Nuclearblast.jpがヒサビサに仕事してくれました。
Threat SignalのFace the DayをChris Feenerが披露したビデオを紹介したときと同じく、「え~・・・今更?」ってのも含まれてたんですが、今回新しく知ったバンドもあったので由しとしておきましょう。
結成はナント1988年!現役HR/HMバンドの中でも超老舗じゃないっすかぁ~・・・ゼンゼン知りませんでした俺、Threshold!
-最新ラインナップ-
⑤ ③ ①
② ④
⑥
Damian Wilson - Vo.
ダミアン・ウィルソン
Karl Groom - Gt.
カール・グルーム
Pete Morten - Gt.
ピート・モーテン(ツアーメンバー)
Richard West - Key.
リチャード・ウェスト
Steve Anderson - Ba.
スティーヴ・アンダーソン
Johanne James - Ds.
ジョハン・ジェイムズ ※J
※J:
女性名ですよねコレ・・・。
ヴォーカリスト・Damian Wilsonは出戻りで、前任者は去る8月、死去したそうです。
ニュースはなんだったのかと言うと、新譜発売に先駆けてツアーをやるってことなんですが・・・以下、二度とそれについて言及してません(笑)。
バンド自体にしっかり興味湧きましたんでね、色々頭の中に生じてきた言いたいことで以って記事にしていこうかなと。
さてNuclearblast.jpの紹介では「プログレバンド」とのことで、技巧派志向の人間としては食指のそそられるワード。
しかしテクひけらかしパートが散見されたり、プログレッシヴな側面を強調したいあまりに無駄な長尺パートを挟む傾向の強いHR/HM界に於ける「プログレ」、実は見えてる地雷でもあります。
ありがたいことにつべに公式チャンネルを持っていたので、Pilot in the Sky of Dreamsというライヴ動画を観てみました。
・・・うーん。
ボーカルがダメだな、俺・・・。
他の連中は楽しそうに演ってて全体的な雰囲気は良いし、特にドラマー・Johanne Jamesのパフォーマンスがおもしろいよね。
初っ端から客席に向かいスティックを向ける様がフォーカスされる。フォーカスが終わる直前、「eyes」という歌詞をDamian Wilsonが口にしたとき己の両目に指を当てたのが印象的だが、この後もドラミングのないパートで両手でスティック回しをしながら歌っているところを見ると、歌が好きなドラマーみたいだ。Insomniumを話題にしたときも書いたけど、こういう姿勢、すごくイイ。
そして最後にはドラムキットから飛び出し、客にケツ向けて(笑)シンバル連打。当然バスドラムは鳴らせないので締め方には迫力がなかったが、こういうノリはなんかアフリカンって感じだよな~。アフリカンな印象を差し置いても、およそプログレらしくない。シャツもズボンの中入れちゃってるし(笑)。
黒人だけで成っているバンドならともかく、HR/HM界では白人バンドに混じる黒人ってだけで珍しいから、公式アー写でまず彼に目がいき、ライヴ動画でもずっと釘付け。いいキャラしてます。
この動画はアメリカのプログレバンドフェスで撮られたもので、以前記事にしたRedemptionの画像も同フェス出演中のライヴ動画からつくったんだけど、どっちの動画でも途中、弦楽器隊が一箇所に集まるシーンがあるんだよね。偶然なのかどちらかがどちらかを真似たのかはさだかではないけど、ああいうシーンも手元に気を取られているばかりでない余裕が覗えて非常に好ましい。プロのミュージシャン名乗るならああでなきゃっていう個人的な思想が故の感想なんですが、度々言ってる通り、やっぱ自分の手元ばーっかり見て神経質に演奏してる人、カッコよくないっす-Rusty Cooley以外はね!(これもお約束w)
-とまあ、全体的には観ていて楽しい動画だったンですが、そう、いかんせんボーカリストが・・・。
パフォーマンスがイモなのはこの際別に問題にしません。それよりも歌がなんとかならんのかという不満の方が強いので・・・。
Ralf Scheepersからアグレッションを抜いた感じ。
