2011年4月28日木曜日

IECP-10238

♪[2011] Mr. Big [Foreign Live Album] Live from the Living Room [IECP-10238]

 しぃぃぃーまっっったぁ!

 結局エリオをかまってちゃん(なんかオレずっと「エリオ「」かまってちゃん」って書いてた気がする・・・)は今日買いました。買うつもりだった日は起きるのが遅くて、なんかもうダルかったんで見送り。
 ワタシね、Mr. BigLive from the Living RoomってCDも予約してたんですね。ただこれ、uchiは1枚しか入れる予定がなくて、俺の予約分としての追加発注が間に合うかどうかわからなくて発売日に買えるかわからなかったんですね。だから実際買えた日に話題にしようと思ってたんですが、店の棚に1枚収まってて俺の予約分も取ってあったので発注は間に合ったようです。エリオをかまってちゃんMr. Bigも発売日である昨日買おうと思ってたんですが、まぁちょっとした事情から今日に延ばして。
 で、何か「しまった」かと言うとですね。
 出勤して、在庫チェックしてたんですね。で、前述の通り、Live from the Living Roomは店の棚にひとつ収まってたんですよ。まだ現物見てなかったのでどんなもんかと手に取ってみたら・・・帯に「アコースティック・ライヴ」の文字が。
 絶句しました。いや誰と喋ってたわけでも独り言言ってたわけでもないんですが。
 もうね、全然知りませんでした。
 でもまぁ・・・これまた帯に書いてあることですが、「MR. BIGエンタテインメントを広げるスペシャル・パフォーマンス・シリーズ第1弾!まずはあり得ないアコースティック・ライヴ1本勝負!」という謳い文句の内、「スペシャル・パフォーマンス・シリーズ第1弾」に注目しまして、じゃあ第2弾、第3弾じゃまたRaw like Sushiシリーズみたいな最高のライブCDを出してくれるかもしれない、そういうシリーズが存続する礎としてお布施になればってことで気を取り直したんです。まぁ、2100円で安いしまだダメージも少ない。
 それにしても「あり得ないアコースティック・ライヴ」って・・・前にも一度同じ内容でCD出してるじゃん。台湾かどっかでやったやつ。俺は持ってないけど。日本だとさぞやり易いだろうよ。
 なんかここまでで「こいつはよほどアコースティックライブが嫌いなんだな」と読み取れるかもしれませんが、まぁ、そうですかね。エレキものに比べたら全然価値が感じられない。
 Nirvanaや、HR/HMではTesla、Fair Warningのような、アコースティックライブのCDがそのバンドの名盤のひとつに数えられている連中もいますが、俺はそういうの聴いたことないし、どんなにイイと言われてもあんまり買う気になれない。まぁ、これら3バンドのCDは1枚も持っていなくて、TeslaとFair Warningに至っては曲を何一つ聴いたこともないからいきなりアコースティックライブのCDを買うってことからしてそもそも有り得ないんですけどね。「ライブCD」ならアリだけど。Royal Hunt1996RammsteinLive aus Berlinしか持ってないし。
 で、ここまでこんな内容で進んどいてなんですが、理想は、「しまったー!・・・でも結構イイじゃんこれ!」って書けるようなCDであることだったんですよ、Live from the Living Roomが。
 でもこれが・・・全然ってわけじゃないけど、良くない。
 というかHR/HMバンドのアコースティックライブが良くないだけなのか。たぶんそうでしょうね。
 ワタシは店の内部の人間だから知っとるんですが、このIECP-10238という品番が付けられた商品に関しては、メーカーからトラックリストの誤表記についてのFAXが来てたんです。
 曲目はまったくこのまま、CDウラひっくり返せば書いてある通りなんですが、分割されたトラックとしては全部で11ありまして、実際は#1となっているUndertowは#2で、以下すべて1つずつ番号がずれるんです。ラストのNobody Left to Blameは#11ってわけですね。
 #1に付いたタイトルは何かというと、FAXによれば「Introduction」。ライブ開演の模様が収められているってだけですね。メンバーが楽器持つ音とか、客がフゥー!とか言ったりしてる声が入ってるだけっていう。どの辺までが#1なのかは確認してないです。「One, two, three, four」とカウントしてるところはもう#2なのかな?
 さて長い前置きになりましたけど、これで以降、曲目をCDの表記からひとつずらして書けることができます。
 で、内容ですが、#2のUndertowで既に失望。
 原曲のコードに沿ってギタージャンジャンやってるだけなんですよね、殆ど。
 で、Billy Sheehanのベースが、原曲通りウルサイ。これが最悪にマイナス。そもそもなんか響きの悪いギター、響きの悪いライブハウス(?)で演奏したみたいなんですけど、ベースの音がデカすぎて更にギターの響きが物足りないものに。
