2011年10月21日金曜日

Immolation / Providenceレビュー

 今日はこれをせずにはいられない・・・Immolation / Providenceレビュー!
 圧倒されっぱなしの約19分でした。
 デスメタルなんだから、ある作品を一旦全曲聴けば衝撃でしばらく身体が動かず、しばらく時間を置いてから再度挑戦する・・・ぐらいの体験をした方が「らしい」のでしょうが(笑)、5曲入りとは絶妙ですね、全インストゥルメントが何をやっているか1度で把握するのは難しいジャンルだし、このProvidenceも実際そういう作品であったので繰り返し聴く必要があったが曲数故まったく苦にならなかったし、そして同じく曲数故もっと!もっと!と思わずにはいられない。
 EPとしての新作のリリースはフルレンスとしてのそれに比べると得られる注目は少ないし、ファンの新たな獲得の源となるにもあまり効果が期待できないのが実情ではないかと思いますが、昨日指摘した通り、これはフリーダウンロードで入手可能であるだけに購入の必要な作品に比べると反響が大きいんじゃないでしょうかね。
 少なくとも俺はこれを聴いて、“More Immolation”の誘惑に見事陥れられましたよ!
 バスドラムは基本的に踏みっぱなしですが、リズムに乗るシンバルの刻みやギターフレーズがそれに合った激速なものになる場面がアクセントのように登場するのが特徴的で、基本的にはゆったりしています。
 Lyrical Themesに掲げられているのはAnti-Religionですが、宗教を否定する者はまた宗教に詳しくあらねばならない、そして己の思想を遂行せんが為行動には執拗さが肝要でしょう。
 Immolationの面々の演奏に於いては、バカっ速くフレーズを叩き付ける様はいつの間にか通り過ぎている台風のようなもので、唐突に出てきては唐突に終わったりしており、基本的には上で述べた通り全体的に遅さの感じられるものになっています。
 おそらくはこの演奏こそがImmolationのウリなんでしょう。デスメタルといえばギターの細かい刻みにドラムのブラストビートですが、統制のない暴徒が次から次へと被害を散発させるが如きそれよりも、超重量級の冒涜を以ってワンフレーズ、ワンフレーズをこれでもかと叩き付けてきます。宗教の偉大性を完全に否定せんが為、4人一丸、そう、こわいくらいの執拗さです。
 しかしその様が却って、まるでImmolationという新たな宗教への入信を喚起させているかのように、ある意味、宗教の如く頼もしい存在の大きさを表現していることは皮肉ですね。
 Ross Dolanは全曲通して最初から最後までずっと低音域で歌っています-いや、唸っています。
 理不尽で納得いかないことに対し、己もまた理不尽に喚くしかできない子どもの怒りとは一線を画した静かな怒りの表現。他の3人がテンションを上げて宗教者に攻撃を加えんとするときも、彼はやはり静かだ。
 しかし彼は表向き静かに、それでいて相手に有無を言わさない押し潰すかのような声で主張を続けてはいるが、ベースフレーズに注目すると・・・やはり他の3人と同じく暴力的な態度で以って宗教への否定に臨んでいるのだ。思想の結実に至るその日まで歩みを続けんとするかのようなバスドラムの嵐に合わせっきりなストリングスの掻き鳴らし。たとえばCannibal CorpseAlex Websterなどのような賞賛されるべき技巧の高さや指先の器用さなどは、少なくともこのEPからは微塵も感じられないし、知性をウリにする必要がなさそうな暴虐的ベーシスト / ボーカリストの代表格・KrisiunAlex Camargoですらギターとのユニゾンを見せ場のひとつにしているが、Providenceに於いてはRoss Dolanのベースプレイにそういったものが見られる場面はほんの僅かしかない。
 各々が同一の指針の元にあるが故バンドとしての体裁が整っている中にあってひとり別次元にいるかのように、ひたすら唸り、ひたすら刻む。本当に不気味で且つ、そしてフロントマンとして完璧に強烈な存在感!
 宗教の否定を謳ってはいるものの、基本的にこの生身の4人だけで鳴らすその音楽は実に荘厳且つ壮大で、前述した通り、本当にまるでImmolationが新たに宗教的な存在となりその思想に賛同したものを未知なる世界へと先導していくかのようだ。
 Illuminationのストリングスの使用について、「ブラックメタルテイストのあるGravewormがこういうのをやっているもんだと期待していた」と書いたが、こういった演出もまたImmolationの神秘性の増強に寄与しているものの、これは本当にただの演出でしかないことに注目したい。
 Illuminationの始まりを担うあのリフを生み出しているストリングスの出番はその後もあるものの、あれ以上に派手になることを許されておらず、ましてや話題性のありそうな美麗な旋律を奏でたりすることも決してない。病的なまでに符割と反復のパターンが一定している。
 挙句の果てには、印象的な多重演奏を聴かされながら曲が終わるものだと思いきや、バンドの手によるものでないが為安易に荘厳な効果が期待でき、故にある意味安っぽいとも言えるようなストリングスのカデンツァの中から、一旦は後ろに引っ込んだバンドの主張がまた始まるのだ。
 このエンディング、Immolationという新たな宗教性のテーマソングの一部を担うかのようなこの弦楽に対し、「つまりはこんなものに煽られて宗教に神秘性を見出しているお前らの思想を否定したいのだ。これで終わりではない」と言わんばかりである。
 聴いて演奏を楽しむバンド、掲げたテーマに沿った内容のデキで語られるべきバンドなど、様々なバンドがいることと思う。Immolationは昨今のテクニカルデスメタルをやっている連中の技術と比べては殊更その演奏については評価すべき点のないバンドだが、テーマ性の視覚化についての責の殆どを歌詞が担う中で、ほぼ聴覚的な要素だけで主張を理解させてしまう稀有なバンドなのではないだろうか。つまりそれは、テーマについても思考を巡らされるだけでなく、演奏についても頭でっかちなコンセプトに付随する単なるオマケではないことの証明になっていると思う。
 また、ギターソロも、テクニックが観点ではまるでお門違いな意見しか聞かれないだろう。それほど個性的だ。
 エクストリームメタルバンドにありがちな、楽曲に姿を変えた技術力の展覧会の中の一ブースであるかの如きものとはまったく無縁で、音の数はびっくりするほど少ないし、10秒程度で終わってしまうフレーズもある。Illuminationに至ってはギターソロがない。
 しかしこれがまた不気味さに拍車をかけている。フレーズの構築の仕方には洗練さが感じられないし、正直これまで聴いたデスメタルのギターソロでこうもヘッドバンガーたちに「コピーしてくれ!」と言っているようでないものは初めて聴いた。あまりに終わりが唐突で編集の仕方を間違えたのかとすら思ったソロもあった。
 俺は聴いている最中、「まぁ本当はスウィープきめまくりーのとかみたいなフレーズも弾けるんだろうな」と思っていたが、何度も聴いている内にそんな想像は、「いやこれでいいんだ、これがいいんだ!」という揺るぎのない納得に塗り替えられていった。
 1988年に結成され、最初のフルレンス・Dawn of Possessionのリリースが1991年(当時のラインナップはR. Dolan、R. Vigna他、Tom Wilkinson / Gt.、Craig Smilowski / Ds.)・・・Cannibal CorpseSuffocationなどに比肩するデスメタル界の古株だ。
 かつてはメタル界のパイオニア、そして昨今に於いては、現行のエクストリームメタル界で尚その存在感は強烈な個性により薄れる予兆もなく、また、新鮮味や斬新さが薄れゆく一方である同界隈にあって、いまだに魅力の更新が続いていることは実に驚異的。
 世の、愚かにも俺と同じくImmolationを今まで知らなかったヘッドバンガーたちが健全なら・・・爆撃機にも見える得体の知れないの何かが飛来する様が描かれたアートワークにちなみ、爆撃を加えられたかの如き衝撃を以って、宗教を超越したImmolationという新たな存在の信徒となるであろうし、快感を与えられることと同義の暴虐さを秘めた「次なる爆弾」の投下を待ち侘び、また、知らずのうち己らの後ろに落とされ惜しくも不発弾となっている「古い爆弾」にも手を伸ばすことでしょう。
 このEPを聴いてしまったが最後、それはImmolationが齎す逃れられない摂理(providence)なのですね。

