① ② ⑤ ⑥ ※1
③
Karl Obbel - Vo.
カール・オベル ※2
Andreas Allenmark - Gt.
アンドレアス・アレンマルク
Johan Eskilsson - Gt.
ヨーハン・エスキルソン
Peter Engström - Key.
ペーテル・エンストレム ※3
Henric Karlsson - Ba.
ヘンリク・カールソン ※4
Emil Frisk - Ds.
エーミル・フリスク
③
Karl Obbel - Vo.
カール・オベル ※2
Andreas Allenmark - Gt.
アンドレアス・アレンマルク
Johan Eskilsson - Gt.
ヨーハン・エスキルソン
Peter Engström - Key.
ペーテル・エンストレム ※3
Henric Karlsson - Ba.
ヘンリク・カールソン ※4
Emil Frisk - Ds.
エーミル・フリスク
※1:
この画像にはキーボードのPeter Engströmは写っていません。レコーディング風景を収めた動画には登場していましたが、そっちにはEmil Friskがいませんでした。※3と併せて、よくわからんバンドです。
※2:
Nuclear Blast公式バンドページの表記は「Carl」。「Karl」はMySpace準拠です。スウェーデン語としてKarlの方が自然なのでこっちで。
なお「Obbel」についてですが、この位置のEはシュワーなので本当は「オバル」って感じで、Allenmarkも「アランマルク」の方が近かったりするんですが・・・これ厳密にしちゃうと他の言語の転写にも結構影響が・・・いい解決方法が思いつくまでちょっと後回しで。
※3:
MySpaceのメンバー画像にはこいつがおらず、Emil Friskが写っています。つべにアップされている最新フォトセッションでの彼らの姿とMySpaceで見られる画像での様が一致するので現ラインナップであることは間違いないようですが・・・と思ったら、「メンバー」の項にはちゃんとPeter Engströmが・・・ドユコト?マジで。「Carl」と「Karl」とかもそうだけど、ちゃんと一致させろバカ。
※4:
MySpaceで見ると「Carlsson」。Henricだって本来はHenrikの筈だし、英語風にしていると考えるとたぶん「Henric Carlsson」が本人の意向に沿ったものなんだろうなー。
ただ、本当に英語風を標榜するならHenryの方がより一般的なんじゃ?
で、聴いてみた感想だけど・・・。
う、うーん・・・凡庸・・・。
ここまで大きな「別に買ってまで聴くものじゃないな」感は尋常じゃない・・・。
活動を始めて2年後の98年に、メンバー全員が18歳以下で初めての契約を獲得したという驚異のポテンシャルを秘めたバンドですが、単にその当時は凄かったというだけなのか・・・。
いやまぁ今でも凄いんだと思いますよ。
でも他のバンドもみんな凄いから・・・。
そういうバンドたちと聴き比べても迫力の面で劣っていないことがまず大事なんだとは思う・・・が、雰囲気とか曲調を対象にした場合にも目立って異なるものが感じられないとなると・・・別に買わなくていいやってなるでしょ?
ただ、Threat Signalを記事にしたときにも書きましたが、アルバムを通して全部ちゃんと聴くと、印象がどう変わるかはやっぱりわかりませんね。
Forget to Forgiveという曲のLyric Videoが公開されてるんですけど、これで1曲を丸ごと聴くと「あれっ、やっぱちょっといいかな?」って思っちゃいますし。
「形にはなっている(by 服部哲さん)」だけのことをそう誤って認識しているだけなんですかね・・・。
あと、これはForget to Forgiveとは正反対でまったく一部だけ聴いての感想なんだけど、この動画を観ると「全曲聴いてみてぇ!」、厳密には「全部聴いてこのギターが入ってるところを確認してぇ!」ってなるw Johan Eskilssonですが、いいテクしてますね。
こういうところを見るとクールな奴がいるバンドだなって思うんですが、ボーカルも入ってすっかり仕上がった曲と聴くと・・・うーんってなって残念。
さて俺が最近知ったNuclear Blast所属の、このテのボーカリストがわめくタイプの音楽性を基本にしているバンドの中には、正式にキーボーディストが所属しているところがあります。
上のCipher System、それからGravewormとTasters-どちらもイタリア産。
まず、以下はGraveworm最新ラインナップ。
② ③ ④ ① ⑥ ⑤
Stefano Fiori - Vo.
