♪WPCR-1600
Van Halen
Van Halen III
WPCR-1600
これはダメだわ!
いや厳密にはダメと言い切るにはまだ早くて、もっと聴いてから改めてまた感想を書きたいとは思うんだけど、酷評を受けた理由が頭3曲だけでわかるとも言っておく。
●暗い
●非キャッチー
●緊張感がない
●ゆったりしすぎ
なんか今回買ったCD、歌メロいまいちなのばっかだよ(笑)。
Gary CheroneはSammy Hagerそっくり!これも超マイナス。
まさしくフロントマンの鑑のような濃い存在感でリスナーをVan Halenワールドに引き込んだDavid Lee Roth。
彼と交代に加入、D.L. Roth期の曲は歌いたがらなかったがそのことが全然問題にならないほどプロ然としたパワフル且つキャッチーな歌唱でVan Halenのスターダムへの道を「当たり前のように」確定させたSammy Hager。
で、Gary Cheroneの貢献は?
Nothing!
俺が聴いたことのあるGary Cheroneの歌はExtreme II: Pornograffittiでのものだけというのは既に書いた。
このアルバムが出たのが1990年。Van Halen IIIのリリースは1998年なので、8年経っている。
俺にとっては8年越しの歌が聴けるアルバムというわけだが、リキみすぎな気がした。
だから印象としては、こいつだけアツいんだ。
かつてアメリカで最高のハードロックを聞かせてくれるバンドの現時点最後のオリジナルアルバム。
確かにハードだ。本当の意味でハード。いや、ハードコアの領域。
なにせとてつもなく無愛想だ。
こっち来いよ、楽しませてやる!と言ってるようでもなく。
一緒に歌おうぜ!と誘ってくれているようでもなく。
エディのギターが聴きどころだと言っていたレビュアーがいたが、これのどこが?
それはこれ以前に出したアルバムと比べてプレイの面白さが変わらない場合か、凌駕している場合に言って欲しい。
「ウマい」って意味で言ったのか?
Eddie Van Halenがヘタクソなプレイを残すわけがないだろ。
しかし面白くはなかった。
Van HalenでEddie Van Halenのギターが面白くなかったら、しかもSammy Hager加入以降は産業ロックに分類されるようになった要因である歌メロのキャッチーさがないこのVan Halen IIIのウリはなんだと言うんだ。
グランジを通過したことの悪影響が表れているんだろうか。
Eddie Van Halenはギターをジャカジャカしているわけではないが、しかしこの間の取り方の大きさを聞くと、ずっとギターの音だけでも鳴らし続けていてくれる方がまだマシだったかもしれない。先を聴きたい気持ちを長持ちさせていてくれてたかも、ということで。
いつもど~りなAlex Van Halenのドラミングもまったくよろしくない。
俺がいまいちVan Halenを好きだと言い切れない原因はコイツのドラムのせい。
軽い!
毎度毎度深みがない。プレイ、音共に。
コイツのドラムでは、特にギターと歌メロにスリリングさのないこのアルバムでは間が持たない!
音に関しては彼個人の好みが反映されてるんだろうけど、たぶんスタジオで叩いたときの音はこれよりずっと迫力あるものではなかっただろうかと思う。何故削ぐ。
小さい楽器屋の、常時処分セールの札が貼ってあるような微妙なドラムを叩いてるのならわかるが、そんなわけはないだろ!?
「歌」ではなく、「声の出し方」がアツいだけのGary Cherone、スリリングさを忘れたプレイのEddie Van Halen、軽い音にリズミカルな遊びのないAlex Van Halen。
スタジオで作業してる内にリスナーにはわからない曲への愛着が湧いたとか、Van Halen IIIにGOサインを出せた理由が必ず何かある筈だとは思うが、このアルバムは売れると思えた理由は一切わかりません。
売れなくてもよかったってんなら別だけどサ・・・。