IMMOLATION
PROVIDENCE

レコーディングラインナップ:
Ross Dolan(ロス・ドーラン) - Vo. / Ba.
抑揚を極力排した不気味なボーカルに酷使されるベース、まるで冷徹な拷問。
Ross Dolanが務まるのはRoss Dolanだけ-真のblasphemer。

Bill Taylor(ビル・テイラー) - Gt.
Robert Vigna(ロバート・ヴィナ) - Gt.
メタル史に残るような名リフ・名フレーズこそ飛び出さないが、
テーマ性の表現に徹した姿勢はソロイストの集合体のようなデスメタルバンドの中でも異色。
バンドとして健全だが故にその冒涜的姿勢は実に強固・・・こんなヤツらに誰が太刀打ちできる?

Steve Shalaty(スティーヴ・シャラティ) - Ds.
柔軟さ極まるフィルインなどが恋しいなら別のドラマーを聴くといい。
このバンドに必要なのは彼のような底なしにパワフルなtorturerだ。

2011年10月20日木曜日

Drummers - Steve Shalaty、Kerim Lechner、Dallas Toler-Wade

 Immolationの新EP・Providenceは、なんとフリーダウンロードで入手可能であることが発覚!

-“Providence”レコーディングラインナップ-

② ④


Ross Dolan - Vo. / Ba.
ロス・ドーラン
Bill Taylor - Gt.
ビル・テイラー
Robert Vigna - Gt.
ロバート・ヴィナ
Steven "Steve" Shalaty - Ds.
スティーヴン・“スティーヴ”・シャラティ ※S

 ※S:
 以前Immolationを話題にした際「なんて読むのかわからない。インドっぽい」で終わらせたこの苗字ですが、「Shalaty」をアラビア文字に転写して検索すると人名としてヒット。ただ、俺は「شلتي(shalatī)」と打って検索しましたが、返ってくるのは「شلتی」としてです。後者の方だと「shalatā」とも読めるので「Shalaty」を指していない可能性もある。また、「Shalaty」の出自を探ったつもりでも、アラビア文字からは含まれている母音がわからないので、「Shilatī」とか「Shalatay」とか「Shulatī」などと読まないとも言い切れない。但しアラビア語の単語は基本的に子音のみでは始まらないので、唯一「ShlVtV」としては有り得ない。
 ただ、ペルシャ語のアラビア文字だとيの語末形は常にـیなので、「شلتی」はペルシャ人の名前かもしれない-これの含まれる検索結果の文章はアラビア語によるものばかりではあったが。
 まぁこれだけでは「じゃあアラブ / 中東系?」と簡単には言えませんが、なんかそう思って顔を見てみるとあっちの人っぽい印象を持ってきてしまうような・・・。あの特徴的なヒゲもあるしねー。中東の人=ヒゲモッサリってイメージがやっぱね。

 後々カネを取って売るつもりなのかどうかは知らないが、現在行われているツアーのライヴ会場ではCDと「ヴァイナル・ヴァージョン」(ヴァイナル=vinyl=ビニール。LPのこと)の配布もするそう。ソースはココ。ちなみにこのニュースを知ったのはいつものHR・HM板。
 いやー、スゴイね。ただ、とても嬉しいがこのEP制作にかかった費用の採算はどう取るんだろうと心配にもなってくる。現在のツアーの客入りが予想よりも良くてカネに余裕ができたが故のワザとかなんだろうか?
 ダウンロードはもう済ませました。フリーで手に入るだけに、「制作にあたって大して費用も労力も費やしてないものなんじゃないか?」と思ってしまう人もいることでしょうが、私はこのProvidence、デスメタル界の重鎮と呼ばれる存在になっても尚現状に甘えず、更なるバンド自身の宣伝及びファンの獲得に貪欲であることが表れたものだと思いますし、また、代金が要求されるCDに対してよりも容易にリスナーの反応が集められるであろうことをバンドは期待し、故に、エクストリームな方向性の極まった昨今のデスメタル界のダイハードなヘッドバンガー連中に向けての生き残りを賭けた挑戦と受け取っていいように感じられました。
 Illuminationで初めて知り、「他の曲も聴いてみたい」と思っていたところに願ってもないこのリリース・・・クリックひとつで簡単に手に入ったが侮ってかかっていては精神が返り討ちにされるであろうこの5曲入りの“デジタル”EP、私は有難く拝聴致し、また、真摯な気持ちで感想を書かせて頂く次第であります。
 さて次はNuclear Blast所属バンドつながりで、ちっちゃいことながらこんなニュースも-Sickdrummerdotcomチャンネルに、DecapitatedKrimhによるPest(最新作・Carnival Is Forever収録)のライヴパフォーマンスがアップ。

-“Carnival Is Forver”レコーディングラインナップ-
③ ④ ① ②

Rafał Piotrowski a.k.a. Rasta - Vo.
ラファウ・ピョトロフスキ = ラスタ ※R
Wacław Kiełtyka a.k.a. Vogg - Gt.
ヴァツワフ・キェウティカ = ヴォッグ
Filip Hałucha a.k.a. Heinrich - Ba.
フィリプ・ハウハ = ハインリヒ ※F
Kerim Lechner a.k.a. Krimh - Ds.
ケーリム・レフナー = クリム ※K

 ※R:
 「Rasta」は本名がRで始まることとラスタファリズムから来てるんでしょうかね・・・ドレッドヘアだし。思想は自由ですが、代表的テクデスバンドのひとつのボーカリストがこれってのはちょっとなぁ。

 ※F:
 もうやめてます。早いよオッサン!(実際はまだ若いが)
 ちなみに・・・ドイツ系のステージネームなのでドイツ語読みしましたが、Carnival Is Foreverのあるバージョン付属の特典DVD(@12:00)だと「ハインリシュ」と呼ばれているように聞こえます。ポーランド語でもドイツ語でもCHが示す音は/x/(ドイツ語では更にIの後で/ç/)なんですが・・・俺の耳がおかしいだけかな。
 余談ですがこの動画の途中(@5:47)、Krimhの横でVoggとエンジニアのMalta(マルタ、本名: Arkadiusz Malczewski / アルカディウシュ・マルチェフスキ。勿論こんな奴知らんよ、ブックレットに書いてある)がポーランド語で話す様子が映っていますが、Krimh、ポーランド語わからないんじゃ・・・自分のテイクについての話なのになんか不安になるだろこれじゃ。

