2011年7月20日水曜日

Kagrr'Arc~en~Silence II

 サァて聴きましたよ3枚とも。
 各1度ずつですがそれぞれについてナンか語ってみようと思います。

Kagrra,
Kagrra Indies BEST 2000-2003
PSIS-50033

 まず#1は同CD中最もヘヴィ。というかこの質感はまさしくヘヴィメタルです。
 その後もヘヴィな調子の曲が続く・・・やがてKagrra,節全開の「和」な曲の攻勢が始まるように作品が配されています。
 14曲の内7曲がヘヴィでもう7曲が和、という単純な構成ではないのですが、これは明らかに意図した並びなんでしょうね。インパクト一番!って感じなんでしょうか。この勝負の仕方はどうなんだろ?彼らのバイオについてはあまり詳しくないのですが、世に送り出した順ではないようです。
 ワタシは記事を書く際、よっぽど重要なことでない限り、またはどうしても書きたいことについての正確さをより強固なものにしたいとき以外はいちいち情報をググったり本にあたったりしないので、Kagrra,についても調べながら作業したりしません。
 知ってる曲は3曲ありました。沙羅双樹の子護唄恋綴魂、それから春麗ら。PS COMPANY内のKagrra,公式ページで聴いたんだと思います。
 思えばthe GazettEと共に久々にヴィジュアル系バンドに触れたとき、ヴィジュアル系界隈に再び興味を持てたのはこの2バンドが当時所属していたPS COMPANYのそれぞれのバンドのページで曲のサンプルが大量に公開されていたことが物凄く良かったのだと思います。
 すべてが公開されていたわけではありませんが、PVまでも僅かな時間のものながら観られたというのも実に嬉しかったですね。
 恋綴魂はこんなのだっけという感じですが、俺が聴いたのは、あるとすればリメイクされたものだったのかもしれません。
 以上3曲共実に久々に聴きましたが、や~、今聴いてもイイ!
 特に沙羅双樹の子護唄、これは普遍的な名曲だと思いますね。一聴して心にしみるメロディー、やわらかな曲調、情感たっぷりの歌詞。
 ロック色はほぼ皆無ですけど、こういう曲が作れるバンドの方が俺は強いと思いますね。
 中学校あたりの音楽の教科書に載せてもいいんじゃないですか?
 昔別のブログを持っていた頃、ALI PROJECTビアンカについても同じようなこと言いました。
 私は本気です。
 さてリマスタリング効果のほどですが、たぶんいい感じなんじゃないでしょうか。
 聴いたことのある曲が含まれていたとはいえそれもサンプルで30秒ほどしか耳にしたことがなかったし、ネット上のクソ音質だったので比べられません。
 主にベースが音圧の強化にかなり寄与していることは迫力の演出に大いに役立ってはいますが、元が大したことなかったからでしょうけど、相対的に他のショボさがやや気になる。
 「リマスタリング」とは名ばかりの単なるボリュームアップ盤がメタル界ではよく見受けられますが、これもそれに近しいものなんじゃないかと。
 でもたぶんそれで十分だったんだと思います。
 古い音源とは言っても最も古くて2000年のものですからね。
 ちゃちい印象が殆どない他の理由は、創作の大元である彼らのセンスの為せる業ということでしょう。やはり解散が惜しいバンドです。
 元々知っていた曲を除くと、最大の収穫だった曲はラストを〆る桜舞い散るあの丘で。直前の桜花爛漫に続き桜2連発かよと第一印象は面白くありませんでしたが、これが大当たり。
 「和」、「ポップ」、「キャッチー」、「ヴィジュアル系らしい軽快なバックトラック」がバッチリ合致。たぶんキャリアすべてを通して発表した全作品中の1割も知らないであろう私ですが、「これぞKagrra,!」でしょ。少なくとも私の好きなKagrra,の魅力はこの曲で十分知らない人相手に教えられます。
 どこぞのコア系バンドがやってるようなギターフレーズとかね、いらんのですよ。
 今ヴィジュアル系界隈はこれが大流行ですね。
 絶対やめた方がいいと思うんだけど。
 PanteraMetallicaのブラックアルバムにあてられてモダンヘヴィ路線を急に標榜し出した失敗バンドと同じ雰囲気しかないです。謂わば猿真似ね。
 折角ギタリスト2人いてもこのモダンヘヴィなリフを2人で弾いていてコード感も曲毎の個性も削いでるバンドや曲の多いこと多いこと。サビでメロディに回帰すりゃいいってもんじゃねーぞタコ助ども。
 総評としましては、「あまふらせ~たんまいな~」とアヤシげな声で始まるあまふらせたんまいな妖祭といった「和」テイスト全開の曲ありーの、主に前半に固められたヘヴィな曲ありーの、そしてズバリKagrra,なキャッチーな曲ありーのでオイシイ1枚ではないでしょうか(俺はヘヴィなものに比べてデキがイマイチでももっと「和」なものを多く収録してほしかったケド)。
 特に神謌と8曲目以降の全曲(「沙羅双樹の子護唄」で始まる)が収穫♪
 ちなみにブックレットにはメンバーの写真一切ナシ。
 PIERROTDICTORS CIRCUS -奇術的旋律-みたいにインディーズ期の様子が見られるのを期待してたのに・・・。権利関係とかなの?
 ところでアルバムを聴き終えた後で不意に口をついて出てくるのは皐月のサビ!
 皐月の幻想がこのアルバムから見出せないとわかると、余計皐月が恋しくなるというかね・・・。
 セカンドKagrra,CDは燦 ~san~(「皐月」収録)かな!