ステファーノ・フィオーリ
Thomas Orgler a.k.a. Stirz - Gt.
トーマス・オーグラー(シュティアツ) ※1
Eric Righi - Gt.
エリック・リーギ
Sabine Mair - Key.
ザビーネ・マイア
Florian Reiner - Ba.
フローリアン・ライナー ※2
Martin Innerbichler - Ds.
マーティン・イナービフラー ※3
※1:
Metallumによると、Orgler Thomas。公式ではThomas Orgler。どっちがどっち?とりあえず苗字としてのThomasは個人的に見たことがなくしっくりこないのでThomas Orglerとしています。
名前からは全然わかりませんが、まさかハンガリー人とか?
※2:
このラインナップはNuclear Blastを参考にしましたが、MetallumによるとHarry Klenk(ハリー・クレンク)って人がベーシスト・・・Florian Reinerの名前はPast Membersにもありません。公式やFacebookでもベーシストはHarry Klenkですが、少なくとも公式は更新状況を見るにちゃんとアップデートされてないだけという可能性があります。そしてFacebookの方は何故かスペイン語でプロフィール等が書かれており、バンドメンバー以外の人間が更新を手がけているのかもしれないと思うとなんとなく信用しづらいです。
もしかしたら別のバンドの人物を間違えて書いた?・・・なくはないなと思い、もしGravewormではなくともメタル界のどこかには存在するであろうFlorian Reinerなる人物を探るべくネット検索・・・するとVoices of Decayというバンドがヒット。公式サイトは英語だらけなものの、つべにチャンネルがあり、動画に寄せられているコメントを見るとドイツ語だらけ・・・ここでドイツのバンドだと確信。
そしてWhoという曲の動画を観てみると・・・おおっ、上のGraveworm集合写真右端のニーちゃんにそっくりの人物がベース弾いてるぢゃないかっ!
というわけで現GravewormベーシストはFlorian Reinerなわけです。
※3:
Metallumでの名前はMaschtl(マシュトル)。うーん、Martinはこれの愛称だったり・・・?
あと苗字についてなんですが、「-ビヒラー」という転写をする人もいるでしょうし、実際そんな風に聞こえるもんだとも思いますが、仮名で「ヒ」と書くとどうしても「子音+母音」を転写しているように-この場合だと「chi」を転写しているように-個人的には思えてしまうので、-bichlerのIとLの間には子音だけであるという絶対的な綴りも基づき、CHに「フ」の転写を与えています。IPA準拠の発音記号は/ç/。ルートヴィッヒの「ヒ」の実際の音とかです。
名前を見るに、イタリアン・ジャーマン混合バンドのようですね。結成の地自体はイタリアです。
手間かけて紹介しといてナンですが、このGravewormは新作・Fragments of Deathの全体試聴がいまだにない。発売間近なんですケドね・・・。
まぁそんなもんそもそもないのが普通だとは思いますが、Nuclear Blast所属の他のバンドはやってるとなると未公開に疑問を感じざるを得ませんから。
Album Trailerと名のついた動画はあるが、新譜からの曲を後ろで流しながらStefano Fioriが喋っており聴き取り辛く、参考になりにくい。
ただ、部分的にはメンバーの話にかぶされることなく聴け、そのわずかな量からだけでも判断するに、Cipher Systemよりは面白そうです。ていうかコア系じゃなくてブラック系なんですよね、この人らは。
しかしTastersはもっとはっきりと曲が聴けます-Please Destroy This WorldとSleeping with Spiritsという2曲にミュージックビデオがつくられているのです。頼もしいですね。
① ③ ⑤
⑥ ②
④
Daniele "Dani" Nelli - Vo.