 ※K:
 Metallumによるとオーストリア人、なのでドイツ語読みしたが・・・何故Krim「h」なんだろう?「Krim」でも同じ音になると思うんだが・・・。
 さて以下はこのヘンな「Krimh」というステージネームに触発されたアソビの考えです。
 MH(/v/)という二重子音は個人的にアイルランド語を思い起こさせられる(cf. Galway < Gailimh)。関係あるのかわからないが、この動画にユーザーから少し気になるコメントが-「Krimhの話し方にはスコティッシュ訛りが感じられる」。イングランド人、スコットランド人、アイルランド人については与り知らんが、それぞれの言語-ゲルマン語派の英語とスコットランド語、ケルト語派のアイルランド語の2グループは、その成り立ちに於いて相互的な関係性はかなり薄い。が、イングランド、スコットランド、そしてアイルランドは隣接しており、各々が今日等しくUKという連合国家の一構成要素であるが故に、このステージネームと「スコティッシュ訛りがある」という意見-あくまで一意見だし、「like you have ...」でしかなく専門家が聞いて判断したわけではないが-の関係は、実はKrimhはアイルランド系の人間なのではないかという気にさせる。
 ここまでを踏まえた上で「Krimh」というステージネームの由来についてだが、その見慣れない綴りは得体の知れない演出のための利用を彼に思いつかせたが、そもそもは出自に忠実に綴られた本名なのではないか。そして「Kerim Lechner」は、本名であるには違いないが英語名、と。
 Metallumをハナから信じていればアイルランド語がどうとか言わないんだが、ホントなのかどうなのかこのサイトの情報は個人のプロフィールに関しては信じられん部分がかなりあるからなぁ・・・。
 それにしても毎度書く羽目になってるこういった名前についての注釈欄、独立させて記事にしてもいいくらいの文量になることもしばしばだからオマケにしとくのちょっと勿体ないかもw

 SickdrummerdotcomはSick Drummer Magazineという、その名の通りキレたドラマーを扱う雑誌が持つチャンネルで、基本的にアップされる動画で最もよく聞こえる音はドラミングのそれなんだが・・・。
 この動画はやたらとギターの音が目立つ。というか、スタジオレコーディングを聴いてるのと印象がそう変わらないと言った方がいいか。
 こんな音作りにしなくてもDecapitatedはVoggのバンドだってみんなわかってるわけだし、あの暴虐的でもありとてつもなく流麗でもあるギターワークはこんなデカ過ぎる音で表現しなくても元からバンドの中で最高に目立って魅力的なものだと思うんだけどな。
 あとユーザーのコメント-「Fog machines suck」という意見の通り、もやがすさまじくジャマ。
 この演出、上述の音、Sickdrummerdotcomの動画でドラマーの手腕が理由でなくこんなにガッカリしたのは初めてですw
 ただ、今回Krimhについて、Decapitatedのことも含めて書くにあたり色んな動画を観たわけですが、Krimhが単なるドラマーではないとわかったことはとてもいい収穫になりました。
 彼はギタリストとしても有能です。ビックリしました。彼自身のチャンネルで観られますよ。自身がギターを弾き弾き、ドラムを叩き叩きする様が切り替わる編集はマジアツいっすね。こんなことできる人、いいなあ・・・。
 Krimheraというアルバムをフリーダウンロード音源としてリリースしており、前はRapidShareから入手できたらしいのですが・・・残念、今はもうないです。
 このチャンネルは4年前に開かれており、Dimmu BorgirScar SymmetryArch Enemyなどのカバーに混じりDecapitatedも!Invisible Controlという曲で、Carnival Is Foreverしか持っていない俺は当然知らない曲ですが、プレイがエラいことになってるのはわかります。Witold "Vitek" Kiełtykaのコピーですもんね・・・。
 現在22歳なので、当時18歳ですか・・・ヒャー。なんか俺が言っていいのかわかりませんが、「あれっ、今のちょっと叩ききれてない?」みたいな場面が何度か散見されるものの、18歳の日本人がニコ動あたりにこんなプレイ動画あげたら神だのなんだのといったコメントがつきまくりそうです。
 過去にはMetallumで確認できる限り、フルレンスのアルバムをリリースしたことのあるオーストリアの2つのバンドに在籍していたようですが、あまり活発でないようなので、それらのバンドを通してではなく、このチャンネルの動画を観てVoggはアプローチをかけたのかもしれませんね。
 実際ギターもうまく弾けるドラマーってのは多いのかもしれませんが、俺が耳と眼で確認したことあるのは彼と、Decrepit BirthAbigail Williamsなどでのプレイで有名な超凄腕ドラマー・Sam "Samus" Paulicelliだけですね(イタリア系アメリカ人?)。この人、Insane Drunk Drummerという動画で初めて知ったときはやたらウマいがただのアマチュアだと勘違いしていたのもいい思い出です。
 そういえばNileDallas Toler-Wadeは昔ドラマーをやっていたことがあると目にして、この度ちゃんと調べてみましたが、Lecherous Nocturneというバンドで2006年にドラマーとして音源を残していますね。
 なんとこのバンド、元Nile・Joe Payneや現Nile・Chris Lollisもいたことがあるそうです。しかもChris Lollisは当時ギタリストで、上述したDallas Toler-Wadeのドラミングが収められているレコード・Adoration of the Bladeに、彼と共に参加していました。「Guitar」と共に「Backing Vocal」を担っているとも紹介されているので、後のNileへの参加もこの頃から定まっていたようなもんですね。
 HR/HMでも特にメンバーチェンジの激しいエクストリームメタル界隈ですが、こういう「縁」みたいなものを探るのは楽しいっすw
 彼のドラミング、めっちゃ見てみたいです。・・・と思っていたら、ホント、つべ様様ですね、動画はありませんが音源が“違法”アップロードされてました。

-“Adoration of the Blade”レコーディングラインナップ-
④ ⑤ ③ ② ①

Jason Hohenstein - Vo.
ジェイソン・ホーエンシュタイン ※J
Christian Lofgren a.k.a. Kreishloff - Gt.
クリスティアン・ロフグレン = クライシュロフ
Chris Lollis - Gt.
クリス・ロリス
Mike Poggione - Ba.
マイク・ポッジオーネ
Dallas Toler-Wade - Ds.
ダラス・トーラー=ウェイド

 ※J:
 彼に限らずですが、特に思い入れもないバンドのことなので、今回本当の読みについてはまったくこだわってません。
 ただ、上の画像に写っている男たちがそれぞれ誰であるかってのは間違ってないはずですよ・・・たぶん。ちなみにChris Lollis、Dallas Toler-Wadeだけでなく、Mike Poggioneも現在はいません。

 おおっ、この顔、このハゲ具合(笑)、ホントにDallas Toler-Wadeだ!
 で、そのプレイはというと・・・オイオイ・・・なんだこりゃすげぇぞ・・・。
 まぁ普通っちゃ普通のデスメタルドラミングで、ギタリストとしてだけ知っていた人が「実はドラムも叩ける!」(いや、本当は「実はギターも弾ける」ので今ギタリストをやってる!なのかもしれませんが)ということで驚きが評価に多少加味されていることは自分でも否めませんが、それにしたって普通にデスメタルバンドで叩けるってだけで本当は凄いもんな。
 ちょっとアイデアもブルータリティも足りない気がするので、それが故に解雇された、或いは自分でドラムには見切りをつけてギタリスト一本でやっていくことにした、とかなんですかね。
 ちなみに現在同バンドで叩いているAlex Lanciaは本当のやり手のようで、sickdrummerdotcomでプレイ動画が観られます。いや確かに凄い。
 それにしてもまぁ、Steve Shalatyの名前についての2度目の注釈、Kerim Lechnerのライヴパフォーマンスと名前とソロイストとしての活動、元ドラマーとしてのDallas Toler-Wade、記事書き始めからは予想もつかなかった「ドラマー祭り」な内容になりましたねw

2011年10月19日水曜日

Trois Groupes Musicaux de Century Media Records \m/

 “The European Leaders of Gore”(by Century Media Records)、Abortedがニューアルバムをリリース!

