2012年1月24日火曜日

初めてのオーストラリアン・バンド

Psycropticが、新作・The Inherited Repressionから
Carriers of the PlagueをバンドのFacebookで公開。

 ・・・うん、よく知ってるバンドってわけじゃないんですけどね、実は。
 以前テクデスバンドの情報を熱心に集めてるとき名前を知って、初めて曲聴いたのが今日。
 且つ、Nuclearblast.jpでこいつらのことが冒頭の音源公開についてニュースになってて、最終的に話題にしたくなった決め手としては、肝心の曲が結構かっこいいことやってたので取り上げてみようかなあと。
 初めて聴いたのは上のCarriers of the Plagueじゃなくて、PVのあったInitiate

現行ラインナップ-ビデオ・InitiateOb(Servant)収録)より

Jason Peppiatt - Vo.
ジェイサン・ペピヤト
Joe Haley - Gt.
ジョウ・ヘイリー
Cameron Grant - Ba.
カマラン・グラント
David Haley - Ds.
デイヴィド・ヘイリー

 オーストラリア出身のバンドを話題にするのは初めてですね。ちなみにこの布陣は2006年作・Symbols of Failureからまったく変わっていません。安定ってスバラシイ。
 俺はオーストラリアのHR/HMシーンにまったくと言っていいほど縁がない。
 同国出身のバンドですぐ名前が思い出せるバンドは・・・Airbourneくらい。AC/DCは言わずもがなとして。
 ジャンルはテクデスですが、ボーカルスタイルはドスの聴いたメタルコア系なかんじ。ちょっとこれはなあ。
 知ってるバンドを引き合いに出してその音楽性を言葉で表現してみると、All Shall Perishからエグさを抜いたような、と俺は言います。
 器用に紡がれる譜割の細かいリフが印象的ですが、驚きの織り込まれていないストレートなパートも1曲中に結構長く存在しており、そういう箇所はありきたりと言うまでもないくらいに面白味がなく、テクデスと言うにはもうちょっと頑張って欲しい気がする。まぁ所詮他人がそう言ってるだけだからと言えばそうなんだが。
 昨日今日湧いてきたバンドってわけじゃないし、2ndフルレンス・The Scepter of the AncientsはMetallumでなんと14レビュー、評価のアベレージ92%という驚異的な数字を記録していますし、テクデス界隈の一ビッグネームと言っていいんじゃないでしょうか。これ、聴いてみたいなあ。
 ギターはひとりなので当然目移りならぬ耳移りすることもなく最も目立つものとして印象に残りやすいのですが、ドラマーの頑張りも特筆すべきかと。
 ギタリストはテクニカルかもしれないが基本的にトリッキーではないみたいなので、ところどころ出てくる曲毎の象徴的なテクニカルリフの登場頻度との対比で、縁の下の力持ちのような存在でもあり、常に驚異的な手数足数の多さでテクデス華形パートでもあるドラムの楽曲への貢献が目立つってものですね。
 上で述べた通り、ボーカルはコアっぽいですが、ある意味このバンドの特徴のひとつでもありますね。テクデスバンドとしてどうだろうとは思いますが、迫力はなかなかのモノ。昔の曲も聴いてみてわかったのですが、今はよりコアっぽくなっていて、かつてはまさしくデスメタルバンドのボーカリスト然とした歌唱スタイルだったんですね。
 グロウルとかガテラルの類はよほどエグいものが出せない限りは他者のそれとの様々な差を人々に知らしめづらいものだと思いますので、つくった歌声という印象が大分抜けた今のJason Peppiattのやり方はやはり、現在のPsycropticのウリのひとつと言ってもいいかも。
 なんか、Andreas Sydowを思い出しますね。普通にガナって最高に格好良かった男。
 ベースについてですが、4人構成のせいか、他のパートとの主役争奪戦にまったく遅れを取っていない音色で鳴っている点はイイですね。フレーズは特に目立ってかっこよかったりするものはありませんが・・・。すごいオーソドックスな見た目のベースを弾いてることが一番印象的だったりして。これはなんかArsisの前ベーシスト・Nathaniel Carterを思い出した。或いはRevocationAnthony Buda
 どーしよっかな、The Inherited Repression買ってみようかしら。
 正直The Scepter of the Ancientsの方が気になるけど、このボーカルスタイルを乗せたテクデスもすごい興味深い。
 あー、バウンディくらい安価で日本コロムビアが出してくれてたらなぁ・・・。
 バウンディは輸入盤を擬似国内盤に仕立てあげてるだけだからあれだけ安く提供できてるわけだけど、別にあれでいいじゃんねー、どこの日本の会社のやり方もさ。
 マジ神、バウンディ。これからもたのんますよ!
 日本コロムビアは・・・うん。あのさ、取り敢えず、Nuclearblast.jpのPsycropticのページで、Joe Haleyを「ボーカリスト」として紹介してるのはさっさと訂正してよ?
 Chrome DivisionのページにAll Shall Perishとデカデカと書いてあるのもいまだにそのまんまだし・・・。扱ってるバンドとか価格設定とかじゃなく、こういうところが原因で関心が腐っていったりもするんだよ・・・。
 そーだ、Nuclearblast.jpといえば、もう全然新鮮味のない話題も含まれちゃうけど、こういうバンドについてのニュースも今、Informationに挙がってるんだよね。