ダニエーレ・“ダニ”・ネッリ
Luca "Luke" Pezzini - Gt.
ルーカ・“ルーク”・ペッツィーニ
Tommy Antonini - Gt.
トミー・アントニーニ
Fabrizio "Izio" Pagni - Key.
ファブリーツィオ・“イーズィオ”・パーニ
Carlo Cremascoli - Ba.
カルロ・クレマスコーリ
Ale Lera a.k.a. Demonoid - Ds.
アーレ・レーラ(ディーモノイド)
最初観たときは「うわっなんだコイツら」と思った。なんかノリがパンキッシュというか、バンド全体の雰囲気も、最近は短髪メタラーがまったく珍しくなくなったとはいえここまでくるとNuclear Blast所属でなければメタルバンドだと初見では気づかない人の方が多いと思う。
というか、ヘヴィメタルとメタルコアって、共に「メタル」ではあるけど、演奏している人間の精神性が決定的に異なるよね・・・。
刺青もバリバリ過ぎです。
ボーカルは特に髪型がおかしいし・・・。
でもこのキーボーディストは、所属している意味があると思えるいいプレイを聞かせてくれますね。
なので、俺はCipher SystemよりこのTastersの方が好みだ。パンキッシュなところは疾走感があると思えば悪くないし、ボーカリストもただ叫ぶだけじゃないところが飽きさせない。
まぁこれはこれでクリーンとシャウトのありがちな混合かとか思えてまた流行りモノの音楽性を標榜ね・・・とかいう冷めた感想の元にもなっとるんですが。
俺の好みとは関係のないことですが結構メジャー感があると思いますし、これから売れておカネがたくさん入るようになって新作制作にかけられる予算が増えたら更に面白いことができるようになって、どんどんクオリティが上がっていく・・・というような絵図に期待したいところです。
ニューアルバムから既に2曲もビデオがつくられているところからして、プッシュ具合は実際結構大きそうです。
最近は「Lyric Video」なるモノを、いつから出てき始めたのか知りませんがよく見かけるようになりましたが、やっぱ当てフリとはいえ実際バンドが動いている様が見られる動画と比べるとインパクトは雲泥の差ですからね。
冒頭、Nuclearblast.jpで紹介されているバンドには興味があると書きました。GravewormもTastersも例外ではないのですが、残念ながらAlbum Previewがなくて-といってもTastersの最新作・Reckless till the Endは先月14日に既に発売済み-ちょっと話題としてインパクトが足りませんでした。
そしてCipher Systemの有難い筈のAlbum Previewがあまりにもしょっぱかったので「口直し」に別のバンドのAlbum Previewも聴いて気持ちよく記事を終わらせましょう。
まずはオランダのTextures、最新作のDualism。
③ ④
② ⑤
⑥ ①
Daniël de Jongh - Vo.
ダニエル・ダ・ヨンフ ※1
Bart Hennephof - Gt.
バルト・ヘナプホフ ※2
Jochem Jacobs - Gt.
ヨハム・ヤコプス
Uri Dijk - Synth.
ユリ・デイク ※3
Remko Tielemans - Ba.
レムコ・ティラマンス
Stef Broks - Ds.