① ③
② ⑤

Sven "Svencho" de Caluwé - Vo.
スヴェン・“スヴェンチョ”・ド・カリュウェ ※S
Eran Segal - Gt.
エラン・セガル ※E
Michael Wilson - Gt.
マイケル・ウィルソン
J.B. van der Wal - Ba.
イェー・ベー・ヴァン・デル・ヴァル ※JB
Ken Bedene - Ds.
ケン・ビディーン ※K

 ※S:
 Abortedはベルギーのバンドですが、現在在籍するベルギー人は実は彼のみ。名前の読みはフランス語かオランダ語の規則を適用することになりますが・・・これがまたよくわからない!
 姓がC-で始まっているからロマンス語派-つまりフランス系-と見なしたいところですが、-W-が含まれているのでゲルマン語派?-つまりオランダ系-と混乱してしまいます。
 結局はC-で始まっていることを理由に姓はフランス語読みしました。即ち「de」もフランス語読みです。
 ただ名の「Sven」はフランス人らしくないので、これはオランダ語読み。フランス語読みだと「スヴァン」。ただSvenという名前を持ってる人ってそもそも個人的にはスウェーデン人とかノルウェー人って印象がありますけどね・・・。
 英語でのインタビューの動画では「スヴェン」と呼ばれているので、少なくともメディア向けの名乗りには自分でもこう言っているんだと思います。

 ※E:
 出身地がはっきりと明示されている情報はありませんが、たぶんイスラエル人。
 また、出身地がさだかでないときは、名前と、過去に在籍したバンドの活動拠点を参考にもしています。彼はイスラエルのバンドにいたことがありましたし、Segalはユダヤ系の苗字です。Eranはちょっとわからんけど・・・。
 ちょっと混乱させられるような情報がありまして、en.wikipedia.orgによると"The band members of Aborted hail from Belgium, France, Israel, United Kingdom, and the United States."だそうですが、この文章の根拠になっているBlabbermouth.net記事は2008年に作成されたので、2009年からAbortedに参加しているEran Segalのことを示しているわけではないと思います。おまけに当時のメンバーにイスラエル人はいなかったはずなんですが・・・。
 ちなみにSvenchoの妻、Miri MilmanSystem Divideのボーカリスト; Svencho自身も在籍)はイスラエル人です。過去にはOrphaned Landのライヴに参加したことがあるんだそうな。

 ※JB:
 PVには登場せず。この人よりもMichael Wilsonの方が後に入ってきたんですが・・・。どんな風貌の人かということ自体は画像検索でわかります。
 Svenchoのことを「Aborted内唯一のベルギー人」と書きましたが、この人もベルギー人かもしれません。在籍経験のあるバンドがオランダのものばかりだったので(ドイツもアリ; それなりに有名なLeaves' Eyesってバンド)オランダ人かもしれません。
 ちなみに「J.B.」と「der」表記はen.wikipedia.org準拠、公式サイトだと「JB」と「de」、Metallumも同様。前者を選んだのは正しさを無視して完全に好みを優先した結果です。

 ※K:
 イギリス出身。「Bedene」の読み方は調べても出てこなかったので、なんとなくそれっぽい感じで。クロアチアの「Bedene」って人はen.wikipedia.orgでも出てきたんだけどね。

 リリース自体は来年だそうですが、おそらくずっと前からアナウンスはされていたんでしょうね。なので一般的には「そんなこと、え、今更?」なんでしょうけどw
 久々に聴きましたね、こいつらの曲。
 先日ゴアグラインドを主題として記事を書きましたが、そういえばAbortedを忘れてました。初めて聴いた曲はDead Reckoningだったなあ、懐かしい。この動画、一旦曲終わったらまた同じの始まるんですよ。意味わからん。
 もしかしたらゴアとの出会いはこの曲がきっかけだったかも。なんだか得体の知れないことをやってるなという印象を持ったことは覚えています。
 それにしてもこいつらもバカテクですね。
 ゴアってテクはいらない印象があったんですけど、テクデスを聴いてるときと同じくらい「技巧的な演奏を聴いて満たされる欲求」が刺激されます。
 他に知ってる曲は、これまたビデオがあったからという理由でThe Chondrin Enigmaなんですが、上のDead Reckoningと併せて、この頃に比べるとトレイラーで聴ける音は大分全体的な音がすっきりしてますね。まぁ、この2曲は映像が低質ということから察するに、もしかしたら音質もアレだっただけかもしれませんけどね。もっとグチャグチャしてる方がいいって人もいそうです。
 ・・・それにしても俺、この手の映像マジダメなんです・・・コワイ・・・。
 ゴアグラインドの音楽性は耳に脳に実に楽しいものですが、扱ってるテーマを視覚的に見せつけられるとマジキツいです・・・。
 上のバンド画像つくるために何回爪が剥がされるシーン見てしまったことか・・・。
 「タバコを目に」もヤバいですが、そこまでいくともうバンドが出てこないので見る必要がなく安心。ヤッタネ!
 さて最新情報としてCentury Media Recordsのチャンネルからもうひとつ。ま、上のもこれも、昨日今日公開されたものじゃないんですけどね・・・。

⑥ ③
② ①

יעקב "קובי" פרחי a.k.a. Kobi Farhi - Vo.
ヤ’アコヴ・“コビ”・ファルヒ
יוסי "סאסי" סהרון a.k.a. Yossi Sassi Sa'aron - Gt.
ヨスィ・“サスィ”・サハロン(サ’アロン)
מתי סוטיצקי a.k.a. Matti Svatizky - Gt.
マティ・スヴァティツキ
אורי זילכה a.k.a. Uri Zelha - Ba.
ウリ・ゼルハ
מתן שמואלי a.k.a. Matan Shmuely - Ds.
マタン・シュム’エリ ※מ
שלומית לוי
a.k.a. Shlomit Levy - Vo.
シュロミト・レヴィ(ツアーメンバー)

 ※מ:
 フォーカスの当たった場面がひとつもなかったので今回は載せられず。正式メンバーじゃないShlomit Levyはアップになってるのに・・・。!סליחה, מתן-それにしてもUri Zelhaはまたもや殆ど顔がまともに表れないなぁw

 Orphaned Land、最新リリースにして初DVDのトレイラー第2弾!
 Abortedという一見ユダヤ人とは関係のなさそうな、しかしイスラエル人(=Eran Segal、たぶんだけど)のいるバンドとOrphaned Land併せての記事の話題になったので、結果的に「ユダヤ人 in HR/HM」のバンドを初めて2つ並べて紹介することになりました。
 Orphaned Landの名前自体も、なんの因果かMiri Milmanについて書いたくだりで出していますね。
 いや決して意図的にこの2バンドを同時に扱おうとしたわけではないですよw 今日Century Media Recordsのつべチャンネルを確認したらこいつらに関係した動画が目に入ったからさぁ・・・。
 まぁOrphaned Landは筋金入り、というかイスラエルのバンドなんで、彼らを指して「メタルユダヤだ!」と喜ぶのはおかしいのですがw
 前回このDVD、The Road to OR-Shalemについて話題にしたときから、ステージ上のミュージシャンたちを見て既にわかっていたことですが、ゲストに呼ばれた人が結構いるんですね。
 こういった人々の出で立ちや用いている楽器、演奏も相俟ってホントに中東色が濃いーのなんのって。
 出身地域の特色やお国柄が音楽を通して表現されるのを聴いたり目にしたりするのはいつであってもなんだか感動してしまいますね。
 メタルにあっては尚更ですね。民族色が出にくいジャンルですし。
 だからこそフォークメタルってのは人気なんでしょう。流行りのサブジャンルを聴いてるだけでは決して味わえない未知の感動があり、メタルの新たな可能性(と言っても今更でもありますが)をまざまざと見せつけられますからね。
 「見せつけられる」ならグロじゃなくてこういうのがイイな、俺はw
 サブジャンルと言えば、「メロディックデスメタル」ほど定義の曖昧なサブジャンルはないと個人的には思っているんですが、このバンドはなかなか聴いてて凡百の連中とは別モノ感がありました。上の2バンドと同じくCentury Media Records所属なので一緒に話題にしちゃいましょう。

