2012年3月6日火曜日

“SUA MUSICA NON MORIETUR.”

ウィーウス                                     
VIVUS!(彼は死んじゃいない!)

 当然のことながら入荷日にゲット!Deathの最新作、ダブル・ライブ・アルバム-ヴィヴァス!
 バイト始まる前に買って、さあ今日は帰ってソッコー聴こう!・・・と思ってたんだけど、そのバイトからあがるのがかなり遅くなり、それだけだったらまだよかったんだけどもうクタクタで何をする気力もねーってんで、ちょっとぐらいは聴いてからアルバムについて書こうと思ってたんだけど、一聴もしないままに、「商品レビュー」をしたいと思います。


 体裁はどうっすかな。細かいところまで逐一説明していくのはメンドくさそうだけど・・・まぁ、やってる内に洗練されていくっしょ。
 とりあえず最初となる今回は、つくりやクレジットを非・機械的に話題にしていきましょうかいね。
 2011年に再発されたHumanと同じく、紙ジャケにCDの入ったプラケースが収まっています。紙ジャケは左右が開いていて、どちらからもCDが引っ張り出せる。
 Humanの紙ジャケはエンボス加工されてましたが、Vivus!は単に表面がツルツルしているものです。エンボスに比べると安っぽい気がせんでもないんですけど、これはこれで、紙に光が反射する様が、まるでChuck Schuldinerがライブをしている最中であるかのような演出に思えてきますんで、個人的にはアリだと思います。
 で、中を取り出してみると、Humanと同じく、プラケースと紙ジャケの間には和訳されたライナーノーツが挟まってます。Humanでは同レコードに参加したギタリスト・Paul Masvidalのペンによるものでしたが、こちらはDeathの最後のドラマー・Richard Christyと、Deathの元マネージャーにしてPerseverance Holdings Ltd.の社長、Eric Greif氏の2名が書いたものです。
 ちなみにこのライナーノーツとプラケース、本当は紙ジャケの中に一緒に収められるようなものじゃないです。本当は、プラケース1つ戻すことにすら苦労するほどジャケの大きさには余裕がない!キュウキュウ過ぎて、取り出すとき苦労しましたわ。ライナーノーツと一緒に戻せるかな、コレ・・・。まあ、ムリなら商品が入ってたビニールにパッケージとライナーノーツを入れりゃあいいですわ。表紙のどっちかは見えなくなりますが・・・。破るタイプのビニールじゃないので、持っとくと吉かもね。俺はこういうケースは、入ってたCDと一緒に取っておいてます。
 で、これは仕様の話じゃないんですが、中のCDを見ようとプラケースを開けたはいいが・・・あれっ、Disc 2が収まっている方のトレイが表にできない。
 ・・・トレイの下の端っこ、割れてましたT_T
 俺はあまり海外盤って持ってないので、ネットでよく見かける不良品についての話から縁遠い音楽ライフを送っていたんですけど、最近だとこのDeath以外に、正真正銘国内盤ではありますがOriginEntityのプラケースも届いたときからオモテにヒビが入ってましたねえ。なんの因果か、これもプラケースを紙ジャケが覆っているつくり。俺はプラケースの破損なんかまったくどーでもいいんで誰に言うこともありませんでしたが。気になるかぁ?こんなもん・・・。
 でもCD2枚組の商品で、トレイ1つの表と裏にそれぞれCDが1枚ずつ収まっているタイプのケースだと、破損は気になる。トレイが固定されないので、トレイの端があるべき位置にいちいち直さないと、フタが閉まりません。地味にウザい。
 さて、ライナーノーツについてですが、Humanのものは真っ黒い紙でしたが、今回は真っ白。文章のバックにジャケ左側にある意匠が描かれています。文章量はHumanでPaul Masvidalが記したものの2分の1。裏面は何も書かれていません。Humanでは再発にあたってリミックスを担当したJim Morrisの短いコメントと、歌詞の和訳(God of ThunderKissのカバー)以外)が印刷されていました。ライブCDには歌詞がないってのは海外ミュージシャンの邦盤でも珍しくありませんが、オリジナル盤だとその傾向は「当たり前」というくらい常態化しているのかもしれませんね。
 さてCDを開け、日本のミュージシャンの商品なら説明されずとも「歌詞カード」であると誰もが思う、CDのジャケ代わりになっているブックレットらしきものを取り出してみます。
 5ページ。実は冊子ではありません。パタパタと開けるヤツです。なんと言っていいのか言葉に困りますが。で、ライナーノーツはこの5ページの紙に書かれている、Richard ChristyとEric Greifの言葉を和訳したものなのです。Richard Christyによる文章が終わると、Chuck Schuldinerのライブでの雄姿がモノクロで印刷されています。これ、カッコイイよ。
 ちなみに、Humanも同じ仕様です-ライナーノーツの日本語文は、ブックレット内にあるPaul MasvidalとJim Morrisが記した文章の和訳。
 あとは、このコメントカード(?)と一緒にRelapse Recordsの宣伝シートが表ジャケ裏側には収まっています。嗚呼、Individual Thought Patternsが眩しいぜ・・・。
 さてこのCDは、2001年に既発の、1998年リリースのDeathのラストアルバム・The Sound of Perseverance発売に伴うツアーから2つの公演を録音した2枚のライブCD・Live in L.A. (Death & Row)Live in Eindhoven '98(両者とも、同タイトルのDVDも発売されている)が1つのパッケージに入ったものです。前者がDisc I、後者がDisc IIとして収録されていますが、このCDでは「(Death & Row)」と「'98」という言葉は「Live in ○○」の後に含まれていません。
 Disc I - Live in L.A.には、1998年12月5日、ロサンジェルスのWhisky a Go Goでの、Disc II - Live in Eindhovenには、同じく1998年の5月31日-つまりこちらの方が録音は先ですね-、オランダはエイントホーヴァン(「アイントホーフェン」という呼称は、たぶんドイツ語とオランダ語の読みの規則を混同した結果だと思う。か、単にドイツ読みがここ日本ではまかり通っているか、どちらか)で開催された、Dynamo Open Air FestivalでのDeathのパフォーマンスが収録されています。
 いずれの公演も、The Sound of Perseverance録音時のバンドメンバーによるもの、即ち、