ステフ・ブロクス
※1:
/-nx(h)/なんでしょうか、/-ŋh/なんでしょうか?いずれにせよ転写は変わりませんが、実際の発音はわかりません。
※2:
「バート」と本人が言っている動画がありますがオランダ語で話すときはきっと「バルト」と名乗っているに違いありません。ううん、知らないけd(ry
※3:
日本のレコード会社はどこであろうがまず間違いなく「ウリ」と転写すると思います。しかしオランダ語のUは/ʏ/と発音され、そしてそれとは別個に/u/と発音されるOE(cf. Devin Townsend Project等のドラマー・Ryan van Poederooyen(ライアン・ヴァン・プデロウイェン))という綴りが存在しているので、転写も分けたいと思います。
Exiviousにも籍を置き、sickdrummer.comでも紹介される名手・Stef Broksがリズムを担っているだけあって、そのプレイが無駄にならないだけの、見せどころの多い演奏がバンド全体からは聴くことができます。
彼による、アルバムからの1曲・Singularityのドラミング・パフォーマンスも観られますよ。ちなみにこの曲にはLyric Videoも。
ボーカルはちょいとB級臭い印象がありますが、ギャーギャーわめく系ばかりの中にあってはこれくらい「オイお前ちょっとw」と突っ込み甲斐のある人の方が聴いてて面白いですね。
「突っ込める」ってのは非常に重要ですよ。
いつの時代もB級が淘汰されないのは色々と突っ込み甲斐があるからに他ならないでしょう。
完璧は感動を与えてくれますが、どこかつまらないものです。
どうでもいいんですが、なんかアルバムのジャケはDream Theaterの新作・A Dramatic Turn of Eventsを彷彿とさせられますね。
次にAll Shall Perishの最新作・This Is Where It Ends。
① ③ ⑤
② ④
Hernán "Eddie" Hermida - Vo.
エルナン・“エディ”・エルミーダ ※1
Francesco Artusato - Gt.
フランチェスコ・アートゥザート ※2
Beniko "Ben" Orum - Gt.
ベニコ・“ベン”・オウラム
Mike Tiner - Ba.
マイク・タイナー
Adam Pierce - Ds.
アダム・ピアース
※1:
Hernánの表記はes.wikipedia.org準拠です。実際の綴りはHernanかもしれませんし、現に世界的に公開しているプロフィールによるとアクセント記号のないHernanですが、ヒスパニックであることは間違いなさそうなので、本来的なものであるHernánをここには載せました。単なる個人的な好みです。音もまんまスペイン語読みです。コロムビアによる転写は「ハーナン・ハーミーダ」ですが、どの動画を見ても「エディ」としか名乗ってないので本当の読みはニックネーム以外何もわかりません。
HernánはFerdinandoのスペイン語形・Hernandoをさらに略したものであり(Hernanをひとつの言葉として見た場合、アクセントはHer-にあるはずですが、これはHernandoの略でしかなく、元の語形では-nan-にアクセントがあるので、普通はpaenultimaがアクセントを有するという規則をこの語の読みに対しても採用されないように-nánという綴りになっているわけです)、Eddieの元であるEdwardとはなんの関係もありません-Edwardのスペイン語形はEduardo。なので、実際の音は本当に「エルナン」であり、語頭のE-繋がりで「Eddie」を名乗っているんじゃないかと俺は推測しているのですが・・・どうでしょう?
※2:
イタリアのトレヴィーゾ出身。最初苗字はまんまイタリア語読みで「アルトゥザート」と書こうかとも思いましたが、幸い名乗っている動画がありました。「アートゥザート」に個人的には聞こえます。余談ですがNuclearblast.jpには「Artsusato」と書いてあります・・・いい加減にしとけ!最初に苗字知ったのがこれだったもんな上にあそこには「アートゥザート」と転写してあって・・・明らかにイタリア系の名前なのにイタリア語らしくないTSという子音の結合が含まれていて、どう転写したもんか、「アートゥザート」にしてもSはどこいったんだ?とかなり考えさせられたんですから。
これは非常にイイですね。
まぁボーカルはまたかってヤツなんですが、コイツも含めて全体的に、有無を言わせない迫力が他のバンドよりも一歩抜きん出ている印象です。
デスコアバンドとして売りに出されていますが・・・俺はThreat Signalよりもこっちの方がよっぽどメロディック・デスとして、ジャンルをどうとも紹介されずして認識していまいますね。
このThis Is Where It Ends、リードギターによる流麗なフレーズがすごい盛り込まれているのがとても印象的で、ボーカリストとかバッキングこそデスライクですけど、メロディアスなものも取り入れる感性があるんだなと音で納得させられます。
俺こういう文章みたいなバンド名好きじゃないんで(他にAs I Lay Dyingとか)そのテのバンド全般聴かず嫌いしていたんですが、All Shall Perishには感服いたしました。
このアルバムがAll Shall Perishとしてのデビュー作の、印象的なリードギターフレーズを俺に叩き付けてくれた張本人であるFrancesco Artusatoの功績は大きいですね。ちなみにAdam Pierceも新加入だそうです。ただ彼に関してはプレイよりも俺にはイレズミの方が・・・w
これからは追っかけ続けたいと思います。
次に、前話題にしたけどAlbum Preview紹介の流れでもっかい取り上げます-Vader / Welcome to the Morbid Reich。
③ ②
①
Piotr Wiwczarek a.k.a. Peter - Vo. / Gt. / Ba.