 
④ ①
③ ②

Niilo Sevänen - Vo. / Ba.
ニーロ・セヴァネン
Ville Friman - Gt.
ヴィッレ・フリマン
Ville Vänni - Gt.
ヴィッレ・ヴァンニ
Markus Hirvonen - Ds.
マルクス・ヒルヴォネン

 フィンランドのInsomniumです。
 こいつらも「デス」かって言うと、ボーカルの歌い方がそれっぽいだけなんですが、ジャンル分けに依拠していては語れない強い魅力を感じたのです。
 お約束の「PVがあったので聴いた」なのでまず印象に残ったのはバンドの映像的な部分ですが、これ、つくりがとても神秘的ですごく気に入りました。それだけに最後Niilo Sevänenが虫を吐くところが安っぽすぎてめちゃめちゃ余計ですが・・・。
 冒頭の楽器をアップにするカメラワークなんて見慣れているはずなのに、こうも「メタルを演奏するのに用いているでない不思議な道具」を見ている感覚があるのは何故なんでしょう。
 似たバンドで言えば、サビが多少それっぽいということで、Amorphisですかね。アグレッションはInsomniumの方が断然上なので、俺はそこが好きです。今のAmorphisはメロディは相変わらず上質ですが、メタルバンドとしてはあまりにも全体的な質感が暖かすぎる。
 あとこのPVで個人的に重要なのは、ギタリストが歌っているところ。ギターで歌ってるとかではなく、口を動かして、ってことね。ライヴでも歌ってるのかどうかはわかりませんが、レコーディングで入れたコーラスを再現しようとするならNiilo Sevänen以外にも誰かの歌は必須でしょうね。
 もうなんて言っていいやらわかりませんが、2人のギタリストの所作ひとつひとつがこれまたツボなんですよ。歌ってるところなんて、このメロディも相俟ってなんだかすごく胸が締め付けられる思いがします。
 ボーカルだけやってるヤツ、楽器弾いてるだけのヤツより、楽器を弾きながらリードボーカルをとってるヤツ、楽器弾きながらコーラスにも参加するヤツの方が俺は断然好きですし、尊敬できます。
 昨日の記事で元NileJoe PayneFacebreakerのPVで咆えていることについて言及しましたが、その後ライヴ動画を観ると、彼はNile時代と同じくDivine Heresyでも歌ってました。
 Facebreakerの中でだけの歌うフリでも俺には十分かっこよかったのですが、ライヴでも叫んでいると知って本当に感激。
 そう、このInsomniumのギタリスト2人も実際はライヴでは歌ってないとしても、俺にはこういう歌を愛する姿勢を見せてくれてるってだけでも大切ですし、多大な好感を寄せる原因に成り得るんです。
 俺歌ヘタだしな~ってことでコーラスをとらない人もいるでしょう。それはそれで仕方のないことなので別に責めはしません。
 でも楽器やってて、音楽に携わってて、歌キライだ!って奴は果たして実在するのでしょうか?
 俺も歌いたいなと思うのが自然ではないのでしょうか?
 まぁバンドのイメージ上の問題や、ライヴでのパフォーマンスの自由度にも関わることでもありますから、PVでもライヴでもギタリストやベーシストにコーラスを任せることについては一筋縄ではいかない事情もあるでしょうが、なんにせよ俺の心はこのThrough the ShadowsのビデオひとつでInsomniumというバンド、そしてそのメンバーたちに完全に釘付けになったわけです。
 「メロディックデスメタル」って、メロディアスさをウリにするにしてもデス要素で宣伝するにしても中途半端なジャンルじゃないかと今のところは思わずにはいられないんですが、一緒に歌える歌も人間業とは思えないような演奏も好きな身としては、極まればこれほど理想的にその名が耳に響くジャンルもないですね。
 このジャンルの大御所と言えばChildren of BodomArch Enemy、後期CarcassDark Tranquility、それから昔のIn FlamesSoilworkらへんだと思いますが、個人的にどれも「デスメタル」としてはピンと来ないですね。
 目下俺の理想の「メロデス」は、Deathのやっていたこと。
 目立った美しい旋律はChuck Schuldinerによる幽玄な響きのギターフレーズくらいしかなかったかもしれませんが、出番は少なくとも曲を決定的に印象深いものしている大きな要素のひとつとして数えられるのなら、「メロデス」ってのはそれで十分じゃないんでしょうかね。

2011年10月18日火曜日

Divine Heresyの名前が消えてる・・・

 Century Media RecordsオフィシャルサイトからDivine Heresyの名前が消えてる・・・。

④ ③
② ①

Travis Neal - Vo.
トラヴィス・ニール
Dino Cazares - Gt.
ディーノ・カザーレス
Joseph "Joe" Payne - Ba.
ジョウズィフ・“ジョー・ペイン
Tim Yeung - Ds.
ティム・ヤング

 「VIEW FORMER ARTISTS」ってとこクリックすると一応まだ残ってるデータは見られるんだけど、一体どうしたんだろう?
 最近バンドのプロフィールの確認とか使える写真の収集をしにFacebookにアクセスすることを覚えたんだけど、このDivine Heresyのページだと、ファンが12日にコメントしてくれてるんだよね・・・めちゃめちゃありがたいよなぁ。バンドからは応答なしのつぶてなのに;;
 Tim YeungはWorld under Bloodを立ち上げたし、Dino CazaresはFear Factoryに出戻り、Joe Payneは脱退、Travis Nealにも他に参加しているバンド-それもスウェーデンの!-があって・・・ホント、海外のバンドっていとも簡単に根元が折れるよね・・・。
 Joe PayneはNileのライヴメンバーとして参加した経験もある名手だし、彼くらいになると、そりゃ飼い殺しは耐えられないだろう。
 あとあのバンドはベーシストも歌わされるけど、彼も歌ってたんだろうか?・・・めっちゃ見たいぞ!FacebreakerでTravis Nealの咆哮に合わせて自分も咆えてたことに合点がいくってもんだ。
 そういえばNileのベーシストはピックで弾く人しか見たことないんだけど、それもJoe Payneのプレイスタイルと一致するよね。
 現在の専任ベーシスト・Chris Lollisもやはりピック弾きです。

① ③ ②

Karl Sanders - Vo. / Gt.
カール・サンダース
Dallas Toler-Wade - Vo. / Gt.
ダラス・トーラー=ウェイド ※D
Chris Lollis - Vo. / Ba.
クリス・ロリス
Γιώργος Κόλλιας a.k.a. George Kollias - Ds.
ヨルゴス・コリアス = ジョージ・コリアス ※Γ

 ※D:
 たとえばこの動画とか、彼の名前の表記は「Toler-」と「Toller-」が混在していますが、俺が最初に目にしたのは前者の方でした。
 改めて公式サイトで確認しようとすると、ナゼか繋がらず・・・死んでる?あの凝りまくりのサイトw
 仕方ないのでMySpaceでの表記を正しいものとし、彼の苗字は「Toler-Wade」以外にありえないと見なします。

