2011年9月30日金曜日

続・ΤΑ ΑΛΗΘΗ ΟΝΟΜΑΤΑ-本当の名

 なんか・・・ギリシャ文字に戻したSepticfleshの連中の名前をそれぞれググったらあっさり本来の綴りが判明したんですけど(笑)。
 何故それをさっさとやらなかったか自分・・・。
 まぁ記事ひとつ分のネタが増えたし、いっか(笑)。
 まずChristos Antoniouは、Χρήστος Αντωνίου(Chrēstos Antōniou=現代:フリストス・アドニウ / 古典:クレーストス・アントーニウー)。
 「Χριστος Αντονιου」でググったんだけど、「Χρήστοςの間違いじゃねーのバーカ」って検索結果をGoogleが寄越すんだよ。
 どうも現代ギリシャ語だとかつてのΧρῑστόςはΧρήστοςと綴るらしい?こればっかだもんホントに。
 「Christos」って綴りからは、paenultimaのiがιなのかηなのか、はたまた他の/i/を示す字母なのかはわからないからねぇ。ま、これはしゃーない。
 Antoniouの、antepaenultimaのoに関してもね・・・古典期oの長音であったωだったとは。
 これに限らず、俺は現代ギリシャ語でかつての長音を示していた字母の音がことごとく短くなっていることをすっかり失念していて、子音ばかりに頭がいっていた。
 俺は「ギリシャ語」を勉強したことがあるだけであって、「ギリシャ」自体について学んだわけではない為、言っても仕方ないことだけど、総合的に「ギリシャ」というものをよく知っている人なら間違えない転写だったであろうと思われます・・・以下に挙げているものも含めて・・・。悔しい!
 次はSpiros Antoniou
 これはΣπύρος Αντωνίου(Spyros Antōniou=スピロス・アドニウ / スピュロス・アントーニウー)。
 俺だったらこの通り、「Spyros」って転写するね(ドヤッ)。

 ・・・。

 わかんねぇよマジで。
 いやでもυをyと転写することには正当性があるんですよ?
 「ΤΑ ΑΛΗΘΗ ΟΝΟΜΑΤΑ-本当の名」で書いた通り、rhythmは古典ギリシャ語・ῥυθμόςから来ています。これをラテン文字に転写すると「rhythmos」。
 このyはフランス語で言うuの音、ドイツ語で言うüの音なんです。IPA準拠の発音記号だと、ラテン文字そのままに/y/です。
 現代に於いて、/i/。
 検索した順なので、次はドラマーのFotis Giannakopoulos
 こいつもハズレで、Φοτις Γιαννακοπουλοςでなく、本当はΦώτης Γιαννακόπουλος(Phōtēs Giannakopoylos=フォティス・ヤナコプロス / ポーテース・ギアンナコプーロス)。嬉しいことに、名字は合ってました。
 俺は現代ギリシャ語の転写ですよってことわりがまずあれば、「Phōtēs」と書いてあっても「フォティス」って読みますけどね。だって転写すればΦωτηςでしかないし、示す音としてはΦοτιςという綴りとなんら違いがない。
 まぁ、残念でしたねおバカくん、ってことで。
 ちなみに・・・BenardoはΜπενάρντοでした。
 ・・・わかる?何故Αντωνίουは「Adoniou」にしなかったのに、Μπενάρντοは「Benarnto」じゃなくて「Benardo」に、音優先にしたの?

わけがわからないよ!

 まぁそれを言えば、Μπενάρντοは「Mpenarnto」なわけですけどね・・・。
 やっぱ英語圏の人間に奇異に見えない為のタチ悪い変形を施してたわけですよ。クソが。
 Σπύρος Αντωνίουの「Spiros」って表記に関しても、疑おうと思えば、「Spyros」で売りに出して「スパイロス」って読まれてしまうことを避けたかったが為じゃないの?とも言える。
 なんにせよAntoniouって綴りを見てギリシャ語知らん奴が初見で「アドニウ」って読んでくれる可能性なんてゼロに等しいんだからもう名前の読みなんて間違えられてるじゃねーか。
 誤読を気にする資格がないんだよ!
 気を取り直して最後にSotiris Vagenas、彼はΣωτήρης Βαγενάς(Sōtērēs Vagenas=ソティリス・ヴァイェナス / ソーテーレース・バゲナス; 古典期に/v/はギリシャ語になかった。現代/v/=β、他方/b/=μπ cf. 上記Μπενάρντο(ベナルド))。
 彼の本名に関しては、とにかく俺のぶった「転写はVagenasが正しいはずだ!」論が的を射ていたことがわかって安心しました。
 それにしても、oとiに驚かされた結果ということになりますねぇ。
 あと、「Septicfleshの連中のギリシャ語による名は簡単に見つかる」ということにもw
 というわけで訂版:

Χρήστος Αντωνίου(Gt.), Σωτήρης Βαγενάς(Gt.)
Σπύρος Αντωνίου(Vo. & Ba.), Φώτης Γιαννακόπουλος(Ds.)
 
 斜体にするとアクセントのついた母音が、それ以外の字母と全体的な見た目の上で統一が取れてない印象が強くなるので、普通に真っ直ぐ立たせました。
 ヤレヤレ。

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