現行ラインナップ-ビデオ・A Rose for EponaHelvetios収録)より

Christian "Chrigel" Glanzmann - Vo. / Mandolin
クリスティヤン・“フリーガル”・グランツマン
Anna Murphy - Vo.
アナ・マーフィー
Ivo Henzi - Gt.
イーフォ・ヘンツィ
Simeon "Sime" Koch - Gt.
ズィーマオン・“ズィーマ”・コフ
Kay Brem - Ba.
カイ・ブレム
Merlin Sutter - Ds.
マーリン・ズター
Patrick "Päde" Kistler - Whistle
パトリク・“ペーダ”・キストラー
Meri Tadić - Fiddle
メリ・タディチュ

 こいつらも名前は知ってたってヤツですね。
 フォーク系ってのも知ってたんですが、著名フォークメタルバンドって大抵北欧出身なので、こいつらもスカンジナビアのどこかから出てきたんだと思ってたんですが、スイス出身なんですねー。まぁ、バンド名で察しろよってカンジですが・・・。あ、いや、Helvetiaとは無関係の言葉か?
 にしてもあれですね、Fleshgod Apocalypseを初めて話題にしたとき、シンフォニックメタルバンドの大勢について「メタル要素が薄すぎ」と言いましたが、こいつらもヒドい。
 いや、フォーク系なんだからゴリゴリメタルじゃなくてもいい、確かにそれはそう、しかしフォークテイストを、ここまでつまんないバックをメタルミュージシャンに前にでないよう強制させるほど重視したいなら、そもそもメタルである必要性なんて皆無なんじゃないの?と思う。いいじゃん、ちょっとハードなくらいで。
 そうさなー、Korpiklaaniくらい単純な方がイイよ。テクもなくかっこつけもなくジャンジャンやってるってのが。
 或いは、フォークも全開、メタルらしいバッキングもエキサイティングって方向性だったら、Finntrollくらい何もかもがハデじゃないと、何故お前らはメタルバンドとして活動してるんだと言いたくなる。
 しかもこのバンド、専任ギタリスト2人いまっせ。2人・・・要るのか?Chrigel Glanzmannもレコーディングではギターを弾いているようだが、歌も歌うし、マンドリンも弾く、バグパイプも吹く、そしてギターも弾く、だからいる意味があるんだよね。
 まぁこんな話もアレですが、ギター2人、ついでに言うとベーシストもPVじゃ全然目立ってなかったから、イイシーン見つけ出して撮るのマジ大変でした・・・しかも結局いまいちなので作るほかなかったし。
 ドラマーはね。公式サイトのバンドプロフィールでも上方に載っていることからして中心人物のひとりのようですな。PVでもかっこよく撮られてました。まずアクションが悪くないからね。オイシイシュートも多かったです。
 メタルバンドとしては相当ショボイですよ、コイツら。
 さすがにと言うか、ホイッスルとフィドルはいい味出してますが・・・というかそれがすべてですもんね。
 取って付けたような中盤の、Chrigel Glanzmannのデスボイスの挿入もどうなんだろう・・・。
 まぁちょっとバンド初の曲とかPVとしては物が悪かったのかもしれませんね、このA Rose for Epona。
 ただMetallumでも殆どのアルバムがウケてないみたいだし、つまりはそういうバンドだと言い切っちゃっていい面も見え隠れしていますな。
 実は酷評を下したり、初めて聴いたときにダメだと言い切っちゃった連中の方が、初聴時からベタ褒めした者たちよりも後からやたら気になってきたりするもんで、こいつらのこともしばらくは何かと意識し続けることになる気がするのですが、Eluveitieがどうかってより、なんか、この曲を聴いて、元来ヘヴィメタルとは無関係なジャンルへのメタルテイストの理想的な注入の仕方についてしつこく考えさせられそうですなあ・・・。
 さて今回最後のバンドですが、上で言った「もう全然新鮮味のない」話題の元になっている連中は、こいつらです。