 ※Γ:
  彼は「ギリシャ系アメリカ人」ではなく、ギリシャ生まれギリシャ育ちのギリシャ人です。「George Kollias」は現在暮らしているアメリカの住民らしい名乗りに過ぎず、ギリシャ語のサイトではギリシャ人としての名前で紹介されています。もしGeorge Kolliasが本名であり出自が「ギリシャ系」でしかなかったのならいちいちギリシャ語名に訳されません(サイトによりけりかもしれませんが)。

 Nileは殆どのスタジオアルバムに於いてベースはDallas Toler-Wadeが兼任しているので、歴代の専任ベーシストは上に挙げたChris Lollis、あとはJon Vesanoと、最初期にいたChief Spires(チーフ・スパイアーズ)のみ。Annihilatorでももうちょっといるぞ!w

③ ②
① ④

Karl Sanders - Vo. / Gt.
カール・サンダース
Dallas Toler-Wade - Vo. / Gt.
ダラス・トーラー=ウェイド
Jon Vesano - Vo. / Ba.
ジョン・ヴェサーノ
Tony Laureano - Ds.
トニー・ラウレアーノ ※T

 ※T:
 仮名転写は「ラウリーノ」がよく見受けられますが、-EA-を/iː/とする英語発音をこれを読むにあたって採用するなら、LAU-は/loː/になりませんか?まぁ、実際本人がそう発音してるんなら文句はないですよ、もちろん。

 Jon Vesanoも見ての通り、Chris Lollisに負けず劣らずゴッツです-且つ、以前は囚人でもやってたんですかってくらいの顔w
 ただChief Spiresはまともに顔が確認できる画像が少なく、「彼が映っていると思われる」写真を見てもどれがそうなんだかわかりません。ベースを弾いている姿をシュートしたものはありますが、本当に彼なのかどうか・・・よくわからないながらも申し上げますと、その写真で確認できる分には、やはりピックで弾くベーシストのようですし、また、いい体格をしています。髪の長さも他のベーシスト同様で言わずもがなw
 それにしてもWacken Open Airのプロショットはいいパフォーマンスを収めたものだらけだなぁ・・・。売れってマジで。
 Divine Heresyに話を戻して-Travis Nealも、彼の前任・Tommy Cummings(トミー・カミンス; Divine Heresy在籍時はTommy Vext名義)も互いに似たようなボーカリストである上に特に強烈な個性があるわけでもないから替えなんていくらでもききそうだけど、Joe Payneはテクニカルなプレイヤーとしてだけではなく、パフォーマーとしても失ったのは惜しい。
 Divine Heresyを構成するDino CazaresとTim Yeungという母体に、是非ともJoe Payneを取り入れておいて欲しかったな・・・。
 ちなみにDino Cazaresの現在のメインバンド・Fear FactoryのFacebookには、彼はガンガンメッセージを投稿してます。ケータイで。
 なんかムカつくよな~。
 俺がFear Factoryよく知らないからかもしれないけどさ。
 まぁ俺元々この人好きじゃないんだけどね。
 当たり前ながらデブ・ガリひっくるめて色んなヤツがいるメタル界だし、オイオイと突っ込みたくなるような体型の持ち主も少なくありませんが、その中でもこいつは見た目に関するあらゆる点があまりにも醜すぎるから。

④ ②
③ ①

Burton Christopher "C." Bell - Vo.
バートン・クリストファー・“スィー”・ベル
Dino Cazares - Gt.
ディーノ・カザーレス
Byron Stroud - Ba.
バイロン・ストラウド
Eugene "Gene" Hoglan - Ds.
ユージーン・“ジーン”・ホグラン

 まぁこのバンドのデブは見ての通り、Dino Cazaresだけじゃありませんけどねw
 業界きっての超重量級バンド、Fear Factory!
 Gene HoglanもDino Cazares同様、みっともなくて長生きしなさそうな身体してますが、この人はそんなもんどうでもいいと思えるくらいの凄味が一挙手一投足から感じられるからね。
 Byron Stroudもものすごい巨漢だけど・・・彼は単なるデブってのとはナンか違う気がする。
 Gene Hoglanはハラの出具合からして間違いなくデブ-それも常軌を逸したデブーだけど、Byron Stroudは全体的にデカい。腕の太さや足の太さもハンパじゃない。ちなみにヒゲのモッサリ感はJoe Payneの上をいくほどヤバイw
 絶対日本では見られないなっていうかこんな風に成長することも有り得ないだろうなと、人種というものはこうも人間同士を強く隔てるのかということをまざまざと実感させられる男-それがByron Stroud!
 なんか名前も風貌を表しているかの如き語感で、もうここまでくると笑える。

 「友達がケンカでガイジンにやられてきた」
 「なんてやつ?」
 「バイロン・ストラウドってヤツだって」
 「あ~そりゃダメだね」

 的な。普通名前は聞かんだろうけどw
 あとアメリカ人だったなら更に「敵わない」感が増してた気がしますが、彼はカナダ人です。ピンとこないよねw
 でもDino Cazaresは単なるブサイクなデブ。
 つくる曲やリフにはカタルシスがあるが・・・こいつの存在とプレイする姿自体にはそんなもん微塵もねーや。

2011年10月17日月曜日

10/16、CDを6枚とDVDを1枚 Pt. II

 というわけで昨日の続き。
 話題が昨日の記事の中で言うところのに移るので画像も新たに撮影。

⑥ ⑦

 ⑥やくしまるえつこ - ノルニル / 少年よ我に帰れ [KICM-3238]
 ⑦Bon Jovi - Live from London [UIBY-9027]