 ジャンジャンやってるだけの何が問題かって?HR/HMのアコースティックライブってそういうもんなんでしょうか?だとしたら私が知らなかったことが問題ですね。
 まぁでも、実は最悪だったのはUndertowだけです。実際ジャンジャンやる以外に弾きようがなかったんでしょう。
 パッセージの速いリフが唸るStill Ain't Enough for MeAround the Worldではギターの演奏にメリハリがあって聴き応えがありました。
 エレキでHR/HMをやると、音の粒は勿論ですが音量も揃えないといけないでしょう。そうしないと他の楽器に潰される。
 アコースティックのときまでそのアレンジじゃアコースティックのものを聴いてる意味がないと思うんですよね。
 Billy Sheehanがアコースティックベースで演奏すれば強弱のよくついたギタープレイができてたのかもしれないんですが、いつも通り「俺のベースを聴け~!」状態の音量でしたからね。まぁBilly Sheehanだし・・・って感じもしますが、重ね重ね、ベースがあれだとホントアコースティックの意味がない。厳密には、ギターをアコースティックギターにしてる意味がない。
 殆どが新譜・What If...からの選曲でしたが、Voodoo Kiss(2nd・Lean into It収録)という懐かしいものも。ライブの定番なんですかね。Take CoverはライブテイクとしてはLive at Budokanぶりに聴きましたが、やはりいいですね~。
 曲数も少ないしノーカット収録かと思ってたんですが、Around the Worldが終わって一旦フェード・アウト。次曲・Stranger in My Lifeから弦楽器が入ってたんで、その奏者がステージで準備する模様がカットされたようです。
 そしてその次のAll the Way Upで、初めてこのライブ、このCDならではという演奏が聴けました。バイオリンの絡み凄く良かったんです。原曲はさほどいいと思わなかったんですが、このバージョンで聴くとすごくいい曲に思えますね。
 そしてまぁ、お決まりTo Be with You。これでライブテイク何個目だったっけって感じですが、今まで聴いたライブバージョンの中でこれが一番良かったかもしれない。All the Way Upと同じで、ストリングスが抜群に効いていたこと、あとPaul Gilbertがフレーズをちょっと変えてたんですが、それも新鮮味を齎していて気に入りましたね。
 最後は何故か唯一、エレキギター込みで演奏されたNobody Left to Blameで〆。ギターソロに入るまでエレキギターが含まれてたのに気づきませんでしたが、もしかしたらイントロから弾いてた?
 Paul Gilbertは、上記の通りギターは響きの悪いものを使ってたのか、彼本人がしっかり弾ききれていなかったのかわかりませんが、演奏はいまいちでした。芸もないですし。ただ、Still Ain't Enough for Meで聞かれるような難度の高いリフの再現はアコギでもさすがの完璧さ。途中、ベースだけになるところで観客が騒ぎましたが、ギターとのユニゾンに入ると黙ったのが不満です。ユニゾンの方がテンションあがるだろうが!
 Eric Martinの歌はすごく良かったですね。What If...収録のものは、正直CDよりも良かったです。そういやJapandemoniumに収録されてるColorado Bulldogは凄まじかったなぁ。ライブでもCD通りに演奏できるのはバックのスーパープレイヤーだけでなくボーカリストもまたそうであって、アコースティックライブという形態自体は正直いい曲がいくらあってもいまいちとしか言いようがないんですが、真の「ライブバンド」の名に恥じないパフォーマンスはこのCDでも堪能できました。
 Pat Torpeyは・・・エ~ト・・・ごめんいいのか悪いのかって感じで(笑)。CDを開けて見られる写真によると、エリックとパットの2人は座って、あとの2人は立って演奏してたみたいですが、エリックはなんで座ってんだろ・・・?「アコースティックライブだから」?(笑)。
 買ってその日の内に全部聴いて内容も割とちゃんと覚えてて内容について殆ど言及したCDってのは初めてなんで、調子に乗ってこのまま点数なんかも付けちゃいましょう。
 えーと、100点満点中70点で。
 さすがに曲はいいし、Paul Gilbertの演奏が大体つまらないこと以外はあまり文句つけようないし。Billy Sheehanには今回不満タラタラですけど、普通たぶん彼のプレイにブーイングを投げかけるようなファンもいないでしょうしね。上にも書きましたけど、Eric Martinの歌がいいですよ、ホント。雰囲気的にアツくならずに歌えたのがよかったんですかね。
 30点を差っ引いたのは、やっぱ個人的にアコースティックライブは心底楽しめるようなものではないということで。Mr. Bigがやることならなんでもいいぜ!って人なら、取り立ててここ最悪!って点はなかったので(オレは不満だったけどみんなは不満でないであろうBilly Sheehanの演奏以外)買っても損はないんじゃないでしょうか。

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