現行ラインナップ-ビデオ・MetalThe Greatest Hits of Earth収録)より

Andreas Bergh a.k.a. Whiplasher Bernadotte - Vo.
アンドレアス・ベルグ = ウィプラシャー・バーナダト
Eric Bäckman a.k.a. Cat Casino - Gt.
エリク・ベクマン = カト・カスィーノウ
Emil Nödveidt a.k.a. Nightmare Industries - Gt.
エーミル・ネトヴェイト = ナイトメアー・インダストリーズ
Jonas Kangur a.k.a. Skinny Disco - Ba.
ヨーナス・カンギュル = スキニー・ディスコウ
Oskar Leander a.k.a. Vice - Ds.
ウスカル・レアンダル = ヴァイス

 ハイ、Deathstarsですね。
 Ole "Bone W. Machine" Öhmanの脱退、そして新ドラマー・Viceの加入を話題にした際、既に彼を迎えての制作がアナウンスされていたMetalのPVが公開されたらまた記事にて取り上げます的なことを言ってたのに、ホント今更っすね!
 この画像つくってからも大分経ってんですよ、実は・・・。これ自体はビデオ公開された直後くらいからPC内で今日まで保管してきました。
 で、ビデオの内容ですが・・・まぁそれにしてもひっくり返るほどダサいもんに仕上がってますねー。
 かっこつけはメタルの華ですが、違うそうじゃない・・・。
 というのもこいつら、デスメタルバンドらしいんですが、ただのデスメタルバンドじゃなく、「グラム・デスメタルバンド」。
 こういうアクションとかでかっこつけるところは、なるほどグラム的ですよね・・・。
 まぁこの際、どこがデスメタルなんだってのはいいですわ。言ってもしょうがないくらいどこを取ってもデスメタルじゃないからw
 演奏シーンは悪くないんですけどね。メイクも、おお、人間の顔はこんな遊び方もできるのかって感じで結構好きです。まぁ、Misfitsが大昔に既にやってたような気もしますが。
 Blitzkriegで見られた、トゲトゲしいネーちゃんの起用がパワーアップして、Whiplasher Bernadotteのみが俳優まがいのことをしていたのが、新参のVice含めみんなで武闘派ギャングごっこ!
 PVとはいえ、恥ずかしくないのかお前ら・・・。
 曲は、バックや諸々のフレーズなどは至ってシンプルで、良さがストレートに聴く側に伝わるようになってますね。だから感想としては、「好き」か「嫌い」かしかないでしょう。PVの内容ともどもテーマなんてあってないようなもんだと思いますし、頭カラッポにしてビートに身を委ねつつ聴くのがよろしいかと。
 このPVがアップされる前からVice加入後の新たなアー写が公開されていましたが、やけに硬派なスタイルを前面に出してきたことが原因でMetalのビデオの内容について良きものを期待しない方がいいかもとも思っていたものの、Blitzkriegでのメイクやら衣装やらと同じく、これもグラムの別の見せ方ですよね。
 メイクからして明らかですが、見た目も込みで売りに出されているバンドのようですし、やってることはさて置いて、映像面でのクオリティの高さは少なくともNuclear Blast内では比肩しうるバンドが他にないほどですね。まぁ、こいつらの如き扱いが相応しくない、芯の意味で硬派な連中ばかりだからだ、とも言えるんですが。
 アルバムを買ったりする予定は今のところありませんが、視覚面でなく、曲の方でこのシンプルなスタイルを貫きつつ、これからどこまで飽きられずにやっていけるのだろうかと、ある意味、最高に好きなジャンルのひとつ・テクデスと同じくらいその行く末が気になりますネェ。
 ああ、それにしてもやっとDeathstars出せた!
 実は画像は作ってあるが、その画像を伴って話題にできていないバンドがまだたっくさんあるんですよ・・・。
 以前画像を作ったけど、今のやり方で作り直したCryptopsy, Fleshgod Apocalypse, Fear Factory, Immolation, Graveworm, Insomnium, Krisiunとかもいて、こいつらもどっかで放出したいなぁ。
 Gotthardは新ボーカリスト、Nic Maeder(ニク・メーダー)が公表されたし、CryptopsyはベーシストのYouri Raymond(ユリ・レイモン)脱退・Olivier "Oli" Pinard(オリヴィエ・“オリ”・ピナル)加入とかすぐ話題にできるバンドもいるから、近い内いくつかの画像を使う機会はあるだろうとは思いますが。

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