 撮影したときはDVD観てました。Jon Bon Jovi熱唱(?)中です。
 アルファベティカルに楽しむってのは、特定のメディアを優先した上で、ってことではないので、CDはDokken, Dream Theater, Fair Warning・・・ですが、その前にBon Joviが来ますので、話題の中心になったのはCDの後ですが昨日買ったものの内最初に楽しんだのはこのBon Jovi。
 さてBon Joviのスタジオアルバムは最新作・The Circleを除いて全部持っており(Crush(リンク先ではわかりませんが、確かこれはUK盤のはずです)とLost Highwayのみ輸入盤)、ベストはCross RoadTokyo Roadも買い、今のところ唯一所有する洋楽ミュージシャンのシングルであるReal Lifeも入手したりと、一時期Bon Joviは私の音楽ライフのすべてでした。
 特に入れ込んでいたのはBounceまでなので、The Circleはその内買おうかと思いつつまだ手に入れてませんし、Lost HighwayはDIR EN GREYTHE MARROW OF A BONEを買った際おカネに余裕があったので、ついでとして安い輸入盤を選びました。余談ですがこれら2つはJEUGIAで買って、ディルの方にはクリアファイルがついてきましたね。
 Bon Joviは洋楽への入口にもなりましたが、皮肉にも他にもっと刺激的なバンドを知る内にBon Joviの優先順位は下がっていってしまったって感じです。
 スタジオ作は上で挙げた通り殆ど持っているのですが、ライヴ作はCD・DVD共に昨日まではゼロでした。
 初のライヴCDが出たとき気になりはしたんですが、タイミング悪くBon Jovi熱が弱まっていった頃で、覚えている限り初めて聴いた / 観たBon Joviのライヴは、Have a Nice Dayの初回限定盤特典のDVDを通してでした。
 内容については、単なる特典DVDなだけに曲数で言うと10曲にも満たなくて、雰囲気もかなりゆる~い感じだったので、「元・メタルテイストもあったハードロックバンド」としてのBon Jovi像はそのDVDからはわからず、俺が夢中になったアルバム-特にNew JerseyからThese Daysまで-からの曲をもっと、そして若々しくパワフルなパフォーマンスをもっとと欲してはいましたが、熱が冷めてきていたこともあってYouTubeやなんかですぐに見つかりそうものなのに特にそういった映像を探すこともせず、その内関心はすっかりヘヴィメタルへ。
 このLive from Londonは新譜情報をチェックしていた折偶然その発売を知り、現在のBon Joviへの関心は大分薄まっているものの、過去のハードチューン満載のライヴはやっぱり一度観てみたいぞ!と衝動的に予約したものです。
 さて前置きはここまで、内容については・・・と繋がるのが自然でしょうが、感想はまた今度。
 みどころたくさんで、且つ曲目が大して多くなかったせいか各曲の印象も互いに薄め合うこともなかったので今もかなり多くのパフォーマンスが思い返せますが、やっぱ見落としがこわいですからね。
 昨日買ったものは何一つ昨日の内には封を開けませんでした。
 そして今日Bon JoviのDVDを観て、CDはDokkenのBack for the Attackと、Dream TheaterのAwakeを聴いた。
 上で「みどころたくさん、各曲それぞれの印象も強い」と簡単に評したBon JoviのLive from Londonについてもそうなんですけど、初めて聴いたこのBack for the Attackもかなり楽しく感想が書けそうです。
 なかなか衝撃的でした。セーソクwとピロセwのライナーノーツに珍しく頷けたところも、このCDを印象深いものにしています。
 さて俺が「初めて聴くバンド」と言うとき、厳密に言うと初めてではないことが多々あるのですが、このDokkenも昨日書いたこととは裏腹に実はわずかに経験済みです。
 ビデオがあるってのは、つくられた当時の人にとっても、そしてそれから長い年月が経ってからでも人々に対するプロモーションとしての役割を果たすんですね-Breaking the Chainsは聴いたことがあります。
 あるHR/HM系レビューサイトでEuropeCarrie(アルバム・The Final Countdown収録)のプロモーション・ビデオが「ひっくり返るほどダサい」と言われてましたが、俺にとってはそんなでもなく、ではこれまでに観てきたミュージックビデオの中で「ひっくり返るほどダサい」ものありましたか?と問われると、まさしくこのBreaking the Chainsのビデオがそれに当たりますと答えますね。
 これのディレクションした奴はまずアホですし、OK出したバンドもまたアホですし、これがプロモーションとして効果的だと判断したレコード会社も同じくアホですし、関わった連中はみな等しくアホだと思います。
 HR/HMはダサいという見なしは、時代性だけにその原因を求められるものではなく、HR/HMはそのものが「生まれたときから今までずっとダサいもん」だと個人的には思ってます。
 LAメタルとか、活動方針の中に架空のストーリーの展開を音楽で表現するという要素を持っているパワーメタルバンドみたいないかにもダサい連中だけでなく、デス系の奴らだってみんなダサいです。ただ他のジャンルの信奉者に言われる筋合いはないからヨソからそう評されるのは許さないけどね。
 けどこれは!このBreaking the Chainsのビデオはこのダサい奴ばっか”の界隈の中でも最も「ナシ」のヒドさを誇ってると思います。
 でも実は「ダサい=悪い」じゃないんですよね。
 こんくらいダサくないと、俺たぶんこのビデオは曲と共に印象に残らなかったと思います。
 こんだけ極めつけにダサいから曲込みでそのデキが忘れられなくなったんだと。
 ビデオ制作にあたっての映像面でのコンセプトの表現方法は貧弱そのもの、Dokkenの連中の演技もクソったれどころじゃないイモさがまったく悪い意味で眩しいくらいですが、じゃあ曲はどうかっていうとボーカリストのDon Dokkenの歌がまたショッボくてね~。
 この曲+ビデオを知ったのは確かHR・HM板でだったと思いますけど、これが今日でもよくその名を目にするギターヒーローのひとり・George Lynchを擁する有名バンドの曲なのか、一体どこがいいんだ?とそのとき強く思いましたし、正直今でも思ってます。
 Back for the Attackは、Judas Priestで言うところの、スラッシュメタルムーブメントに影響された末に生み出されたPainkillerみたいなアルバムなんでしょうね。
 セーソクも広瀬も雰囲気が変わったと評してましたし、俺も1曲目のKiss of Deathを聴いて、「えっ、これがBreaking the Chains歌ってた人なの?」ってビックリしましたもん。
 この変化に対する俺の驚きについて納得いくことをこの2人がうまく語っていたので、「珍しくライナーが面白く読めた」わけなんですよ。
 George Lynchは今は多くの人が認めるところの残念ギタリストに成り下がっているそうです。昔からムラの多い人ではあったらしいんですけど。
 俺もそんな残念な演奏を動画を通して聴いたことがあります。まるで素人でしたね。
 つべに、Dream TheaterのJohn Petrucciが弾いているところにめちゃくちゃな演奏を当てたセンスのない動画があるでしょう、あれを観ているかのような気分でした。
 自分はよく知らなくても、色んなところで「すごい」「すごい」って評価を目にしてれば、「お前すごいんだろ?」と思いながら聴こうとするのは当たり前ですからねえ。
 さてたまたまですがうまいこと例にDream Theaterが登場してくれたところでAwakeに少し触れようと思います。
 1曲目のタイコから始まるストーリーの重厚さは、記憶の中で残っている感触のままでした。
 おお~これだよこれと思いつつ聴いていく中で嬉しいことに以前とは違った印象も受けましたし、最終的得られたこのアルバムについての感想をいつか書くとき、俺はどれだけ頭の中、目に見えぬペンで綴られる文章を忠実にここで再現できるか楽しみです。
 では最後に⑥について。
 聴くのは一番最後になる予定です。
 デジタルでのソートだとラテン文字より平仮名があとに来ますし、転写して「Yakushimaru Etsuko」と考えてもYngwie J. Malmsteenと同じくラテン文字順序終盤のYだし。
 なんで買ったかって言うと、Amazon.co.jpでの評価の高さを目の当たりにして。
 この人が関わってるCDは軒並み評価が高いものばかりなんですけど、評価の平均、レビューの数共にシングルだとこれは新たな最高級商品なんじゃないですかね。
 「ノルニル」について、輪るピングドラムのOPテーマとしてOAバージョンを聴いただけではありましたが「今回はやくしまるえつこが気に入らない」と書きはしましたが、ではOAされていない内から新OPテーマとしてその存在が明らかになっていた「少年よ我に帰れ」についてはどうなんだろう?、そして、「ノルニル」はフルで聴いてもやはり驚きのない曲なんだろうか?という2点が気になりまして、手っ取り早く購入者の意見が読めるAmazonへ。
 やー、みんな絶賛ですね。
 短文で終わらせている人が殆どいないのがまず印象的で、そして実際内容を読んでみると、OAバージョンではわからなかった点を知るに、結局は俺の琴線に触れそうだと判断できたことが購入の決め手になりました。
 まぁ、でもやっぱり「ノルニル」はないな、ってなるのかもしれません。
 でも「少年よ我に帰れ」はまったくの未経験なわけですし、やくしまるえつこのやっていること自体はもう好きになっちゃってるので、たまには先んじて聴いたことのあった曲でなくともいいじゃないか、ということで買いました。
 買ったからには聴くのを楽しみにしてますヨ。
 明日はFair Warning聴けるかなー。
 Skid RowとYngwie J. Malmsteenは、知らない曲はあっても全体的な雰囲気は聴く前から大体想像つきますし、あんま驚きはないでしょうからね。
 Fair Warningは、どこでもなんの曲も聴いたことないです!これはガチ。

2011年10月16日日曜日

10/16、CDを6枚とDVDを1枚 Pt. I

 なんかHR/HM界の最新情報をチェックするようになってから記事の元にする話題がそればーっかりになってたけど、今日は久々にネットとは切り離されたところで起こったことが書ける!

