ハイ、何が理由かと言われたら昨日Disc I観てDisc IIの内容が気になったから、というわけで本日はUROBOROS -with the proof in the name of living...- AT NIPPON BUDOKANのDisc IIを観ました。
まぁ基本的な感想はDisc Iにしたそれと同じですね。
感情感情言ってる京クンですが、圧倒されたという事実については勢い一辺倒な残-ZAN-とAgitated Screams of Maggotsでのパフォーマンスが最も特筆すべきものだったかと。京のボーカルのノリは文句なく、どっちの曲でか忘れましたがDieも一瞬ですがニコっとしましたからね。少なくとも彼は楽しそうでしたし、俺も特にこの2曲のパフォーマンスの間は楽しかったです。
Toshiyaは相変わらずフリーダムすなぁ。
Omen付属DVDのBobby Burnsじゃないけど、京が動くことによってではなく、京以外の者が動くことによって彼と並ぶ位置についた、それは2日通して確認できる限りToshiyaだけでした。
Disc IIの終盤、京のお立ち台(?)あるでしょう、あそこに足をかけて弾く姿が見られます。
Toshiyaに関しては他にも、Hydra 666では1日目には見られなかった、ギター隊も混じっての全体的なメンバーの移動が見られるんですが、薫の位置にDieが寄っていて、空いたDieのマイクスタンドでToshiyaが叫んでいたりとか。最初のサビでは自分のマイクに向かって叫んでいたんですが、Dieのところでのパフォーマンスではベースから両手離してましたね。
両手離しはここと1日目でも見られた他、2日目も幾度か見られます。演奏そっちのけで自分のマイクスタンドの位置直してたりとか(笑)。
あとなんの曲だったかな?終盤ってのは確実なんだけど、ある曲が終わって京が手を頭上に翳す、それに合わせてToshiyaがベースを掲げてる。あれは素晴らしい画だと思いましたね。ザ・パフォーマーです。京が目立つのは当たり前ですから、敢えて最優秀パフォーマンス賞は彼には与えません。
他には序盤、京の後ろでベースをものすごく大きく振り回す。シールドが舞うほどです。
残念なのが、このときカメラのフォーカスは京にあったんですよね。Toshiyaは大きく動いて位置は京の背後にありました。
ひとり浮いたことをやってる奴を他の連中と一緒に映すのはよくない。「浮いてやがんの」とどうしても思ってしまう。あそこはToshiyaをアップにしたカットを入れるべきだったんですよ、マジで。なかったのかもしれないけどさ。
薫のライブパフォーマンスのひとつに、客をアツく煽るってのがあるらしいんですけど、Disc I、IIともに殆どそういう場面はありません。バンドリーダーでギタリストなのに・・・ってのはまぁ関係ないにしても、正直このDVDでは最も目立たない人。Dieに比べると何故か手元のアップが多いこともあって、イレズミなかったら全然目を引き付けられてなさそう・・・。このバンドのギタリストクラスの演奏をアップで見てもちっとも面白かないぞオイ。
Dieは任されているコーラスの頻度が多いこともあって、かなりよく顔が映ります。送風に煽られる髪の動きが好きなので個人的に嬉しい編集ですね。
Shinyaは初日と比べて軽快なトコロや音の粗の目立つタイコの連打は2日目も相変わらず。THE FINALは視覚的に確認して初めてわかった結構難しそうなドラミングでしたが、まさに最も叩ききれてない感じがよくわかるパフォーマンスになっています。
京も相変わらず主張負けの残念パフォーマンスなんですが、蝕紅のアカペラパートはすごく良かったです。シングル・朔のスタジオライヴでもやってましたね。あのときはマイクもなしでしたが。個人的にVULGARの収録曲中では比較的どうでもいい方の曲で(だから朔に収録されているのがわかったときも嬉しくなかった)、このDVDで最も印象的なパフォーマンスのひとつが観られるとは思ってませんでした。
すごいじゃん、京。どこまでも素直に、あれは心に来たぞと言える。INWARD SCREAMとかワケのわかんないもの曲間に挟むくらいなら、パッと頭に浮かべたレパートリーから一部を抜き出してナンかアカペラで披露してみたらどう?理由、蛍火、ザクロとか良さそうだぞ(何故かすべてMACABRE収録曲だな・・・)。
あのアカペラ中、マイクをかなり離しながら声を出す場面があったけど、マイクに通した声を聴くとさ、もっと大きく出したい、もっと迫力持たせたいとヘンにリキんじゃって本来できることが適わなくなるのかいね?
