2010年11月21日日曜日

数字 III

 はいでは昨日の続き。

 昨日までに書いた知識で99まで数えられます。しかし「ものを数える」ことはまだ不可能です。
 例として「3人の男」は挙げてあるので、「1~9+もの」の表現は可能です。
 「1+もの」は勿論名詞単数。「2+もの」は名詞双数形。「3+もの」は「数詞+名詞複数属格」。たとえば「9人の娘」はتشع بنات(tis‘u banāt(in))。どういうわけだか、数詞の後に続く名詞とは逆の性別の形で数詞を使わねばなりません。これが「男」だったら、تشعة رجال(tis‘atu rijāl(in))。
 では「11冊の本」は?「إحدى عشرة كتب」、とはならないんですよねー、これが。まぁこれをあとちょっといじればいいだけなんですが。
 ではものを数えてみましょう。

例: 11~19人の男

أحد عشر رجلا(’aḥada ‘ashara rajul(an)、以下割愛)
إثنا عشر رجلا
ثلاثة عشر رجلا
أربعة عشر رجلا
خمسة عشر رجلا
ستة عشر رجلا
سيعة عشر رجلا
ثمابية عشر رجلا
تسعة عشر رجلا

 1の位はすべて対格、数詞の性は1と2を除いてすべて女性、つまり、直後の名詞に対して逆の性を選択するわけです。「1の位+数える対象」の表現と同じですね。反面、10は直後の名詞の性に合わせます。
 で、رجلاはなんなのかと言うと、「(男性)名詞単数対格」です。これを「タミーズ」と言いまして、この「11~19+数える対象」の構成は、

「数える対象とは性を合わせていない1の位+
数える対象と性を合わせた10の位+
数詞が対する名詞単数対格」

であり、意味上の主体は数えられる名詞、この場合は「男」であるわけですが、文法上、主体は数詞の方です。「3~9+もの」を数える場合と同じです。

ثلاثة رجال(thalāthatu rijāl) ・・・イダーファとなっており、
数詞を核に後ろから名詞が属格で修飾。冠詞は名詞に付く

أحد عشر رجلا(’aḥada ‘ashara rajul)
・・・「名詞に対して」という構成。冠詞は数詞に付く
→الأحد عشر رجلا(al-’aḥada ‘ashara rajul)

cf. les onze hommes : 冠詞+数詞+名詞複数 /
אחד-עשרה האנשים(’ehad-‘esreh ha-’anashim) :
数詞+冠詞+名詞複数

 10の位に来る数字が何であっても、1と2だけは意味上の主体である名詞の性に合わせます。1桁を除いた20~90は10と違って語形が固定なので、21以上を名詞と共に数える際には1の位にだけ気をつければよいのです。

23人の男: ثلاثة وعشرون رجلا(thalāthatun wa-‘ishrūna rajul)
33人の娘: ثلاث وثلاثون بنتا(thalāthun wa-thalāthūna bint)
43人の友達: ثلاثة وأربعون صدیقا(thalāthatun wa-’arba‘ūna ṣadīq)
53人の女学生: ثلاث وخمسون طالبة(thalāthun wa-khamsūna ṭāliba)
63ヶ国: ثلاث وستون دولة(thalāthun wa-sittūna dawla)
73の部屋: ثلاث وسبعون غرفة(thalāthun wa-saba‘ūna ghurfa)
83台の車: ثلاث وثمانون سيارة(thalāthun wa-thamānūna sayyāra)
93の言語: ثلاث وتسعون لغة(thalāthun wa-tis‘ūna lugha)

 色々と面倒臭い規則の多い「数え」ですが、20以上は名詞が単数で済ませられるので、もし複数形を知らなくても数えるには事欠かないという便利な一面もあります。現に、上の列挙の内、国(dawla)と部屋(ghurfa)は複数形を知りません。女学生(ṭāliba)はṭālibāt、車(sayyāra)はsayyārāt、言語(lugha)はlughāt、つまりはすべて同じ語尾になるから覚えられているってだけなんですけどね。

 今日は16時からバイト。それまでにやっておきたいことがあるので今回もあまり進みませんでしたがこの辺でオシマイ。
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