寝てた。
11時まで。
なんでかな、昨日床に入ったのが日付変わってからの1時半くらいで、相変わらず寒過ぎでしばらくもぞもぞはしてたけど1時間も経たない間に寝ついたはずなのに。
まぁそんなわけで、わずかしかチベットの勉強はできませんでした。
しかしそのちょっとの間に驚愕の事実が判明しました。
なんと、読めない単語ばかりです!
どーなってんだコレ。
では実例を挙げてみましょう・・・と言いたいところなんですが、やっぱ他人が著した本の文章は丸写ししちゃダメでしょうね。
以前Live Spacesにいた頃は、それはもうやりたい放題してました。
あそこで記事を更新していた頃主に力を入れていたのがヘブライ語とペルシャ語だったんですが、どちらの言語も、記事にする際は勉強に使っていたCDエクスプレスからの本文丸写しでした。
暗記できてる課のものだけ、っていう制約は自分に課してましたけどね。
第一には、記事として見映えするように書くためには、なるべく多くの文章があるべきと思っていたからですが、見ながらの模写でなければちょっと罪の重さが減るかな、なーんて考えてたんすよね。
今思うとスゴイな・・・なんで俺あんなに沢山の文、それも外国語のものを暗記できたんだか。
登場した単語を挙げるだけなら著作権もへったくれもないでしょうが・・・単語だけ挙げてどうやって記事にすりゃいいんじゃい。
ま、今回に限って言えば、俺の思う読み方と、ラテン文字に音写された実際の読みの違いを記せられたらいいから、この次のことはいざって時に考えるか。
以下転写は「ワイリー方式 / CDエクスプレス準拠」。
ちなみに今更ですが、「ワイリー方式」について、私は本やネットで見た諸要素から独自に理解しつつあるつもりでいるだけで、ちゃんと学んだわけではありません。厳密に言うと、ワイリー方式にまともに則っていない転写もあると思います。
ཁོང་ khong / `khon
もしもし
ངが後置字であっても声調には影響がありませんが、これは私、パラパラと流し読みした先のページのひとつで偶然、何故この語の声調が下降調であるか学ばされたんですよね。曰く、「呼びかけは下降調」だそうです。あと、ཁོང་は知らない人を相手にする際に言うとのこと。
འདི་ ’di / ´di
これ
前置字འの影響で、ད(th)がdになっていることに注意しないとね。
ཁྱེད་རང་ khyed rang / "kyheran
あなた
はい、早くもこっから読めません。
後置字དは直前の母音を長音化する筈なんですが・・・ཁྱེの母音は短いeですね。
二音節語の第一音節末にあっては母音の長さに影響を与えない、なんて書いてなかったのにな。
གི་ gi / ki
...の; ...のもの
これは転写で見る通り、CDエクスプレスにはその読みがkiとあるんですが、何故帯気音でないのか?
たぶんですが、khyed-rangと接続されてひとつの語の如く扱われているから・・・なんですかねぇ?帯気音は、語中にあっては無気音になりますので。
ただ、チベット文字は分かち書きされませんが、CDエクスプレスでは、チベット語による文章の下部に書かれているラテン文字による転写は、単語毎にスペースが設けられているのです。
kyheran-kiとでもすべきなのでは?
もっと簡単な解決法は、何故帯気音として扱われていないのかについて注釈を書いておくことですがね。
また、声調の指示がありません。無声調の語があるなんて、声調の項に一言も書いてませんでしたが・・・。
མིན་པས་ min pas / ^mänpää
...ではないか
これも読めないですね。
後置字ནは直前の母音を長音化するらしいのですが・・・しかもこの語では、iが変質してäになってます。ནにこんな機能があるなんてどっかに書いてましたっけ?
ཨ་ཙི་ a tsi / "a・tsi
あらっ
これは見たまんま。ただ、転写の「・」については説明がない。
実は後置字の項で、形容詞など特定の品詞の語幹末に付く接字(པོやབ等)の直前にある後置字によって、その接字の音が変化するということの説明に於いて、本では何度か中黒が使われていました。たとえば、確か後置字ལの項なんかにあったと思います。-ལ་བ་でCä・ra、みたいに。
なんなんでしょうね。
音節を分けてるってのは確かでしょうが、では他の語の転写には何故ないのか?って話ですし。
後々出てくるのかもしれませんが・・・。
ངའི་ nga’i / ´ŋgää
私の(もの)
これは勉強した通り読めます。
ཡིན་ yin / yin
...である
これも見たまんま。ただ声調指定はなし。ཡは´yaで、後置字ནは声調に影響がないので、´yinと読んだんですが・・・。
ཐུགས་ཆེ་ thugs che / "tho・chi
ありがとう
これが一番ヒドい。絶対読めん。
また出てきた意味不明の中黒、まぁこれはこの際忘れましょう。
uがoで、eがiってのは一体?
後置字の後、且つ本文に入る前のページに、「母音は並びによって互いにその音に影響を与え合う」という旨の説明と、その並びと変化前・変化後の母音の例がありましたが、こういうのは載ってなかったですね・・・。
ちなみに初見でCoCiと読める母音符号は、CོCིです。
uとo、eとi、それぞれが互いに近似性を持つ母音だってのはわかるんですが・・・本が疑問に答えてくれてるわけではないですね。
結局、下接字やら後置字やらによる声調の変化だのなんだの学んだのはなんだったのか?と思わざるを得ません。
まともに読み始めたチベット語による文章がまだ1課の、それも最初の部分だけだから、この先こういった謎の解明に寄与する記述がどこかにある可能性は望めますが、間違いなく、日本人にとってのみならず、世界中の人々にとって取り分け馴染みの浅い字のひとつであるチベット文字、円滑な読みを実現させるために割いたページ数はCDエクスプレスでは他に例を見ないほどこのチベット語では多いですが、これでも足りなかったようですね。
まだまだ地獄は続く・・・。