Ralf Scheepersといえば今も昔もハイトーン&パワーで売る、押しも押されぬHR/HM界の代表的な名ヴォーカリスト。俺もGamma Ray時代から今のPrimal Fearに至るまでその歌唱力に圧倒されてきたクチですが、すごく好きかっていうとそうでもないです。
いうなれば、手癖になるほどスウィープピッキングに長けてしまったが為にそればっかりやってるギタリストのような、ヴォーカリストです。
あくまで個人的な見方ですが、労せずして驚異的なハイトーンを連発できるが故にいまいちアツさが感じられなくて、淡白に思えてしまうんですよね。
スウィープは一朝一夕で習得できるテクではなく、やってうまくいくと気分が良くなれますし達人が巧みに連続してキメているのを見ると驚嘆します・・・が、スウィープに限らずですがあまりにやすやすとしている様を何度も目にするのも、それはそれでつまらないんですよね・・・。
Edu Falaschiのような、あきらかに喉に過剰な負担のかかっているとわかる苦しそうな歌い方もNGなんですが(元から聴いて楽しむことしか頭にないのならいいんですが、メタルだと確実にその後の劣化を意識させられますからね・・・現にAngra加入後の3作目・Aurora Consurgensで早くも別人のような歌い方になってしまいましたし)、なんか素で喋っていてもこんな声してるんじゃあないか?と思わされるほどハイトーンがデフォになってしまっているRalf Scheepersみたいな人も、「すごいがあまり燃えない」です。
で、そんなRalf Scheepers的声質と彼を彷彿とさせる歌唱からアグレッションを抜くと・・・?淡白どころじゃないっていうね。
メロディも終始あまり印象的なものじゃありませんでしたが、もしかすると彼の歌い方のせいなのかもしれませんねぇ。とにかく起伏の感じられないものでした。俺の観たPilot in the Sky of Dreams、9分超という「プログレバンドがやる曲」の条件のひとつである「長尺」を見事体現した曲でしたが、上述の通り、バンドの視覚的なパフォーマンスが楽しくて実際はあっという間でした。・・・これが全員ぜんぜん動き回らず印象的な所作もなく、なライヴだったら・・・途中で聴くのやめてたかもね。
今のところ観た / 聴いたのはこれ1曲だけなので、他もあたってみたいと思います。
あと、Metallumだと、2007年リリースの現時点最新作・Dead Reckoningが6レビュー90%というすごい好評っぷりなのも、同バンドに対する関心を強めさせてくれますね。
冒頭書いた通り、1988年結成の古株ですがそのキャリアを通して昔から今までナンかあまり目立った存在ではなかったのか、ひとつもレビューのついていないフルレンス作もあり、果たして実力やセンスのほどはどうなんだろうと思わされないでもないけど、それだけにDead Reckoningの集めた注目度の高さと他者曰くのそのデキの良さが浮き彫りになるってもんですよね。
ちなみにDead Reckoningに歌を入れたのは、先述のDamian Wilsonの前任で既に故人であるAndrew "Mac" McDermott(アンドルー・“マック”・マクダーモット)です。
つべのThresholdオフィシャルチャンネルを通して観られるPilot in the Sky of Dreamsのプロモにつけられたコメントに、「Damian Wilsonはいいボーカリストだけど、Andrew McDermottの荒っぽさの方がこのバンドには向いていると思う」というのがありました。
その人がどんなボーカリストだったかすげぇ気になるコメントです。他者の意見に過ぎないとはいえ前任者の方が向いているという見方、そしてボーカリストが「荒っぽい」ってのは俺にとっては重要キーワード。
でも聴いた結果、二度と彼の歌うThresholdは有り得ないことに失望してしまったらと思うとちょっとこわくもありますね。
最後に・・・すごい気になったんですけど、何故Richard Westの顔に一度もフォーカスが当たらないの?