ピョトル・ヴィヴチャレク(ピーター) ※
Marek Pająk a.k.a. Spider - Gt.
マレク・パヨンク(スパイダー)
Paweł Jaroszewicz a.k.a. Paul - Ds.
パヴェウ・ヤロシェヴィチュ(ポール)
※今日初めて知ったんですけど、Metallumでは本名がPiotr Paweł Wiwczarekと紹介されています。Wikipediaでも、英語版とフィンランド語版以外ではPaweł付きで記事が作成されているので、たぶん本当に「Piotr Paweł Wiwczarek」という名前なんだと思います。
ちなみに現在のメンバーはPeter、Spiderに加えTomasz Halicki a.k.a. Hal(トマシュ・ハリツキ / Ba.)と、Paweł Jaroszewiczの後任にJames Stewartが加入しています。初の非スラヴ人?
Paweł Jaroszewiczが加入したとき、その若さが2chのHR・HM板内Vaderスレにて話題になりましたが、このJames Stewartは更に若く現在21歳。・・・なんかまたすぐ脱退しそう。ついていけなくて。
このWelcome to the Morbid Reich、Metallumにはまだ3しかレビューがありませんが、パーセンテージは95!今後投稿が増えてもこの水準を維持し続けるであろうと思われます。
そのくらい凄まじい!
まぁ、目新しさとかがあるわけじゃないし、音作りが他のバンドと似たり寄ったりになった分Vaderならではの、具体的に言うとデスメタルというよりデスラッシュライクな要素が強いが故に他のデスメタルバンドに比べてワリとリフワークなんかが比較的軽快だったりするといった個性が埋もれちゃってるかなという感じはしますが、Necropolisを聴いた人間は同意してくれると思います-本当にVaderは復活した!と。・・・まぁ、専属ベーシストはこのアルバムではまだいないんだけどね。
勢いだけで圧倒されるってのも、けど結構稀有なもんですよ。今は。
凄いけど、・・・うーん、ってバンド、本当に多くなりましたからね。
こういったAlbum Previewなど、ネットでの音源公開は、発売前のアルバムから何か1曲をラジオで先行公開することよりも、曲を知る手段としてお手軽だと思います。つべでのAlbum Previewに限って紹介してきましたが、実はTexturesに至っては別のサイトでアルバムフル試聴もしてますからね。
バンドやレーベルから下される何かしらの制限以外のしがらみ、たとえばラジオなら存在する、別のバンドなどの紹介や合間のCM等に起因する公開にあたっての制限時間といったものはないだけに、ネットは情報公開という点に於いては実に強い。ただ、あまりにも様々なコンテンツに瞬時にアクセスできるが故に、感心をひとつのところに集中させづらく、多数の価値あるものがあまりにもあっさりと見逃されてしまうことも多々有り得ますよね。
しかしCipher Systemのくだりで書いた通り、本当は1曲だけ丸ごと公開する方がアルバムに対する感心を高める上で効果的なんじゃないか?とも思えます。
ただ、この手法は選曲が非常に重要になってきますよね。
たとえばHelloweenのKeeper of the Seven Keys -The Legacy-からは、古くはDr. Steinから続くHelloweenのポップサイドを第一に押し出したMrs. Godがシングルカットされましたが、あれ聴いた人が1曲目のThe King for a 1000 Yearsを予想できたでしょうか?