DIR EN GREYと言えば・・・①、②、③、④、⑤くらい簡潔に大別して挙がるもののひとつに、確実に「京(の歌)」があると思うんだよね。
でも、CDで聴いてこそ、の人だよ。まだまだ。
私は実際にDIR EN GREYのライヴを観たことがない人なので、読む人によってはこういった言い草は戯言に感じられるかもしれませんが、加工した音源であるライヴDVD作品に対する感想がここでこうやって書いたものになってるんですから、実際観たらもっとヒドくこき下ろすことでしょうよ。
アンコール!アンコール!の声が響く中、UROBOROSツアーの日程?がスクリーンに流れ、最後に来るのはこのDVDに収められている武道館公演2DAYS。
それが終わると激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇のPVが開始。これに合わせた観客の合唱は2番目のサビからよく聞き取れるようになりますが、反応遅いっすねー。マキシマム ザ ホルモンのDeco Vs Deco Disc I終演後にみんな速攻フルパワーで歌い出したのとは正反対。
このPVが終わって、あとはDVD制作関係のクレジットの表示と共に本当にオシマイ。
えー、で、まとめですが、まぁ2DAYSあって2日目に良くも悪くも同じバンドとは思えないほどのパフォーマンスをされてもライブ会場の、或いは映像作品を視聴する客は戸惑うだろうし、Disc Iで気に入った人ならそのままの勢いで2日目の収録も楽しんじゃってください。Disc Iでダメだ~って人も1万5千出して買ったんですから一応全部観たってください。
ちなみに俺は「○○円出して買ったのに!」とかいう悔やみ方を全然しない人なんで、デキに好意的になれなくても損したとかちっとも思いません。
昨日今日とこんな感想書いてきましたがこれでDIR EN GREYがキラいになったってわけでもないですし、昔から好きで今も好きでこれからもCD、DVDは欲しいですしヴィジュアル面での変遷なんかもこの先楽しみたいです。
結構ね、たとえば超絶テクデス連中とかのトチったライブなんか観ても同じことが言えるんですけど、自分の好きな人々をヘンに神格化させたりしない方がいいですよ。「なーんだこいつらもヘボいんじゃん」って気づくことができる人の方が、より多くの楽しみ方を見出せると思います。
要は、突っ込みどころが見つかった方が持てる感想は間違いなく豊かになると思うんですよね。
完璧なものに対する感想って、「完璧」の一言で済むじゃないっすか。
たとえば音楽のライブだったら?「完璧」っつったら、ピッチが完璧、運指が完璧、リズムが完璧、音の粒が完璧、アンサンブルが完璧、奏者のあらゆる所作は非の打ちどころがないほどかっこよく、客のノリは常に最高、MCも面白い・・・たぶん俺、1度堪能したら次聴く / 観るの数年後でしょうね。
-I'll-の頃から知ってる身としては(昔っちゃ昔とはいえ、珍しくもないですが)、海外公演も大盛況とかいうニュースを耳にするたんびに「そういうバンドだったっけ?」と思わざるを得ないんですが、そこにこういう突っ込みどころ満載のライブ映像が登場すると、「ああよかった、大したことないまんまだ」とまた身近に感じられるわけですよ。
CDだと文句なく、昔と比べようがないほど凄くなってるんですけどねえ。
さて最後にライヴの内容とは全然関係ないんですけど、
Voice 京
Guitar 薫
Guitar Die
Bass Toshiya
Drums Shinya
って表記の仕方、どうなんすかね。
「薫 - Guitar」って感じで、名前を先に出す方が自然だと思うんですけど。
バンドにとっちゃ全然深く考えるようなことじゃないんだろうけど、そのバンドの構成は定められた楽器ありきなの?って思ってしまう。
人でしょ、まずは。
昔から不思議、こういう表記をしてるバンド。
ちなみに私の「DIR EN GREYと言えば」、は
①京
②Shinya
③起伏の豊かな曲構成(これ昔からのイイ特徴だと思いますよ)
④わけのわからん歌詞
⑤諸要素ひっくるめて「現実感」がある(決して巧くなれないところとかもね)