 
② ③ ④
⑥ ⑦

 というわけで、CDを6枚とDVDを1枚、買って参りました。AVセル商品の購入はThe Dark Side of the Moon以来ですね。漫画はその後もなんか買った気がする。
 さて①から⑤まではWARNER HARD ROCK 1500という廉価盤再発企画によって発売されたものです。内訳は、

 ①Fair Warning / Fair Warning [WPCR-14260]
 ②Dokken / Back for the Attack [WPCR-14245]
 ③Skid Row / Skid Row [WPCR-14251]
 ④Dream Theater / Awake [WPCR-14259]
 ⑤Yngwie J. Malmsteen / Fire & Ice [WPCR-14257]

 この内初めて聴くバンドがFair WarningとDokken、初めて聴くCDがSkid RowとFire & Ice。
 Skid Rowからは他にもSlave to the Grindが出ていて、それも予約品として届いております。確かひとつのバンドのCDを2枚頼んだのはSkid Rowだけだったハズ。
 このシリーズのCDは全部で13枚予約していて、やたら色んな場所で名盤って声を聞くからこの安く買える機会に是非聴きたい!ってのと、前からチョット興味あったってのが混在しています。
 今日見送ったのはSkid Rowのあと1枚を除くとVandenberg(1st)、Winger(1st)、The Wildhearts(忘れた)、Harem Scarem(2nd)、Ratt(1st)とかですね。
 Skid Rowは、先日記事にしましたが元ボーカリストのSebastian Bachが今実に残念なことになっているので、「元々かっこよかった」に相対的評価と懐古感情が加わって、心の中で期待がえらいことになってるのが自分でもよくわかります。
 といっても私、40 Seasons: The Best of Skid RowというCDは持っておりまして、1stの中でも特に人気の高い曲は大体知っておるのです。
 ザンネンSebastian Bachに落胆させられた気持ちを払拭しようとつべを検索してみると、・・・Youth Gone Wildのビデオなんてあったんですねえ。当たり前ですが観てみると、聴いてみるとやはり実にカッコイイ。
 Skid Rowという曲名ではないが歌の中に"SKID ROW!"・・・これぞハードロックの醍醐味ですねえ。
 彼らも曲によってはヘヴィメタルと言ってもいいような面を見せていましたが、まぁハードロックバンドってことでいいですよね。
 ヘヴィメタルだとバンド名が曲名になってるってこと自体が珍しいですから、ましてや自らのバンド名を織り込んだ歌詞を乗せた曲がバンドのテーマのようになっているとか・・・そういうのはほぼ皆無なんじゃないですかね。Black SabbathとかIron Maidenはやってましたが、それくらい古いバンドじゃないと・・・。
 Dream Theaterは以前記事にした通り、WARNER HARD ROCK 1500を知るキッカケになった1枚。大感謝です。そしてよくぞ再発してくれたよワーナーマジ最高。
 ああ、それにしてもこれ聴くのヒサビサ。なんで手放しちゃったのかな。
 1曲目のタイコ回しから、ナニか起こるぞって雰囲気がプンプン。今思い返すだけでもワクワクしてきて早く聴かせろと耳が急かすのだ。
 あの頃ドラミングだけで己の存在価値を主張するMike Portnoyは純粋にかっこよかったなあ。
 でもまぁちょっと待ってネ俺の耳サン。アルファベティカルに聴いてくからAwakeはBack for the Attackの後なのだ。
 それからYngwie J. MalmsteenのFire & Ice。
 収録曲の内既に、ミュージックビデオのつくられたTeaserだけは聴いたことがあります。
 ボーカリストがGöran Edmanなんですよね。
 まぁワケのわからんビデオでしたが、彼の歌は実に刺激的。
 個人的に「個性的なボーカリスト」の最大の好例だと思っている元ArtilleryFlemming Rönsdorf(動画のない曲のみのアップロードは極力紹介したくないからと探すとこんなレア動画が。しかし俺がお勧めしたい彼の真骨頂はB.A.C.K.での歌なので、これはあくまでもちょっとしたサンプルです)みたいな、誰かに紹介する際その特徴について「クセのある」という一言で済ませようもんなら必ず突っ込みが返ってきそうなボーカリストも大好きですけど、Göran Edmanや、同じくスカンディナヴィア出身のJørn Landeなど、少なくともメタル的な歌ならなんでも(デス以外)歌えそうなプロ然とした人も好物です。
 このアルバムは曲数が多すぎるってところに否定的な意見が寄せられることがあるそうですね。
 確かにまあ、インギの音楽性で14曲(このWPCR-14257はプラスボートラ1曲の全15トラック)は多いかな・・・。
 こういう偏屈な人の音楽のフォロワーは、「同じのばっかじゃん。飽きた!」って人と、「同じのばっかじゃん。もっと!」って人で極端に分かれてそうですね。俺はインギのアルバム、まだ聴いてないのが結構あるんで飽きてはないですね。
 ネットがバケモノギタリストのエキシビションみたいになっている昨今ですが、それでもまだインギの動画って観たくなりますよ。
 やっぱ格が違いますよ。
 個人的な好みも加味して言いますが、一番大きな魅力は何をやっても結局ロッカーなところ。
 クラシックとかジャズとかやってましたってギタリストはやっぱなんかお行儀良く弾く人多い気がするんですよね。シュラプネルもそんなのばっかじゃないですか?指板見つめながらじゃないと単純な構成のリフも弾けないとか・・・。あと立ってギター構えたときその位置がかなり高かったりとかね。
 インギは、ソロなどの単音フレーズを組み立てる際には元々やっていたバイオリンを鳴らすが如くなのかもしれませんが、ロックにはジミヘンから入っただけあって立ち振る舞いとかはやっぱワイルド。
 悪く言えば「昔の人」なんですけど、たとえば機材のチョイスの仕方とかライヴ中のアクションが特定の誰かの影響下にあるのが見え見えだろうが、なんにせよネオクラギタリストでインギみたいにアクティヴにパフォーマンス取る人は結局今も昔もインギの他にはいませんしね。
 ライヴなんてどうせスタジオ通りに弾けないんだからスタジオ盤だけ聴いててくれ!とまで言われたら、顔がブサイクだとかパフォーマンスがイモだとかギターの位置が高いとか手元でチマチマしてるとか、プレイ以外の点を評価の対象にはしませんけどね。
 ちょっと頭は悪そうだしワイルド通りこして乱暴なところはどんな育たれ方・成長の仕方すればこんな風になるんだと呆れてしまうし、協力してくれるバンドのメンバーをこき下ろす姿勢なんかは絶対に受容できませんけど(お前が集めたんだろーが)、結局出してる音と演奏の際の佇まいがかっこよければ、そのときだけは純粋なファンになれますからね。

 さてちょっとここまでで途中でメシ食いに立ったりとかで時間を費やしすぎてしまいましたので、⑥と⑦の残り2点についてはまた明日。
 ・・・買わないと言っていた、あのCDが写ってますね・・・。

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