2枚目第1曲・Occasion Avenue共々、この2曲は本当に素晴らしい。長尺ながらもまったく飽きのこない構成が感涙モノ。パート毎の組み合わせもそうですが、バンド全体の演奏も文句なし。Andi Derisの歌唱力の減退も、このメロディアスさを前にしてはそのときだけ不満を言うことを忘れてしまう。
HalloweenとKeeper of the Seven Keysを意識してつくられたのでしょうが、俺は断然「新章」の2曲の方が好きですね。
Mrs. Godのポップさでひきつけておいて、こういった曲で驚きを与える・・・とか、何か戦略があったのだと思われますが、Mrs. Godに対して「なんだこりゃ?もしかして新譜すげーポップ寄りなんじゃ・・・」と誤解してしまったある人々が結局「新章」を買わなかったとしたら、あまりにももったいない!
ただ、ポップさをウリにしようよと販売戦略についての相談をもちかけられるのは一般のロックバンドやポップスのシンガーだけで十分なんじゃないんですか?
Helloweenはヘヴィメタルバンドなんです。
Born on Judgment Dayあたりをアルバムのプロモーションに利用した方がサマになってたと思うんですけどねえ。
まぁそんなわけで、Album Previewの存在は非常に嬉しいものではありますが・・・最終的には、あるバンドが、彼らに対して誰かに「最新作の全貌が気になってしょうがない」という気持ちにさせたら勝ちなんでしょうね。
Threat SignalのAlex Rüdingerなんかガンガンドラミングビデオをアップロードしてますよね。彼を入口にバンドに興味を持ってもらう為とかちょっとでも考えているのか、いないのかわかりませんが、結果的にあれは物凄く効果的だと思います。俺があれでThreat Signalに興味を持ったクチですからね。
そして一旦音源を聴いてしまえば、もう忘れない。
今買わなくてもいつかまた聴き返して、そのとき購入を心に決めさせるかもしれない。
しかしバンドは新作が発表されてからすぐ買ってくれないと、その後の活動に支障が出るわけで。
クリック一発で済むことでも、実際は興味を持ったものがその先にあるとわかっていてもせずに素通りすることってよくありますからね。
興味を持たせること、そして関心によって高ぶった気持ちを充足させることってのはムズかしいですね・・・。
話は上で終わりましたが、ついでにオマケで、全然感銘は受けなかったんだけどAlbum Previewがあるってことで、World under BloodのTacticalを。
① ② ③ ④
Deron Miller - Vo. / Gt.
デロン・ミラー
Luke Jaeger - Gt.
ルーク・イェーガー ※1
Risha Eryavec - Ba.
リシャ・エリヤヴェク ※2
Tim Yeung - Ds.
ティム・ヤング ※3
※1:
まぁ普通のアメリカ人の苗字じゃないですよね。ドイツ系だと思うのが普通でしょうが、たぶんその通りで、実際の読みもこの転写の如くだと思います。根拠はこの動画。場所もその辺の学校でのことで、英語で紹介されているのでドイツでなくアメリカでしょう。「ルーク・イェーガー」という発音は3秒あたりで登場します。それにしてもこういうとき名前を読む人が本人を知らない場合、カンペには発音の仕方とかでも書いてあるんですかね。移民が多い国だから教えられずともなんとなくわかるとか?