L'Arc~en~Ciel
GOOD LUCK MY WAY
KSCL-1819

 始まりのストリングスがLinkライクですね。偶々なんでしょうか。
 絶賛の意味はよくわからなかった・・・。
 迫力、スピード感は文句ないんですけど、音自体の存在感があまり強烈でないkenのフレーズは、変幻自在な組み立ての為されたものでなく低音をズクズクやってたり単純にジャンジャンしてるだけだとこういう曲では死に体ですね。勿体ない。サビの後ろなんて殆ど聞こえないッス。
 やはり元々の目的であったREADY STEADY GOとLinkはよろしかった。LOST HEAVENも意外と良かったです。というか「シャンバラ」で聞いてる筈なんですけどね、サビ以外覚えてなかった。
 シャンバラ使用版はどんなだったかまるで覚えてないんですけど、Linkってこんなエンディングだったんですね。
 というのも、俺この曲、Mステだかなんだか音楽番組でしか聴いたことないんですよ。そのバージョンだと最後yukihiroだけのドラムになって、8分でフロアタムとスネアを叩きながら終わるんです。あれかっこよかったんで、スタジオ版もあの終わり方がよかったな。まぁ、TVで流すことを考えてのアレンジだってのはわかりますが。
 ちなみにコレ、Windows Media Playerで取り込む際にネットから情報をダウンロードさせると何故か2曲目がmetropolisです。4曲目も同じ。曲名は、厳密にはなんとかmix?とか。
 たぶん最近発売されたシングルにでも入っていたのであろう、winter fall収録版とは別モノのやつっぽい。でも1曲目はちゃんとGOOD LUCK MY WAYだし、5曲目はLOST HEAVENでした。一体???
 歌詞カードの表紙にはエドのマントに描かれている紋章と同じものが。
 一般J-POPミュージシャンのアニメ盤シングルって初めて買いましたけど、ここまでバンドカラーを無視したツクリになってるんですねー。ちょっと衝撃でしたよ。
 ハレンチ★パンチDoki Doki! My Sister SoulType Hを持ってるんですけど、ジャケには一応本人たちが載ってますよ。ウラはちょこッとSisterの絵ですが。そういうバージョンなんです。2曲目にねこにゃんダンスが入ってるという。勿論購入の目当てはソレ。
 あとはmotto☆派手にね!戸松遥)のアニメジャケ盤とかありますが・・・こういうのは比較対象としては論外ですもんね。

Suicide Silence
The Black Crown
MICP-11006

 今回買った中では一番の衝撃作。
 デスコア脱却・・・とまではいかないまでも若干の路線変更への色気があちらこちらから。
 根幹はデスコアなんですけど、頭のSlaves to Substanceからしてノリが今までとは違う。ボーカルスタイルもリズミカルな歌唱が出てきたり。これは数曲で見られます。
 というかリズム隊のノリがこれまでとは異なるんですよね。ハネたパターンが結構見られます。
 新しい試みとして歓迎したい・・・ところなんですけど、ばっちりデスコアしてたSuicide Silenceを支持してた身としては、このままカルくなっていっちゃったらどうしよう?と不安を覚えた作風になってます。
 これからのことについてはこれから心配しなよ、肝心のデキは?と言われると、これまた実は微妙。
 Mitch Luckerの叫びは加工がかなり多くて、力量がアップしたのかどうかよくわかりません。加工に助けられているとはいえインパクトは増しているのでそこはマァいいんですけど、ボーカル面に関しては他にゲストの参加がありまして、これがめちゃめちゃマイナス
 名前忘れましたけどWitness the Addictionではサビがこのゲストボーカリストばかり目だって、こいつがまた普通のコアっぽいんだ、歌い方が。一応Mitch Luckerとのデュエットにはなってるんですが、Mitch Luckerの声が軽いせいで最初それに気づかず、「なんでこのゲストひとりで延々歌ってるんだ?」と憤ったもんです。
 昨日The Cleansingよりも密度が増してれば~と言いましたが、増してないですね。
 楽器隊の演奏は幅が広がってますが、それでもデスコアの範疇からギリギリ飛び出さないようにというレベルなので別段面白くなっているというものでもないです。
 芸は増えましたが有無を言わさない凄味がない。
 そして増えた芸の技巧っぷりが大したものではないため新たな魅力がお披露目とはいえさほど奥の深いものでもなく。
 まぁ、Suicide Silenceごとき(敢えてこう言います)ちょっとヒヨったところでメタル界全体で見れば大したリアクションもないでしょうけど、これまでの路線を更に強固にしたものが聴きたくてこの新譜を買った人には評価を下すまでにちょっと頭を使わせるような仕上がりになっていることは間違いないと思います。
 デスコアほど冒険のないジャンルもないと個人的には思ってますので、唯一聴いているデスコアバンドであるSuicide Silenceにこう攻められると別のバンド探そうかなという気になってしまいますね・・・。
 ボートラ・Revival of Lifeは特にアルバムに入ってればいいのに!ってなデキのものでもなく、フツーのデスコアナンバー。
 もうひとつのボートラである、#1のリミックスバージョンは聴いてません。何がチョコレートだ。アホらしい。
 ちなみに昨日あればいいなと言っていた刺青ガンガンメンバーの写真ですが、Kagrra,の如くひとっつもナシ(´;ω;`)
 楽曲ではもっとたくさんの層にアピールしようという色気を見せたのに、露出に関してはブアイソなのね・・・。

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