 Charles "Chuck" Schuldiner - Vo. / Gt.
 チャールズ・“チャク”・シュルディナー
 Shannon Hamm - Gt.
 シャナン・ハム
 Scott Clendenin - Ba.
 スカト・クレンダニン
 Thomas Richard Christy a.k.a. Richard Christy - Ds.
 タマス・リチャード・クリスティ = リチャード・クリスティ

 の4人です。
 それでは次に制作に関するクレジットを。
  • 全トラックの作詞&作曲: Chuck Schuldiner
  • 全曲の版権所有: Mutilation Music (BMI)、但し以下4曲を除く;
  • Symbolic, Crystal Mountain, Zero Tolerance, Empty Words(Symbolic収録曲)の版権所有: Mutilation Music / Universal Music
  • 制作指揮: Orion Landau
  • アートワークとレイアウト: Jacob Speis
 サンクスリストに挙がっているのは、
  • Scott (Clendenin)、Richard (Christy)、Shannon (Hamm)
  • Deathのブッキングエージェント・Mitchell KardunaTCI
  • Dynamo Open Air
  • Whisky a Go Go(The World Famousという形容付き)
  • Brian GriffinとDeathのクルー
  • NB(おそらくNuclear Blastのことだと思われる。Live in L.A.とLive in Eindhoven、及びThe Sound of Perseveranceのオリジナルはここから販売されていた)のみんな
  • BC Rich(Chuck Schuldinerの超シンプルでクールすぎるシグネチャーモデルを手がけたギターメーカーだね!)
  • Relapse Records
  • 世界中のDeathの狂信者たち
 そしてクレジットの最後には、

 イン・アエテルヌム・アミークス・メウス・ウィーウィト. スワ・ムースィカ・ノーン・モリエートゥル.
 IN AETERNUM AMICUS MEUS VIVIT. SUA MUSICA NON MORIETUR.
 (私の友は永遠に生きる。彼の音楽は死ぬこともなし。)

 とあります(カナと和訳は当然俺が勝手につけたものです)。粋だねェ。
 meus amicus、sua musica、当たり前ですがChuck Schuldinerと彼が生み出してきた音楽のことですよね。また、musicaには「詩」という意味もあるので、「彼の作品全体」と捉えてもいいかもしれません。
 ただ、「meus」は話し手を誰にした表現なんでしょう・・・Eric Greifか?「noster(ノステル; =我らの)」って言って欲しかったな。
 ちなみにタイトルのvivus(本来の読みは「ウィーウス」)とは、「生きている」という形容詞です。男性単数形(=原形)なので、これも勿論Chuck Schuldinerのことを指していますね。

 ・・・とまあ、商品レビューってのは、こんな感じ。
 書いてて結構楽しかったし、毎回こんな風になっても別にいいかも。
 あ、上の文章に組み込み損ねてたんだけど、
  • 品番: YSCY-1236 
  • JAN: 4560239832361(直輸入盤の日本仕様なのでEANも設定されており、こちらは781676717729
  • 発売元: Perseverance Holdings Ltd.
  • 販売元: Relapse Records
  • ディストリビューション: BounDEE by SSNW
  • 再販禁止期間: 2012年9月6日まで
  • 価格: ¥1,980(税込)
 最後にトラックリスト(重要な要素だけど、別にどこのサイトでも確認できるからいらないかな?):

 Disc I: Live in L.A. - 1998
  1. The Philosopher
  2. Spirit Crusher
  3. Trapped in a Corner
  4. Scavenger of Human Sorrow
  5. Crystal Mountain
  6. Flesh and the Power It Holds
  7. Zero Tolerance
  8. Zombie Ritual
  9. Suicide Machine
  10. Together as One
  11. Empty Words
  12. Symbolic
  13. Pull the Plug
 Disc II: Live in Eindhoven - 1998
  1. The Philosopher
  2. Trapped in a Corner
  3. Crystal Mountain
  4. Suicide Machine
  5. Together as One
  6. Zero Tolerance
  7. Lack of Comprehension
  8. Flesh and the Power It Holds
  9. Flattening of Emotions
  10. Spirit Crusher
  11. Pull the Plug

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