彼の画像もめちゃしょぼいの使わざるを得なかったじゃないですか。これだけなんすよ彼ひとりだけがフレームに収まり全身が映ったカット!あとはDamian Wilsonとかと一緒に映ってる場面ばかり。手はアップになってましたけど・・・。
これ1曲でもすごい楽曲への貢献ぷりっすよ。しかもコーラスまで務めてるっていうね。たとえ下向いてることが多くてアクション控えめであったとしてもバシバシ撮ったげないとダメじゃん!
バンドのこと詳しく知る前にPV観たから、サポートメンバーなのかと思っちゃったじゃん・・・しかしサポートなのはガンガン映しまくられていたPete Mortenの方。
意味わからんぞ撮影スタッフ。バカなの?死ぬの?
ハイでは次の話題。
ナンか気に入ったはいいけど、気に入るきっかけになったその1曲しか知らんってバンドが俺には多いこと多いこと。
このバンドもそんな連中のひとつです-Blitzkriegで知ってそれっきりのDeathstars。
-“Blitzkrieg(Termination Bliss収録)”撮影ラインナップ-
①
②
④
⑤
③
Andreas Bergh a.k.a. Whiplasher Bernadotte - Vo.
アンドレアス・ベルグ = ウィップラッシャー・ベルナドット
Eric Bäckman a.k.a. Cat Casino - Gt.
エーリク・ベクマン = キャット・カズィノ ※E
Emil Nödtveidt a.k.a. Nightmare Industries - Gt.
エーミル・ネトヴェイト = ナイトメア・インダストリーズ
Jonas Kangur a.k.a. Skinny Disco - Ba.
ヨーナス・カンギュル = スキニー・ディスコ
Ole Öhman a.k.a. Bone W. Machine - Ds.
ウーレ・エーマン = ボーン・ダブリュー・マシーン
※E:
Termination Blissのレコーディング後に加入したので、同アルバムの制作には関わっていません。なので、「《Blitzkrieg撮影》ラインナップ」なわけです。
ちなみに彼らのステージネームですが、たとえばWhiplasher Bernadotteなら「Whiplasher」だけというように、複数で成っている名の最初だけを以って紹介されることもあるようです。
で、彼らのナニがニュースになったのかと言うと、最下段のOle Öhmanの後任が決まった&最新のアー写が公開された、ってことなんですね。
俺このBlitzkrieg1曲しかいまだに知らないしPVも観たことないんですが、このビデオの中で一番気に入ったのがドラマーだったんですよ。なのでいなくなったと知って多少ショックです。
来る11月にベストアルバムを出すってのはNuclearblast.deのニュースをチェックして知っていたんですが、Ole Öhmanがやめてたってのは知らなかったんですよねぇ。
「え、ベストアルバム?まだ大して活動歴長くないのに?」と呆れて、ベストアルバムリリースという見出しのみを目にして記事の内容を読んだりはせず他所へ行ってしまったのですが、もしかしたら記事をちゃんと読んだり、そのままDeathstarsの近況についての情報収集に流れていったりしたら、もっと早くに彼の脱退を知ることになっていたかもしれませんね。
新たなドラマーの名はOscar Leander a.k.a. Vice(ウスカル・レーンデル = ヴァイス)、元Crescendollsだそうですが、もちろん知りませんね、こんなバンド・・・。検索してもうまく探しきれず、無関係なサイトばかりヒットします。うーん?
もうすぐ最新ラインナップで撮影されたMetalなる曲のビデオが公開されるそうなので是非その魅力をチェックしたいところですが(曲は既にリリース済み)、最新のアー写で見られるメンバーの様相がミョーに硬派寄りなので別バンドを見てる気分になるんじゃないかとちょっと不安・・・。