 さて、ジャンルはThrash / Death MetalとMetallumにはありますが、音源が公開されてるなら実際聴かねばなということでマイスペで最新作・In Contempt収録のタイトルトラックを聴いてみました。
 ・・・スラッシュですね。
 うん。
 コア系要素の混じったものモダンなスラッシュじゃなく、がむしゃら感たっぷりの旧式スラッシュ。
 ・・・目新しさが皆無ってのは別に彼らに限ったことじゃないので、その事実に評価の下し方を固定させはしませんが、凄みもないのは問題だなぁ。
 まぁ、これが初のフルレンス作なので、これからどうなるかはわかりません・・・が、少なくとも俺は別に楽しみにはしないっすね・・・。
 Kelly Conlonに思わぬ形で再会したように、いずれどこかで偶然また目にするんじゃないですかね。「あぁ、そういやこんなバンドいたいた」と。
 そんときゃKelly Conlon残ってなさそうだな・・・。
 余談だけどSargonって言葉に出会ったの、サガフロ2の某キャラ以来のことだわ。

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