Wolrd under Bloodや彼のひとりバンド・Sleep Terrorの名がタグに入っているので、Descriptionにある通り、Luke Jaeger本人の13歳のときの映像だと思われます。というか動画を所有しているチャンネルが彼本人のものっぽいです。RationalGaze9なんて名前じゃ判断に困るわ。
それにしても若干13歳のルーク君、まだフレーズのデキ自体は雑ながらもすんげぇテクニカル志向ですね・・・w
※2:
うーん、読み方がわからん・・・名乗ってる動画もないし・・・。いや、そのまま読めば書いた通りの感じなんでしょうけど、どう見ても移民の苗字でしょコレ。おそらくスラヴ系の。そしてアメリカで読まれたら「エリヤヴァック」じゃ済まないと思うんですケド。だから俺は元の読みに即した音で読みたいワケ。そうすれば間違いとも言えないでしょ。英語の発音規則準拠で読むより絶対そっちの方が易しいからね。口にも文字にもね。
NirvanaのKrist Novoselicっているでしょ。あの人はクロアチア系アメリカ人で元の苗字は「Novoselić」だったのが、このĆの音は英語にはないけど「ch」には近いから「Novoselich」にすればよかったのに、音じゃなくて綴りと「アメリカ人らしさ」を優先したが故に「Novoselic」を名乗るようになったわけね。いやたぶんだけどね。
というわけで、EryavecのYをJに、Cにダイヤクリティカルマークを付与しスラヴ系に変えてErjavačとかErjavaćで検索してみたが、ユダ公企業の提供でお送りしておりますGoogleには何故かダイヤクリティカルマークなしの-cに変換されて検索結果を返された・・・なんなんですか?
まぁ一応成果はあって、Karl Erjavecなるスロヴァニアの政治家などが引っ掛かりました。
・・・これだと「エリヤヴェツ」だけど、・・・うーん、アメリカ人としてそう名乗るのかどうか・・・。
本来はJであったと思われるYとか、ŠだったであろうRishaのSHとか、英語風に改名してるんだなって印象は受けますが・・・。
・・・もう調べるのも考えるのもめんどくさいし、安直に「エリヤヴェク」って俺は読んどきます。
※3:
英語としては一見読み方のわからない名前・・・本人の発音だと綴りの違う「young」って感じです。「y+黙音のe+ung」で「yungに等しい」って解釈でいいんですかね。まぁそんな話は捨てて転写自体は「ヤング」でいいんですけど、それとは別に気になるのが・・・この人何系の人なんですかね?やっぱアジア?
結局Fear FactoryにDino Cazaresが復帰し、現時点での最新作・Bringer of Plaguesもあまり評判が良くなかったDivine Heresyはこれからどうなるの?って感が、Tim Yeungがこのバンドを立ち上げたことにより更に増してしまいましたね・・・。
プレイスキルは当たり前のように抜群に良く、Facebreakerのビデオでも非常にいい味を出していたJoe Payneもやめちゃったし・・・。俺あの人すごい好きだったんでめちゃ残念です。
さてNuclearblast.jpではこの最新作についての紹介で色々述べたあと、「当然Tim Yeungの凄まじいドラムプレイも聴ける」というように紹介されている内容ですが・・・作風のせいか、正直Divine Heresyに比べると、彼ならメシ食いながら片手片足で事足りるんじゃないかってくらいプレイの凄味が薄いですよね。
仕方ないことかもしれませんが、オッと思えたのが、バンドの個性とかプレイとか全部関係のない曲である、MegadethのWake Up Deadのカバーだけっていうのは・・・ねぇ。
ただ、これがショボいと自覚しているというわけではまったくないとは思いますが、なんと何故か激ロックがDeron Millerにインタビュー、その中で彼は「このアルバムは革命的ではまったくないが・・・」と言っています。
これで全世界のヘッドバンガーズが狂乱するぜ的なこと言ってたら、こんだけエクストリームなメタルが氾濫している中での戯言で「こいつ大丈夫か?」ですが、普通にやって普通のもんできましたとは認識しているようなので、彼に反感を持たずには済みそうです(笑)。
まぁあとやっぱり1曲フルで聴くと印象って簡単に変わるもんですね・・・→A God among the Waste。
Tim Yeungがアルバム全体でどんなことを実際やっているかちゃんと聴くってだけでも買ってもいいかも・・・。
バスドラム世界最速とかいうだけでなく、本当に卓越した技術力が見事なドラマーですしね。