2011年12月1日木曜日

チベット語学習日記 1頁目

 注文してから入荷されるまで待つこと3日、遂にチベット語の学習書を手に入れました!
 現在ガムバって勉強中です。
 デーヴァナーガリーが元になってるだけあって、文字形成のシステムに対する拒否感はありません。
 ただ、元となったそれとは形がかなり、というかわずかな名残が見られる程度でまったく異なるので、これまでに蓄積した知識は学習にあたってあまり活用できません。
 別に愚痴じゃねーっす。新鮮です。
 既知のことが活かせない際愚痴を言いたくなる条件は、たとえば「land」というデンマーク語、スウェーデン語、ノルウェー語で共通して見られる(意味も同一)言葉がそれぞれの言語で読み方が異なる、といったような場合に生じるもんです。ちなみにda: /lanˀ/、sv: /land/、no: /lan/。ま、この程度ならカワイイもんですが・・・。
 やっぱりというか、やる前からわかってたんですが、声調が俺にとっちゃ非常にやっかいです。
 とは言え、本に用意された順序通り勉強を進めていて、まだ声調と文字しか学んでいないので、声調の違いによって生じる言葉の区別について気をつける場面なんかはまだ出てきてないんデスガ、文章の中にある単語でなく、それのひとつひとつをゆっくりと、それぞれの音の区別をはっきり認識しつつ口にしてる段階でもうイヤんなってきてました。
 あ、ちなみに買った本は白水社のCDエクスプレス チベット語(9784560006368)です。
 チベット語の歴史は浅くないのに未だに標準語がないらしく、この本では「チベットの政治的、文化的中心地」で話されているラサ方言を扱っています。
 ラサ方言の声調は4つで、中国語普通話と同じ。
 相対的な高低の区別の仕方も同言語と同じだと思いますが、その普通話の声調が身につかなかった人間としては、これでも十分習熟には苦心しそうなんですよね・・・。
 なんかどっかのアジアの言語には声調が7つもあるとか?俺ゼッテーそれ話せねーだろな・・・。
 ベトナム語もやったことありますが、俺がやった、確か南部方言だったと思いますが、あれには声調が6つありましたね。文字だけ見て「面白そう」と始めたんで、あれやってるときは全然真面目に声調の習得には努めてませんでしたが・・・あんとき声調だけでも突き詰めて勉強してりゃ、今苦手意識はなかったのかもねぇ。
 あ、そうそう、一例として、チベット文字で「チベット語」を示す言葉が「bod skad」になるという、一見ではさっぱり理解不能な規則が働くチベット語転写方式のひとつ、「ワイリー方式」ですが、この本では採用されていません。残念。
 ま、この転写を目にしてチベット語を楽しむってのは、チベット語自体じゃなく、あくまでもラテン文字によって示される、綴りとそれの音の乖離に魅力を感じてるってことに他ならないんですけどね。
 この本では「bod skad」、もとい、「チベット語」は、ラテン文字では「^phöökää」と書かれています(ちなみに「bod skad」を話題にしたときは、その音はIPA準拠で「ペク・エ」と仮名で書き直しましたが、実際の音は、本に書かれている通り、「プーゲー」って感じです。また、「^phöö」=「チベット」だそうです)。
 ただ、チベット文字を学習している最中であり、ワイリー方式についての知識もまったくない私ですが、何故「^phöökää」が「bod skad」になるのかは、この時点でちょっとわかる気がしているんです、実は。
 このPCにはチベット文字入力キーボードがないってことを、チベット語をやろうと思ってから知ったので、「タイプの練習にもなるぜ」どころかチベット文字を入力することすら適わないわけなのでやや説明し辛いのですが。
 チベット文字は、デーヴァナーガリーと同じく、ある文字の上や下に記号を付与してその読み方を変えます。
 デーヴァナーガリーで表記する際は、ある文字は追加された記号に合わせて必ずその読みが変わりますが(少なくともサンスクリットに於いては。ヒンディー語とかは知りません)、チベット文字、というかチベット語?は、たとえば「ka」はある記号の追加によって「kya」とか「la」に音が変わるのですが、その他のある記号を追加されても「ka」のままである場合もあるのです。
 つまり、たとえば「skad」は、「ka」に変化を及ぼさない、「s」「d」にあたる記号が追加されたことにより、単なる「ka」とはいささかも音が変わらず、/köö/のままなんじゃないかと。
 基本となる文字と追加の記号すべてをラテン文字に転写することにより、綴りとそれの示す実際の音の乖離がひどくなっているんじゃないか?という憶測ですね。
 まぁ、その記号-前置字とか上接字などという名称があります-がそれぞれ「s」だとか「d」だとか解釈できるのかどうかは知りませんけどね。
 それよりも・・・転写の仕方だとか気にする前に、チベット語の主体であるチベット文字の学習自体がまだ始まったばかりですからね。
 まぁとにもかくにも、チベット語の勉強が始まりました。
 チベット文字は、Lexilogosなんかを利用すれば入力できんこともないんですが、まだるっこしさが半端じゃなさそうなので、ここで勉強の成果を記す際にはラテン文字での転写という形にするつもりです・・・今んとこは。
 前ほど毎日記事を長く書く意欲はこれからもしばらくは湧く気配がないのですが、更新が難しい日もこれから毎日勉強する(予定の)チベット語のことは書くつもりです!

 あっ、そういやこれ200番目の記事なのか・・・チベット語の勉強を始めたことを書くに相応しいですね。

過去の記事(アーカイブの頻度: 週毎)